〈BD〉「球しか見えてなくて夢中で撞いてました」――関西オープン優勝 ジュリアン・セラディラの談話

 

先週末のJPBAプロ2023年開幕戦、

関西オープン』を初制覇。

プロ入り初優勝を飾った

ジュリアン・セラディラ。

 

大会終了直後の談話をお届けします。

 

ジュリアンはスイス出身で

現在は東京都在住。

『ビリヤード JM』(東京都北区)で

勤務しています。

 

プロになったのは2022年ですが、

それ以前から日本のあちこちの

ビリヤード場やトーナメントに

顔を出していますので

(キャロムやスヌーカーも含めて)、

彼を見掛けたり、

一緒に撞いたことのある人も多いと思います。

 

日本語が非常に上手く

(フランス語・英語・ドイツ語・

スペイン語も喋れます)、

誰とでも気さくにビリヤードや

トークを楽しむナイスガイです。

 

…………

 

――初優勝です。今のお気持ちは?

 

JS:もう死ぬほどうれしいです(笑)。

 

――ガッツポーズも出てましたが、心から自然と出たのでしょうか。

 

JS:もちろんです。この時のためにずっとビリヤードをやってきました。この優勝でさらに自信も付いたので、これからもっと頑張りたいと思います。

 

――関西オープンに出たのは今回が初めてだったのですね。

 

JS:そうです。前からずっと出たかったですけど、プロ1年目の昨年(2022年)は(コロナ禍で)中止になってしまってめっちゃ悲しかったです。今年開催されるのをほんとに楽しみにしてました。大阪には前にも来たことがあります。大好きな街です。

 

――2日間の戦いを振り返ると?

 

JS:土曜の予選からずっとコンディションが良かったですね、珍しく(笑)。普段は結構波が激しくて、1試合の中でも波がありますし、同じ大会の中でも一つ良い試合が出来たと思ったら、次が悪くなってしまったり。でも、今回は予選会場が『FJD Hustler』さんで、ダイヤモンドテーブルが結構良い感じでわかりやすくて、たぶんそれでずっと調子良く撞けていたんじゃないかなと思います。

 

――今日の決勝ラウンドの4試合も良い感じでしたか?

 

JS:今日も……そうですね。何というかずっと集中出来てた感じですね。僕はどこかで集中が切れる瞬間があるんですけど、今日はたぶん1、2回くらいしかなかったです。切れた時も、気持ちを切り替えてすぐまた集中し直すことが出来ました。

 

――昨年11月『グランプリイースト第6戦』で初めて準決勝を撞いて、今回は初めて決勝戦(vs 飯間智也)を撞きました。ワクワクしていましたか?

 

JS:もちろんです。でも、不思議ですけど、これが決勝戦だってことを途中から忘れてました。もう完全に球しか見えてなくて夢中で撞いてました。最後の2、3マスくらいで「ああ、これは決勝戦だ。ここで優勝が決まるのか」って思い出したような感じです。

 

――いわゆる「ゾーン」に入っていた?

 

JS:そう、なんか入ってましたね。

 

――決勝戦のテーブルはブレイクがなかなか決まらなかったですね。

 

JS:めっちゃ難しかったです。ラックはちゃんと立つのにウイングボールは入らないっていう。まあ、たまにあるんですけど、「よりによってなんで決勝戦で」って試合の途中で一瞬思いました(笑)。

 

――ちょっと切れそうになった?

 

JS:少し。「あぁ~マジか。これはダメだな」って。でも、相手もブレイクに苦しんでいて、ずっとマスワリを出されるという展開にはならなかったし、「互いに同じ状態ならしょうがないな。できるだけ頑張ろう」と思って、またすぐ集中しました。もし相手だけブレイクが良かったら、だいぶ違う気持ちになってたと思います。……でも、決勝戦以外は、珍しく2日間ずっとブレイクが決まっていて、めちゃめちゃマスワリも出てました。決勝戦だけ「んん? 何だこれ」みたいな。謎です(笑)。

 

――上がりのラック(8-6で迎えた第15ラック)は緊張しましたか?

 

JS:配置が難しくて考えることがいっぱいだったんで、緊張する暇もなかったです。相手のブレイク場外(ファウル)でフリーボールをもらったけど、最初の1番→2番→3番が激ムズでした。で、2番にちょっと出しミスしました。2番は良いセーフティも見えなかったので……、

 

――2番をバンクで狙って、手球のラインを作りに行きましたが、2番が外れました。

 

JS:「もう勝負に行くしかない」みたいな気持ちでしたね。2番をトバして相手に取り切られても次は自分のブレイク番だったので、「もう1回撞ける」という気持ちの余裕も少しありました。

 

――飯間プロは2番ナイスインの後、3番から4番で出しミス。空クッションで4番に当てましたがスクラッチしました。またフリーボールがジュリアンに。

 

JS:残り6球、ちゃんとフリを付ければ何の問題もない配置だったので、フリの確認だけしっかりやりながら取りました。最後まで集中していましたし、気持ちよく撞けました。緊張感より「頑張ろう」という気持ちが強かったんだと思います。

 

――2023年開幕戦でプロ初優勝を飾りました。次の目標は?

 

JS:今年の第1目標をいきなり達成できて嬉しいです。これからもっと優勝を重ねてランキングを上げていって、日本一を目指します。

 

――2022年にプロ入りして1年が経ちました。プロの水にも慣れてきましたか?

 

JS:はい。去年の始めの頃とは気持ちが全然違います。やっぱりプロになると、それまでに感じたことのないプレッシャーや緊張感とかがありました。なぜか変なミスをしたり、なぜか集中できなかったりということがよくあって初めの頃は勝てなかったですね。でも、今はだいぶ慣れてきました。去年の最後の『グランプリイースト第6戦』で上手いこと勝ち進めて、最後は準決勝で負けてしまったけど(7-9 vs 内垣建一)、自分にとってかなり良い試合が出来たと思います。あのグランプリをきっかけに調子が戻って来たというか、メンタル面が向上したと思います。今回の優勝もあのグランプリを経験したおかげだと思います。

 

――最後に、日頃応援してくれている人達へメッセージがありましたらどうぞ。

 

JS:いつも応援してくださってありがとうございます! 今まで皆さんの期待に応えられなかったことが多かったと思いますが、今回の初優勝で新たな自信も付いたので、これからも期待してください。よろしくお願いします!

 

(了)

 

Julian Serradilla 

 

1995年9月13日生、スイス・バーゼル出身・東京都在住

JPBA56期生(2022年よりプロ)

2023年『関西オープン』優勝

2022年『グランプリイースト第6戦』3位

所属店:『JM』(東京)

プレーキュー:Lucasi(シャフトはシナジー、タップはおそらくスナイパー)

ブレイクキュー:CUETEC ブリーチ

ジャンプキュー:CUETEC プロペル

 

 

………… 

 

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