〈BD〉カーリーに聞く世界トッププレイヤーのちょっと裏側・その4。エフレン・レイズ編

 

2011年『9ボール世界選手権』

チャンピオンの「カーリー」こと

赤狩山幸男プロにご協力いただき、

 

カーリーの目線で、

世界の名プレイヤー達の

オンとオフの姿を語っていただくこの企画。

 

今回紹介するのは、

大ベテランとなった今も

現代プール(ポケットビリヤード)界の

トップスターにしてアイコン、

 

フィリピンが生んだ「マジシャン」、

エフレン・レイズです(現在65歳)。

 

レイズは、

1994年『USオープン9ボール』優勝、

1999年『9ボール世界選手権』優勝、

2004年『8ボール世界選手権』優勝、

など数多くの国際大会で優勝。

日本にもほぼ毎年のように来日し、

『全日本選手権』でも4度の優勝を誇ります。

 

世界中のプールファンから愛される存在であり、

フィリピン国内では知らぬ人のない

スーパースターです。

 

…………

 

赤狩山幸男・談:

 

ポケットビリヤードの世界で、今後この人を超えるプレイヤーが出るのかどうかというレベルの人ですから、僕が語るまでもないと思いますが……。

 

今エフレンさんは……65歳ですか。僕が10代の頃から世界のトップで活躍していて、僕は球撞きの映像はもともとそんなに見ない方ですけど、さすがにエフレンさんの試合は目にしてました。あの伝説の『香港10万ドルマッチ』(vs E・ スリックランド。1996年)とか。あれは憧れたというか、すごい世界すぎて笑っちゃいましたけど(笑)。僕はエフレンさんとは何回か試合で当たっていて、『チャイナオープン』では勝ったことがありますが、日本の試合では数回対戦して全て負けてます(※ジャパンオープンと全日本選手権で対戦歴があり、レイズが3勝0敗)。

 

何を撞いても抜群に上手いですから、技術的なことを僕が言うのもおこがましいですが、皆さんが思うほどエフレンさんはヒネリは多用していないと思います。たぶん昔から一貫して、ヒネリの量や使う頻度は最小限にして、基本的には縦の撞点とストロークでコントロールしていると思います。年齢を重ねるにつれて、身体的な理由か、キューの性質なのかはわからないですけど、最近のプレーを見ていると、さらにヒネらなくなってきているように感じます。

 

派手なショットの印象が強いと思いますが、フリを間違えず、なるべくリスクを避けてラインで取るという、基本に忠実なことをとても高い精度で繰り返しています。『点で出しに行く』というポジションはそれほどやってません。それがエフレンさんの強さの一つでしょう。

 

若い頃からフィリピンのタフなテーブルコンディションを始めとして、世界中でいろんなテーブルで、いろんな種目を撞いてきているからこそ、コンディションの読みが早くて合わせるのも早い。そして、どんなテーブルコンディションにでも早く合わせて勝負するには、ノー(ヒネリなし)を中心に組み立てざるを得ないんだと思います。海外トップと呼ばれる、勝ち続けている人達ほどそういう傾向が強いかなと思います。慣れてないコンディションでヒネることのリスクってやっぱり大きいですから」

 

2013 Japan Openにて
2013 Japan Openにて

 

赤狩山幸男・談:

 

あと、これもエフレンさんの勝負強さを表すポイントの一つだと思いますが、『絶対に先球を入れる』という考えを徹底していると思います。『イレイチ』というのも失礼ですけど、無理に出しに行って失敗するよりは、まず目の前の球を確実に入れて、なんとか繋ぐ、あるいは守る。苦しい場面や難しい球では、我慢の選択をすることをいとわないです。1球でも1点でも多く取ろうとする姿勢が根本にあるんだと思います。

 

『マジック』と呼ばれるエフレンさんのスーパーショットの数々は、もちろん発想力がものすごいのはありますが、こういったテーブルコンディションや種目への対応力と経験、確実に先球を入れるという気持ちの強さが組み合わさって生まれたものなんじゃないでしょうか。

 

近年は身体のあちこちを痛めているようですし、目があまり見えてないんだと思いますが、さすがに遠い球や薄い球は以前ほどの成功率はないのかなと思います。僕ら日本チームが準優勝した2012年の『国別対抗世界チーム戦』で、フィリピンチームと当たった時、最後のPK戦みたいなシュート合戦で、フットショットをさらに難しくした球を一人ずつ撞いたんですが、エフレンさんは2回空振りしてたのを覚えてます。しかも、まあまあ外れてて。たぶんその頃すでに視力が衰えていてちゃんと的球が見えてなかったんでしょうね。それでも普段、流れの中の球なら匂いとか感覚で入れられるんだと思います。

 

近年はあまり国際メジャートーナメントに出ていないですが、地元フィリピンでは変わらずに撞いているみたいですし、今のポケットビリヤード界の一番の『顔』なので、ずっと元気で撞き続けてほしいですね」

 

(了)

 

…………

 

エフレン・レイズの試合を見るならこれ

(長いです)。↓

 

1996年『香港10万ドルマッチ』最後の3時間。

 

9ボール・120ラック先取・vs E・ストリックランド。

 

Efren Reyes vs Earl Strickland $100,000 The Color of Money Challenge Match Part 5 of 5

 

 

プール史上に残る一騎打ち。

 

キャリア最盛期のレイズとスト様が、

9ボールの120ラック先取(勝者ブレイク)で

3日間に渡って熱戦を展開しました。

 

勝者は10万ドル(1100万円)を獲得。

当時としてはなにもかも破格のイベントです。

 

一時はスト様が大きくリードしていたのですが、

終盤、レイズが猛追撃。

最後まで目が離せない試合です。

 

…………

  

Vol.1 R・スーケー編

Vol.2 T・ホーマン編

Vol.3 R・アルカノ編 

Vol.4 E・レイズ編

Vol.5 F・ブスタマンテ編

 

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談話:赤狩山幸男

 

Yukio Akagariyama

2011年ナインボール世界チャンピオン

ニックネームは「カーリー」

1975年3月13日生まれ

大阪府出身・東京都在住

JPBA32期生

2002年『中国オープン』優勝

2006年&2010年『全日本選手権』3位

2006年『ドーハアジア大会』日本代表

2007年『インドアゲームズ』日本代表

2009年&2012年『チャイナオープン』3位

2011年『テンボール世界選手権』3位

2011年『ナインボール世界選手権』優勝

2012年『世界チーム戦』準優勝

2016年『全日本14-1選手権』優勝

2019年『北陸オープン』優勝

他、東西の男子プロツアーでは優勝・入賞多数

グランプリイーストでは通算3勝

BAGUS所属

PREDATORキュー使用

KAMUIタップ「ブラックS」使用

 

 

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