アジアを代表するプレイヤーとして
世界中のトーナメントで活躍している
アロイシウス・ヤップ(シンガポール。28歳)。
先月のヨーロッパ vs アジアの対抗戦、
『レイズカップ』では、
ダブルス3勝・シングルス2勝を挙げて
アジアチームの優勝に貢献。
MVPに輝きました。
11月半ば、そのヤップに
プエルトリコのトーナメント会場
(『プエルトリコオープン』
『チャレンジオブチャンピオンズ』
『ミックスダブルス』
『女子10ボール世界選手権』)で、
著者のK. MORI氏がインタビュー。
プレイヤーサイドから見た
『レイズカップ』とアジアチームの
内側を中心に話を聞きました。
※ この取材後、ヤップは
大会連覇を達成
※ ヤップには1年前にも
インタビューをしています。
合わせてご覧ください。→ こちら
ーーーーーー
――『レイズカップ』のMVP、おめでとうございます。大活躍でしたね。
Y:ありがとうございます。チームメイトに助けられました。
――チームでの練習は何日ぐらいされたんですか?
Y:実はイベント初日に4時間ぐらいやっただけなんです。皆、直前の『ハノイオープン』(WNT.メジャーイベント)に出ていた上に、ヨハン・チュア(フィリピン)は優勝、柯秉逸(台湾)は準優勝、そして、カルロ・ビアド(フィリピン)は3位ということで、3人が最終日まで残っていましたから。僕とズンクォックホアン(ベトナム)の2人で近くのビリヤード場で少し練習したぐらいです。でもまあ、皆よく知った仲だし、信頼し合っているから問題ありませんでした。
――試合のラインアップは誰が決めていたんですか?
Y:チュアとE・レイズ(アジアチームの監督であり大会名になったレジェンド)が話して決めていました。タガログ語だったので、何と言っているのか分かりませんでしたけど(笑)。
――戦略などは皆で話し合ったんですか?
Y:いや、それもほとんどチュアとビアドがレイズと話し合っていました。基本的には「楽しんで自分のプレーをしよう」というぐらいでしたね。皆トップレベルのプレイヤーですからね。僕は初日は結構緊張していましたが、皆が声を掛けてくれて良かったです。
――初日のダブルスではちょっと緊張が見られましたね。シングルスではそうでもなかったようにも見受けられましたが。
Y:シングルスでも緊張していたんですよ。大会初日のM5(第5試合)ではジェイソン・ショウに0-2とリードされていたんですが、彼が7番でミスしてくれて、そこからなんとか逆転して勝つことができました。あの時は途中でズンクォックホアンから「リラックスして楽しめばいい」と言われて、だいぶ気持ちが楽になりましたね。それまでは「勝ちたい」とばかり思っていて楽しむことを忘れていました。それでもダブルスで3つ、シングルスで2つ勝てたのはラッキーでしたけどね(笑)。
最後のフランシスコ・サンチェスルイス(スペイン)との試合は完全にゾーンに入っていましたね。試合に集中しきっていて、テーブル以外何も見えなくなっていました(筆者注:勝てば優勝が決まる大事なM17(第17試合)で5-1と快勝。MVPコールの中ゲームボールを沈めた)
↑ M5のショウ戦
↑ 優勝を決めたM17のサンチェスルイス戦
――そういった経験は良く起こりますか?
Y:いえ、ゾーンに入るという経験はめったにないですね。最近だと昨年(2023年)の『インターナショナルオープン』の決勝戦くらいです(※一度目の優勝時)。
――レイズカップ自体を楽しめましたか?
Y:もちろんです。『モスコーニカップ』(欧 vs 米の対抗戦。このフォーマットを踏襲してレイズカップが創設された)の中継は何年も見ていましたが、実際にチーム戦に出てみると、個人戦のイベントとは全く違った雰囲気でした。あの場でプレーできたことは素晴らしい経験になりました。また一からランキングポイントを稼がないといけませんが、来年(2025年)もぜひ出たいですね。
――キューのスポンサーがMEZZからUNIVERSALに変わったと聞きしましたが、まだ一部MEZZを使われているようですね。
Y:今の時点ではプレーキューはUNIVERSALで、ブレイクとジャンプはまだMEZZを使っています。
――移行の真っ最中という感じですね。
Y:ちょうど1週間前から使い始めたところなんです(笑)。
――大きな違いはありますか?
Y:やはりトビの出方は少し変わりますね。先角の太さも違うんです。MEZZの時は12.8mmで、今使っているUNIVERSALは12.5mm。ショットによっては狙い方をちょっと迷う時もありますね。
――プロの試合で実際に使いながら試すというのは大変ですね。
Y:そうなんですけど、練習でものにできたと思っても、試合は違いますからね。やはりプレッシャーのかかった状態で試して慣れていかないと。
――今年は『全日本選手権』と『インターナショナルオープン』の日程が重なったり、WPAとWNT.(マッチルーム)の問題など色々とありましたが、日本のファンはまた日本であなたのプレーが見られるのを楽しみにしています。
Y:何度も『全日本選手権』に出てますし、日本が大好きなので、本当にまた行きたいと思っています。
――ありがとうございました。残りのトーナメントも頑張ってください!
(筆者後記:プエルトリコでは勝ち試合の後でも気になったショットを何度も繰り返したり、他の選手に比べても時間を取って練習する姿が印象に残っています。キュー変えたばかりということで早く慣れるためという意味もあったのでしょう。この取材後、ヤップはプエルトリコからフロリダに移動して『インターナショナルオープン』で今年も優勝。同大会で連覇を飾ったのはヤップが初とのことです)
(了)
※1年前のインタビューはこちら
Aloysius Yapp
1996年5月2日生まれ
シンガポール出身
2014年『世界ジュニア』優勝
2021年&2022年『PBS ミシガンオープン』連覇
2023年&2024年『インターナショナルオープン』連覇
2024年『レイズカップ』MVP
他、上位入賞多数
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