〈BD〉「今取り組んでいることが発揮出来た」――『GPE-5』優勝・羅立文の談話

 

21日(日)の

グランプリイースト第5戦 in 東京ロサ

(GPE-5)で優勝した

羅立文の談話をお届けします。

 

大会翌日にコメントをいただきました。

 

羅プロは5月『全日本14-1

7月『GPE-4』に続く、

今シーズン3度目の優勝です。

 

…………

 

――GPEで連続優勝です。

 

羅:優勝は何度しても嬉しいですね(笑)。前回(GPE-4)よりもさらに達成感があります。フィジカルトレーニングを続けてきて、身体も引き締まり、体力も付いてきたおかげで、最後まで心身ともに余裕がありました。それと、10ボールブレイクの研究の成果も出たと思います。今取り組んでいることが結果として現れたのでより一層嬉しいです。

 

――決勝ラウンドの4試合、ご自身ではよく撞けたと思いますか?

 

羅:そう思います。ブレイクが安定していたことが大きかったです。4試合してブレイクスクラッチは1回だけ(※決勝戦の第7ラック)。10ボールのブレイクが上手いトッププロはそのぐらい当たり前かもしれないですけど、フミ(※羅プロのニックネーム)は今まで少し苦労していました。以前は1試合で1回ぐらいブレイクスクラッチをしていたかもしれません。最近ブレイクの研究と練習をしっかりやったことでレベルアップしたのを実感しました。

 

――4試合の中で印象に残る試合やラックは?

 

羅:ベスト8(vs 赤狩山幸男。8-7で勝利)です。ライブ配信はなかったですし、自分が勝った試合でこう言うのもおかしいですけど、最近あまりないぐらいのハイレベルな試合で、今回の決勝ラウンド(15試合中)のベストバウトだったと思います。お互いに最後までベストを尽くして競り合って、逆転したりされたり、流れが何度も移り変わるスリリングな試合でした。やはり世界チャンピオンはいつでもその時のベストなプレーが出せます。それに感化されてフミも集中して良いプレーが出来ました。

 

――決勝戦(vs 小川徳郎)も「いつもの羅立文」という印象で落ち着いてプレーしていたように映りました。

 

羅:そうですね。良いメンタルで試合に入れました。序盤こちらはミスがなくて相手にミスがあって5-1までリード出来た。それで後半も落ち着いて撞けたと思います。

 

――前回(GPE-4)は勝者ブレイクでしたが、今回は交互ブレイクでした。やはり交互ブレイクの方が羅プロはやりやすいですか?

 

羅:交互ブレイクは必ず自分のブレイク番があるので焦ることがないですね。もし自分のブレイク番でミスをして相手に取り切られてマスワリされても、その後また自分のブレイク番が来るから、ちゃんと自分のプレーを続けていれば点差を縮められるというイメージが持てます。だから、「絶対に焦っちゃいけない」というのがテーマと言えばテーマです。

 

――なるほど。

 

羅:GPE-4(勝者ブレイク)の時は「序盤から積極的に攻めて主導権を握りたい」と思ってましたけど、今回は特にプランはなかったです。自分がいつもやっている通り、確率と配置とスコアを考えて攻めるか守るかを判断して、ミスが起きる可能性が少ないショットを選んでいました。交互ブレイクの試合はシーソーゲームになりやすいですけど、それは何度も経験していて慣れているので怖くないです。

 

――ちょうど同じ週末に行われた『女子カナダオープン』(優勝:陳佳樺。2位:アリソン・フィッシャー)を見ていて、アリソン・フィッシャーと羅プロが重なって見えるところがありました。苦しい場面でも落ち着いていて正確なショットを続けられるところが似ているなと。

 

羅:偉大なプレイヤーと一緒に名前を出してもらえて光栄です。同じようなことを昔台湾のコーチに言われたことがあります。アリソンの名前は出なかったけど、「羅立文のプレースタイルや性格はラルフ・スーケーに近いと思う」と。自分でも試合の進め方はスーケーやフィッシャーと似てると思いますし、皆交互ブレイクでより力を発揮するタイプのプレイヤーだと思います。

 

――決勝戦の最後は、相手がセーフティした1番を空クッションで入れて、そこから取り切って上がりました。

 

羅:あの1番の空クッションは、しっかり撞けば入っても入らなくても手球と1番が離れやすい形でしたし、スコアも7-3でリードしていたので焦らずに撞けました。1番が入った後の手球の動きはほぼイメージ通りでした。気持ちに余裕がある時には良い判断が出来て良い結果になりやすいということだと思います。焦っているとああいう判断が出来ないことがあるし、判断出来てもいい結果にならないことが多いですね。

 

――次の2番は遠くて厚い形になりました。慎重に考えていましたね。

 

羅:はい、2番があの配置のカギでした。2番を入れて「引き球で3番サイド」か「殺し球で3番コーナー」という2つの選択肢がありました。その後の4番→5番のフリを考えると「引き球で3番サイド」が良いんですが、叩き気味に撞くからシュートミスのリスクがあるので悩みました。でも、あのテーブルはそこまでポケットが厳しく(狭く)なかったし、気持ちの余裕もあったので、「引き球で3番サイド」にしました。2番が入って手球が3番に出た時点で「よし、優勝だ」と。普段は最後までわからないですけど、今回は配置的にあそこでそう確信しました。

 

――わかりました。今年はあと4試合(『東海グランプリ』『ジャパンオープン』『GPE-6』『全日本選手権』の予定)ですね。どんな目標を?

 

羅:3つの全国オープン(東海・ジャパン・全日本)はどれも種目は10ボールだと思うんですけど、最近ずっと10ボールのブレイクを研究してきて少しコツを掴めた気がするので、さらにブレイクを磨いて臨みます。東海とジャパンオープンは『勝ちたい』ですね。全日本はまだ先ですし、さらにレベルが高い大会なので、東海とジャパンオープンの結果と内容を見てから取り組み方を考えます。

 

――最後に、応援してくれている人達に一言どうぞ。

 

羅:スポンサー様、お店(神奈川『POOL LABO』)の皆さん、ファンの方々、家族、いつも応援ありがとうございます。今回も良い報告が出来て嬉しいです。今は身体作りから取り組み、生活も充実していて、アスリートとしての意識がさらに高まりました。今年あと4試合、試合会場でぜひ引き締まったフミを見てください。「痩せましたね」と言ってもらえたら嬉しいです(笑)。

 

(了)

 

…………

 

Lo Li-wen(ロ リウエン)

1978年7月10日生

台湾出身・神奈川県在住

JPBA43期生

JPBA年間ランキング1位・1回(2010年)

『全日本14-1選手権』優勝5回

『北海道オープン』優勝3回

『関東オープン』優勝3回

『関西オープン』優勝2回

『グランプリイースト』(GPE)では通算16勝

2010年『USオープン10ボール』準優勝

2015年~2017年『アジア選手権』3連覇

2016年『ワールド14-1』3位

他、優勝・入賞多数

神奈川県横浜市『POOL LABO』代表

Supported by UK Corporationキューショップジャパン、ココカラダ

使用キューは『ZEN』(ゼン) 

 

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2022 GPE:

 

3月 GPE-1 in 埼玉Link西川口(栗林達/浦岡隆志)

4月 GPE-2 in 東京NIKKA5(持永隼史アマ/内垣建一)

6月 GPE-3 in 千葉POOL KAISER(土方隼斗/羅立文)

7月 GPE-4 in 神奈川アロウズ(羅立文/内垣建一)

8月 GPE-5 in 東京ロサ(羅立文/小川徳郎)

 

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