～5/11公開の【その3】より続く～
私の名はDetective K。
ビリヤードキューの調査を引き受ける探偵だ。
2024年4月11日から14日。
アメリカのペンシルバニア州オークスに
ある会場、『グレーター・フィラデルフィア・
エキスポ・センター』にて開催された、
年1回の『スーパービリヤードエキスポ』
（SBE）レポート。
今回は第4弾。
【トーナメント・その他もろもろ編】として、
ここまで拾いきれなかった会場内の
アレコレを2回に分けてレポートする。
まずは【前編】だ。
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1枚目：3secondsのブースで自ら手売りする代表の山田卓矢氏。ケースは早々に売り切れ、グローブとアパレルも好評
2：ワールドトッププレイヤーの一人、ジェイソン・ショウも3secondsケースを愛用
3：KAMUI Brandのブースは日米のスタッフが共同で運営。日本から出張してきた若いスタッフの頑張りが印象的だった
4&5：初出展した日本のタップブランド、Naolly（ナオリー）は、代表の井上直美氏のタップ実演交換もセールスポイントの一つ。それ以外の時間も井上代表自らプレイヤーへのセールスで大忙し
まずは、様々なブースを紹介しておこう。
日本からは、前回の記事で紹介した
アダムジャパンと早川工房の他、
KAMUI Brand、3seconds、Naollyが出展。
かつて日本人といえば、
「キューを買いまくるバイヤー」だったが、
現在は、「高品質の製品を供給する
メーカー」として存在感がある。
特に「積層タップなら
メイド・イン・ジャパン」のイメージは強い。
3secondsの製品は
プロ・アマチュア問わず人気。
カラフルなケースとグローブは、
会場内のあちこちで見かけた。
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1枚目：今やビリヤード用具の総合メーカーとなったPREDATOR社のブース
2：ビリヤード総合用品メーカーの老舗、CUE&CASEは変わらず健在
3：ショットを鍛える『The Stroke Practice Concept System』
4：SBE公式テーブルを提供するDIAMOND社。10フィートのポケット大台を設置していた
5：高級キューケースメーカー、Whitten（ウィットン）がタップを発売
6：ビリヤード用品販売業者、Omega Billiardsの試合ウェアは派手の一言
7：試合ウェアの大手、Jam Up Apparel
8：試合用ウェア着用はアマチュアにも広まっている
自身のブースでチャレマに気さくに応じるジェイソン・ショウ
会場内では、今や総合用品メーカーとなった
米国のPREDATOR社やCUE&CASE社の他、
テーブルをSBEに提供するDIAMOND社、
プレイヤー自身の名前を冠した
ジェイソン・ショウブースは
ベルギーのAramith社やSimonis社提供と、
大手企業のブースが目立った。
中国だけでなく、
欧州の業者も進出しているのが興味深い。
そして、かつてTシャツや
スウェットばかりだったアパレル販売は、
試合ウェアが主役に代わった。
身体にぴったりフィットするため
玉触りのリスクが小さく、
色やデザインのバリエーションも豊か。
会場内では試合ウェアを着用する
アマチュアプレイヤーを多く目にした。
日本国内の公式戦も、ボウタイとベスト、
スラックス着用というクラシックな装いから、
世界のトレンドに合わせ、
やがて変わってゆくであろう。
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1枚目：キュー製作用のジョイントピンメーカーもブースを構えていた
2：キュー製作用素材。コンポジットウッド
3：キュー製作用素材。ハギの半完成品
4：キュー製作用素材。粗削りフルスプライスドバット
5：多くのキューメーカーが銘木を仕入れるBell Forest Products
6：キューメーカー、Eddie Cohen（左）と早川徹氏（右）が、ラフィ・ダブレオプロ（中央）を挟んでキュー談義
さて、オレの本業、キュー調査の残りだ。
SBEは、キュー購入者にとって
究極のショッピング機会であると同時に、
キューメーカーにとっても、
様々な素材や部品を仕入れる絶好のチャンス。
ジョイントピンや、先角・インレイ材と
なるカラフルな素材、ハギで組んだ
バット材の半完成品、銘木の角材など、
素材を直接手に取って選び調達できる。
それらのブース前では、
キューメーカー間の情報交換も盛ん。
SBEはキュー製作の進歩を
促す場でもあるのだ。
オレ的には「このメーカーが、
次に製作するキューの素材がコレだな」
と、近い将来を見通す手掛かりともなる。
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SBE本当の魅力は、多数開催される試合。
触れない訳にはいかないな。
毎年、来場者を集める原動力で
延べ約2,000～3,000人が来場する。
プレーできるからこそ参加するのがSBEで、
ブース巡りメインのオレは、
変わり者と言っていいだろう。
アマチュアが参加可能な
ラインナップは以下の通り。
・オープンアマチュア（1,024名）
・レディース（184名）
・シニア50歳以上（384名）
・スーパーシニア65歳以上（256名）
・ジュニア17歳以下（64名）
・ジュニア12際以下（64名）
・プロ・アマ混合（64名）
・開催日前日夜開催のウォームアップ（8人一組のミニトーナメント。3回勝てば賞金）
・最終日正午開始の現役・退役軍人のみ参加可能なパトリオット・シュートアウト（64名）
と、9つも開催。
条件さえ合えば、
複数トーナメントのエントリーも可能。
さらに、SBE開催前々日から、
北米アマチュアリーグ『TAP』主催の
チーム戦、シングル戦が平行して開催される。
SBEとは別運営なのだが、
会場が繋がっているため実質一体のイベント。
見渡す限り並んだテーブルと
プレイヤーが集まる光景は壮観だ。
1&2枚目：アマチュアトーナメントアリーナには196台のテーブルが
3：アマチュアトーナメントはプレイヤーズ・ミーティングが必ず開催される
4：レディースアマチュアトーナメントでプレーする大阪『FJDハスラーのオーナー』、ダブレオ直子さん（ラフィ・ダブレオプロのパートナー）
アマチュアトーナメントは、
ダイヤモンド社製7フィート台を使用。
いわゆる「バーボックス」と呼ばれる、
小ぶりなサイズ。
しかし、小さいからといって
ナメてはいけない。
ポケットは渋めでラシャは遅く、
力加減が難しい。ゲームである以上、
勝負に徹しなければ勝ち残れないシビアな環境だ。
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こぼれ話として書き始めたこの
【トーナメント・その他もろもろ編】も
すっかり長くなってしまった。
次回が本当の最終回だ。BD！
※ 2024 SBEレポート
その1【概要速報】
その2【展示販売キュー・人物編】
その3【キュー調査報告編】
今回→ その4【トーナメント・その他もろもろ～前編】
その4.5【トーナメント・その他もろもろ〜後編】
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Detective Kとは？ 過去記事は？
→こちら
Tシャツ、スマホケース、パーカーなど、
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