〈BD〉カーリーに聞く世界トッププレイヤーのちょっと裏側・その2。トーステン・ホーマン編

 

コロナウイルス感染拡大の影響で、

プール(ポケットビリヤード)界も

全世界の公式トーナメントが

中止または延期になっています。

 

メジャーイベントが再開された時のために、

ワールドトップスターたちの

プレースタイルや人となりについて

理解を深めておきましょう。

そしてまた試合観戦を楽しみましょう。

 

……ということで、

2011年『9ボール世界選手権』チャンピオンの

「カーリー」こと赤狩山幸男プロに

ご協力いただき、

 

カーリーの目線で、世界の名プレイヤー達の

オンとオフの姿を語っていただきました。

 

今回紹介するのは、

前回のR・スーケーと同じドイツ人、

 

2003年&2013年『9ボール世界選手権』優勝。

『ワールド14-1』優勝5回。

2009年『チャイナオープン』優勝

2011年『ワールドカップオブプール』優勝、

など優勝入賞多数、

 

……という戦績を誇るドイツの「ヒットマン」、

トーステン・ホーマン(現在40歳)です。

 

…………

 

赤狩山幸男・談:

 

「ホーマンもスーケーさんと同じでジェントルマン。2人とも試合中はいつも冷静で表情を変えることがほとんどありませんが、テーブルを離れるとフレンドリーで、試合会場で会えばにこやかに挨拶してくれる。そして、ホーマンはKAMUI Brandのプロだということもあって、全日本選手権にも毎年のように来てくれている。なかなかの親日派だと思いますし、誰にでも別け隔てなく接してくれる人ですね。

 

僕はホーマンと試合で2回当たっているはずで、2回とも負けてます。1回目が2010年の『全日本選手権』の準決勝で、僕が負けて3位。彼が決勝戦にも勝って初優勝した時ですね。もう1回が2012年の『世界選手権』のベスト32。僕が前年に優勝していてディフェンディングチャンピオンとして出ていたから覚えてます。

 

球撞きのスタイル、特にストロークは、僕とホーマンでは正反対と言って良いかもしれません。彼はそんなに長くキューを出すタイプではなくて、コンパクトに振るのが基本になっている。軽く腕を振るだけでも十分にキュースピードが出ていて、手球にパワーが乗っている。あれは、筋力がある人が出来る撞き方なんじゃないかと思います。一方、僕は柔らかいタッチでキューを長く出していくイメージで撞いています。

 

ホーマンは『9ボール世界選手権』で2度勝ってますし、基礎がしっかりしていてどんなゲームでも力を出せる人ですが、特にエニーボール系競技が合っているというか、好きなんだろうなと思います。14-1や8ボールを見てると、やっぱり自信を感じるし、『上手いなぁ』というふうに見てしまいますね」

 

2019 全日本選手権にて
2019 全日本選手権にて

 

赤狩山幸男・談:

 

「今のヨーロッパのプレイヤーは全体的にそうですが、彼ほどアスリートっぽさが見た目からもわかりやすい人はそうはいないですよね。『ビリヤードやスポーツで、僕らはアスリートで、身体が資本である』という考えを、当然のものとして持っていて、しっかり実践し、それで結果も出している。そういったストイックな姿勢は、若い頃に兵役に行ってたこととも関係があるんだと思います。余談ですけど、だいぶ昔、どこかの試合で『スポンサー、ジャーマンアーミー!』ってアナウンスされていて『スポンサーが軍?』と驚いた覚えがあります。

 

彼がやっているからという訳ではないけど、僕も最低限、健康には気を付けて、多少のトレーニングはやっていますし、共感できるところはあります。海外遠征に行くようになると『体力、必要だな』と実感することが多いんですよね。ただ、筋力はあそこまでは……というのが僕の考えです(笑)。もちろんビリヤードでも、筋力がないよりはあった方が楽ですよ。でも、あそこまでムキムキにならなくても十分にプレーは出来ます。彼はもうボディビルダーみたいな領域にいますよね。以前ホテルで朝食が一緒になった時、『ゆで卵は白身だけ食べてるんだ』と言ってました。僕は『ワオ』と言いました(笑)。栄養についてもきちんと学んで身体を作ってるんだなと。

 

ホーマンは試合に負けた後も会場に来て、一人で他のプレイヤーの試合を見ているタイプ。僕もどちらかと言えばそうなので、観客席で会うこともよくあります。試合を見終わって、互いの顔を見て、『次また頑張ろう』という感じで声を掛け合うこともあります。その『次』がいつになるのか全くわかりませんが、また元気で会えることを楽しみにしています」

 

(了)

 

…………

 

トーステン・ホーマンの試合を見るならこれ。↓

 

2003年『9ボール世界選手権』決勝戦。

A・パグラヤンを倒して初優勝。当時23歳。

 

 

ホーマンは当時から良い体格でしたが、

今の方がはるかにマッチョになっています。

 

試合中、何度もホーマンの彼女を映す

カメラワークにも注目。

 

そして、今気付いたのですが、

この時BDと一緒にウェールズまで観に行った

BDの球仲間も映ってました。懐かし。

 

…………


Vol.1 R・スーケー編

Vol.2 T・ホーマン編

Vol.3 R・アルカノ編 

Vol.4 E・レイズ編

Vol.5 F・ブスタマンテ編

 

 

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Yukio Akagariyama

2011年ナインボール世界チャンピオン

ニックネームは「カーリー」

1975年3月13日生まれ

大阪府出身・東京都在住

JPBA32期生

2002年『中国オープン』優勝

2006年&2010年『全日本選手権』3位

2006年『ドーハアジア大会』日本代表

2007年『インドアゲームズ』日本代表

2009年&2012年『チャイナオープン』3位

2011年『テンボール世界選手権』3位

2011年『ナインボール世界選手権』優勝

2012年『世界チーム戦』準優勝

2016年『全日本14-1選手権』優勝

2019年『北陸オープン』優勝

他、東西の男子プロツアーでは優勝・入賞多数

グランプリイーストでは通算3勝

BAGUS所属

PREDATORキュー使用

KAMUIタップ「ブラックS」使用

 

 

 

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