〈BD〉「試合ってこうだったなと思い出しながら楽しめました」――GPW-2優勝・杉原匡の談話

 

12/12(日)愛知で行われた

グランプリウエスト第2戦 in 岡崎バンクシー

(GPW-2)。

 

優勝した杉原匡プロの談話をお届けします。

 

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Tadasu Sugihara

1982年4月23日生

大阪出身・在住

使用キューはアダムジャパン(タップは

グローブは『OWL』

所属は『Billiards & Dars Bar Break』(大阪市東淀川区)

「レッスン・相撞き、なんでも気軽に声を掛けてください!」

2006年『GPW-1』優勝

2018年『全日本ローテーション』優勝

2019年『GPW-3』優勝

2021年『GPW-2』優勝

他、入賞多数

 

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――まずは優勝の感想をお聞かせください。

 

杉原:過去何回かの優勝と比べると、今回は勝ち上がる過程で一番ミスが多かったと思います。それに、9ボールの交互ブレイクで相手に先行される場面も結構多かったですけど、それでも勝てたので、「ああ、こういう優勝の仕方もあるんやな」っていう不思議な感覚でした。

 

――ベスト16、8、準決勝と3試合連続でヒルヒルマッチを勝ちました。心身ともにきつかったのでは?

 

杉原:体力的には全然大丈夫でしたけど、精神的にはちょっと苦しかったです。でも、途中からはもうふっきれて、そういう苦しい展開になるたびに「コロナ禍で試合がなかったけど、やっぱり試合ってこういう重圧があったよなぁ」と思い出すような感じで、それを楽しんでた部分もありました。

 

――決勝戦(vs 稲川雄一)は中盤まで競り合い、最終的には7-4で勝利しました。

 

杉原:決勝戦はそれまでの3試合と比べたら、内容はともかく自分の状態はかなり良いところに近付けられてました。0-2から4-2と逆転したあたりはすごく良い集中状態に持っていけた感覚があります。でも、第7ラックで僕が3番でカタカタしてまた相手に2点取られてしまった。初めて撞く『BANKSY』さんのテーブルのポケットの渋さを僕が把握できてなかっただけなんですけど、せっかく良い状態に近付けられてたのに、一発のミスでまた競ってしまってどうころぶかわからないゲームにしてしまった。そこはもったいなかったですね。

 

――ラストラックも撞き番が何度か切り替わり、見る側としては目が離せない展開でした。

 

杉原:最後もプレッシャーでおかしくなったりすることはなく、頭も腕も動いてたし、状態は悪くなかったです。穴前の5番からのスタートで、6番〜7番までのポジションは冷静にリスクとリカバリーを考えながら撞けてました。ただ、あの7番から8番は……。自分の中ではラインもスピードコントロールもパーフェクトやったんですけど、振り返ったら手球が8番に密接してて驚きました(苦笑)。前日お店に練習には来てましたけど、当日あのライブ配信台で撞いたのは決勝戦だけでしたし、やっぱりコンディションがわかってなかったですね(※その後8番セーフティを挟んで取り切り、7-4で勝利)。

 

――合計6試合、タフに戦い抜けた要因とは?

 

杉原:ベスト32(vs 北川光輝アマ)の前半、相手にしっかり入れられて苦しい展開になって、以前の自分ならかなりナーバスになってたと思います。でも今回は、さっきも言ったようにしんどい状態をそのまましんどいって受け取るんじゃなくて、「試合ってこうだったな」というふうに楽しい・面白いっていう感覚で捉えられて前向きなパワーに替えられました。それでその後の試合も苦しい時でも腐らずに行けたのかなと思います。

 

――杉原プロが9ボールの大会で優勝したのは、プロ初優勝を飾った2006年『GPW-1』までさかのぼります。

 

杉原:そうですね。あとの優勝はローテーション(2018年)と10ボール(2019年)でしたね。9ボールの交互ブレイクとなると……2014年『兵庫オープン』では決勝戦で負けてます(vs 栗林達)。今回もそうなんですけど、交互ブレイクの大会って勝ち上がる過程でなんで勝てたのかよくわからない試合がある気がします。自分がよく入れたという感覚はないけどなぜかマクって勝てたり。今回はそこが不思議というかラッキーだったなと思います。交互ブレイクは我慢比べになる場面も多いと思うんですけど、今回はそういう時もちゃんとこらえて撞けたのかなと思います。

 

――前回の優勝(2019年『GPW-3 in 和歌山』)から今大会までの間は、コロナ禍で大会の開催が大きく減りました。モチベーションは維持出来ていましたか?

 

杉原:そこに関してはむちゃくちゃありがたいことに、営業時間短縮はあったけどお店(大阪市『Billiard&Darts Bar Break)が営業してくれていたので、キューを握る時間が減ることはなかったし、モチベーションも下がることはなかったです。お客さんも僕との相撞きを嫌がることなくいつも一緒に撞いてくれましたのでありがたく思っています。

 

――2022年の抱負を。

 

杉原:いつも思っていることですけど、年に1回は優勝できるようにハイアベレージを保って常に優勝争いが出来る位置にいられるようにしたいです。まだ「調整中」になってますが1月の『関西オープン』が開催されることを祈って準備をします。

 

――応援してくれた方々へメッセージがありましたらお願いします。

 

杉原:まずは、キューを提供してくださっているアダムジャパンさんに感謝の気持ちを伝えたいです。いつも僕のわがままなリクエストにも嫌な顔をせずキューの調整をしてくださって本当にありがたく思っています。そして、お店もコロナ禍で苦しい中でも営業してくれていますし、スタッフの数が足りてない現状がある中でも僕を気持ち良く試合へ送り出してくれますので、店舗スタッフたちにも感謝しています。お店の皆に良い報告ができたことがとても嬉しいです。もちろん家族にも感謝しています。決勝戦を撞いてる頃、子供たちはもう寝てたんですが、翌朝『勝ったんやで~』と報告したらむっちゃ喜んでくれました。朝から幸せな気分でした(笑)。

 

(了)

 

 

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