〈BD〉さて、どこのキューでしょうか?

 

国も世代も問わず、

ずっと高い人気を維持している

アメリカンカスタムキューブランドは、

ジナ、タッドなどいくつかありますが、

 

『SOUTH WEST』(サウスウエスト)も

もれなくそこにカテゴライズされる

メーカーではないでしょうか。

 

創立から30年以上が経つ現在も、

ショップででも個人間でも、良い出物があれば、

すぐに買い手が付いているような印象です。

 

そんなサウスウエストを撮ってみました。↓

 

 

このキューの所有者は、

神奈川のアマ選手、榎本幸太郎さん(スミヨシ)。

 

今年2月の『東日本神奈川10ボール』で3位入賞を

果たしていますが、

その時にプレー写真を撮っていて

「もしかして……?」と思ったら

やはりサウスウエストでした。

 

お話を聞くと、これは1997年製で、

 

知り合いのアメリカのコレクターさんから

昨年購入した、状態の良い中古キューです。

 

ベース材はパーフェロー(Pau Ferro)で、

エボニー(黒檀)のハギが入っています。

白と水色のベニアがお洒落です。

 

グリップ部は糸巻きから革巻きに変更。

オリジナルシャフト2本付き。

 

榎本さんは

「見た目も打感も非常に気に入っているので、

たとえ贋作であっても気にならない(笑)」

と語っていましたが、恐らく本物でしょう。

 

1997年製ということは、

創業者、ジェリー・フランクリンが亡くなった

翌年のものということになりますが、

材料はジェリーが選び、

寝かしていた可能性はあると思います。

 

ベース材のパーフェローは、

「ジェリー・フランクリンが一番好んだ銘木だ」

とのこと(キュー探偵”K”に聞きました)。

 

ローズウッドと同じマメ科の樹木で、

主に南米で伐採され、ギターなどにも

使われる茶褐色で硬めの銘木です。

 

BDはキューに明るくないため、

日々”K”に教わっている身ですが

(ここで書いていることも受け売りばかりですが)、

このサウスウエストは見た瞬間に

「カッコイイ」と思いました。

 

というか、そこまでキューに詳しくない人でも、

「あれ、サウスかな?」と思うぐらい、

完成されたデザインがあるって

すごいことですよね。

 

…………

 

サウスウエスト繋がりで話を進めますが、

 

今年5月に台湾に行った時に思ったのは、

「相変わらずサウス人気、すごいな」

ということ。

 

世の中のサウスウエストの大半が

台湾に集まってるんじゃないかという

気がしてくるほどです。

 

コピーモデルも多く、

遠目からは見分けがつきません。

 

 

一説には、楊清順、呉珈慶(現中国)、

柯乗逸(画像上から)などといった

トップ選手たちがこぞって使っていたから

というのが、台湾でのサウスウエスト

人気の理由と言われています。

 

他にも色々な理由があるのでしょうが、

あれだけ台湾でサウスウエスト(及びそのコピー)が

出回っていると、

 

台湾の若い世代や一般層にとっては

サウスっぽいデザインこそが、

"キューデザインの基本"として刷り込まれている

可能性もあるでしょう。

 

「定番」「トレードマーク」と言われるような

デザインフォームを持つこと、

そして、現役トッププレイヤーに長く愛されること。

その両輪を備えたメーカーはやはり強いですね。

 

そしてそれが、スポーツ用品でありつつ

趣味性の強い嗜好品としての側面もある

カスタムキューのブランディングの

一つの道なのかな……とも思います。

 

…………
BD Official Partners :  
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED 
創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN 
ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt 
末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA 
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation 
徹底した品質の追求。信頼できる道具をその手に。KAMUI BRAND
BAGUS 横浜西口店。2017年3月グランドオープン。BAGUS
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最寄り駅は中延(品川区)。工藤孝代プロ所属。Billiard Oops !
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