〈BD〉I氏のビリヤードメモラビリア秘宝館【vol24:テーブル関連用品編】

 

古今東西の稀少なビリヤードアイテムを

多数所蔵している

「ビリヤード珍品コレクター」の

I氏(あいし)

 

今回ご紹介いただくのは

「テーブル関連用品」です。

 

ビリヤードテーブル周りに

備えつけられていることが多い

メカニカルブリッジ(のヘッド)、

ボールマーカー、

エクステンションなどは

近年は個人で持っている人も

増えましたが、中には歴史を

感じさせる物やレア物も存在します。

 

そんなI氏のコレクションの

一部を見せていただきます。

 

…………

 

I氏・記:

 

ビリヤードをこよなく愛する皆様、

こんにちは。

I氏の自宅は手狭なため、

ビリヤードテーブルを置くことは

不可能ですが、その備品となる

アイテムはいろいろ所有しています。

 

そういった用具はビリヤード場に

たいてい準備されているので

個人でわざわざ持つ必要もないのですが、

変わったものや古いものを見つけると、

どうしても買ってしまうのが

珍品コレクターの習性?なのです。

 

そこで、今回はビリヤードテーブルに

関連する用品をいろいろご紹介します。

 

…………

 

【メカニカルブリッジ】

 

ビリヤードテーブルの備品として

すぐに思いつくのは、キュー先が

手球に届かないときに役立つ

メカニカルブリッジ(レスト)です。

 

この道具は、商品としていろいろな

形や長さのものが売られています。

 

また、自分で使いやすい、

特別なブリッジを持ち歩いている方も

見かけます。

 

◆① 高さが調整できるタイプ

 

 

取りつけた棒を回すことでブリッジの

高さが調整できるようになっています。

こちらは台湾のメーカーから販売されています。

 

…………

 

◆② キューに取りつけるタイプ

 

 

網目状の部分を、

自分のブレイクキューなどにつけて

使用するアイテムです。

 

シャフトを乗せるプラスティックの

2枚の板をいろいろ動かすことが

できるので、高さも自分で調整できます。

 

…………

 

◆③ 車輪が付いているタイプ

 

 

三角形状の板に車輪が付いていて、

上側の穴にキュー先を入れて

ショットするタイプですが……、

キューと一緒にブリッジも

動いてしまうので、きちんと撞くのには

テクニックが必要かもしれません。

 

…………

 

【キューのエクステンション】

 

手球が遠くにあってキューが届かないとき、

従来はメカニカルブリッジを使うのが

一般的でしたが、今ではキューに取りつける

エクステンションが普及しています。

 

どのようなキューにも装着できる

タイプのものが備品としてビリヤード場に

置かれていることもありますが、

最近はマイキュー用のものを

持ち歩いている方も多いです。

 

◆④ バットエンドに取りつけるタイプ

 

 

エクステンションで一番多いのは、

バットエンド(キュー尻)に

装着するものでしょうか。

 

この画像の一番上のものは、

エクステンションを専用に

作っているメーカーの商品です。

 

装着部分に厚いスポンジがあるので、

極端に太い(細い)バットでなければ

どのようなキューにでもつけられます。

 

上から2番目、3番目のものは順に

イタリアのロンゴーニ(Longoni)社、

アメリカのジョー・ポーパー(Joe Porper)の

商品です。

 

ただ、どちらもバットを差し込む部分が

プラスティックの爪状になっているので、

キューに傷がついてしまう可能性があります。

 

ちなみに、ジョー・ポーパーと聞くと

キューケースをイメージする方が

多いと思いますが、

Creative Inventionsという会社で、

ケースに限らずビリヤード用の

アイディア商品をいろいろ開発・

販売していました。

 

一番下のものは同じくロンゴーニ社の製品で、

ねじを回す感覚で簡単につけられます。

 

最近のロンゴーニのキューの

バットエンドには、初めから

エクステンション用のジョイントが

装着されているものが多いです。

 

…………

 

◆⑤ シャフトに取りつけるタイプ

 

 

こちらの商品はシャフトに差し込む要領で

取りつけるものですが、

内部がプラスティックのため

シャフトに傷がつきそうな感じです……。

 

…………

 

◆⑥ バットとシャフトの間につけるタイプ

 

 

こちらはロンゴーニの木ねじのキューの、

バットとシャフトの間につけるように

なっていますが、

シャフトとバットを一度外して、

その間に取りつけるため時間がかかります。

ショットクロックがある試合では

使いにくいでしょうね。

 

…………

 

◆⑦ キューを立てかけるアイテム

 

 

日本ではあまりないでしょうが、

海外ではプレイ中に自分のキューを

立てかける場所がない

ビリヤード場があります。

 

そのような場合に備えて、このゴム製の

商品を組み立ててテーブルに挟む感じで

キューを立てかけられます。

 

I氏も海外に行くときは常備していますが、

なかなか便利です。

 

…………

 

◆⑧ チョークケース

 

 

金属製のチョークケースですが、

なぜ紐とネジがついているのか分かりますか?

 

これはハウスチョーク用のもので、

無くしたり持ち帰られたり?しないように、

壁やテーブルの側面に取りつけられていました。

 

それなりに古いもので、

戦後から1970年代のものと思われます。

 

…………

 

◆⑨ 「ピン倒し」用のピン

 

 

テーブルの上にピンを置いて、

それを倒して得点する……という競技は

世界各地で楽しまれています。

 

いろいろなピンを並べて写したものが

最初の画像です(※右下のチョークは

サイズの比較用です)

 

画像下側の短い5本のピンは、

イタリアが発祥でヨーロッパや

南米のアルゼンチン、ウルグアイなどでも

盛んな「5-pin billiards」という

競技で使用されるものです。

 

ちなみに、イタリアでは

「5 quilles」(5クェール)と

呼ばれています。

 

ピンの高さは1インチ(2.54センチ)と

決まっています。

 

また、同じピンを9本使う

「Goriziana」(ゴリツィアーナ)

という競技もあります

(日本でも20~30年前に広まりました)。

 

この競技ではゲームのスタート時に

相手の手球をクッションから

少し離れた所定の場所に置くのですが、

そのセットの際に利用するのが

2枚目の画像の用品です。

 

※ 5-pin billiardsのルールや戦術を解説した動画

 

※ Gorizianaの公式試合の映像

 

画像左上の4本のピンは

約7.8~8センチの高さのもので、

デンマーク、スウェーデンなど

北欧の国で親しまれている

「Danish pin billiards」

(デンマーク語では Keglebillard)

という競技で使用します。

 

この競技はスヌーカーや

プール(ポケットビリヤード)のような

6つの穴があるテーブルで行われます。

 

※ Danish pin billiards の公式試合の映像

 

画像右上の2本のピンは、

日本で使われていたものです。

ピンの高さは約6.7センチです。

 

最近はあまり見かけなくなりましたが、

一昔前は日本でもピン倒しを

楽しんでいる方は多かったです。

 

なお、日本式のピン倒しは

公式種目ではないので、ピンの高さや

形状を定めたルールは特にありません。

 

この画像のピンは特注品なのか、

他の用途で使われていたピンを

ビリヤードに転用したものなのか、

I氏もよく分かりません……。

 

なお、日本式「ピン倒し」のルールや

戦術についてはこちらのサイト

参考になるかと思います。

 

…………

 

◆⑩ ボールマーカー

 

 

プレイ中に手球の汚れをふき取る際に、

ボールの位置の目印とするアイテムです。

 

キャロムやスヌーカーではおなじみの

アイテムですが、プールのボールの

直径に合わせたものも売られています。

 

画像左上のものは、

「アラミス」のブランドで有名な

サルク(Saluc)社の商品です。

 

「2  1/16”」

(2と16分の1インチ:約5.25センチ)

という表示の通り、

スヌーカーのボール用です。

 

左下の青いものはキャロム用の

ノーブランドの普及品で、

右側のものはイギリスのメーカーから

スヌーカー用として売られているものです。

 

…………

 

◆⑪ おまけ:ブランズウィックのテーブル用ブラシとテーブル・プレート

 

 

テーブルをはじめ、

ビリヤード用品全般を扱っている

アメリカの老舗ブランズウィック

(Brunswick)社のものです。

 

テーブル用のブラシのロゴは、

現在のものから1つ前のデザインで、

テーブルにつけられるプレートのロゴは、

さらに1世代前のデザインです。

 

…………

 

【テーブル関連用品編】はここまで。

 

I氏にはいずれまた別のアイテムを

紹介していただきます。

 

◇ 秘宝館連載 バックナンバーはこちら

 

………… 

 

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