〈BD〉「しばらくはあの形でしか国際大会は開催できないと思う」――大井直幸に聞くコロナ禍のイギリス遠征と『CLP』5位。【前編】

© JP Parmentier - Matchroom Pool 2021
© JP Parmentier - Matchroom Pool 2021

 

3月にイギリス・ミルトンキーンズの

『スタジアムMK』で行われた

9ボールの新国際イベント

『Championship League Pool』

(以下「CLP」)。

 

日本から参加した大井直幸(JPBA)は、

世界トップクラスの19名が出場した

本大会で5位という戦績を残しました

(優勝はA・オーシャン〈オーストリア〉)。

 

帰国後、自宅で隔離期間を過ごしている

大井プロに電話取材を行いました。

 

コロナ禍の海外遠征や自身の戦績について、

こころよくたくさんお答えいただいたので、

前編・後編に分けてお届けします。

まずは【前編】から。

 

【後編】はこちら

 

…………

 

本稿の内容は、以下の2つの映像を

見るとよりイメージできると思います。

 

● 大井プロのYouTube

ゼロワンチャンネル』の

『イギリス遠征』編各回(下はpart 1↓)

 

● マッチルーム公式YouTubeチャンネル。

CLPの「会場の裏側」↓

 

…………

 

 

――まだ自宅隔離中でしょうか。

 

「あと少しで2週間の隔離期間が終わります。もちろん真面目に家にこもってますよ。1日に2、3回、GPSの位置情報を出さなきゃいけないし、表に出られないです。今はヒゲを全く剃ってないんで、山田孝之(俳優)みたいになれるか楽しみです(笑)」

 

――規則正しい生活を?

 

「それが時差ボケがずっと続いてて、朝寝て夕方起きる生活になってます。そんなの初めてなんだけど、きっと何も予定がないからだよね(笑)。起きてる時はYoutubeを見たり、ゲームをしたり、それとさっきちょうど次のイギリス遠征のプランを組んでました(※5月の9ボールダブルス国別対抗戦『ワールドカップオブプール』。日本チームは大井直幸&吉岡正登)」

 

――3週間後にまた渡英ですね。

 

「次の遠征はこないだの『CLP』の時以上にお金も日程もかかりそうなんで、周りの力も借りながら準備しています。この隔離期間が明けたら3週間ぐらい普通の生活を楽しんで球も撞いて、それからまたイギリスですね」

 

――『CLP』の遠征経費はマッチルーム持ちでしたか?

 

「航空券とホテルはそう。でもたぶん、どの選手もいつものマッチルームの試合より経費がかかってるんじゃないかな。例えば僕の場合、出国前のPCR検査代とか、帰りの成田空港からのハイヤーとか(※海外からの帰国者は公共交通機関が使えない)は自費でした。次の『ワールドカップオブプール』は『CLP』とは選手負担の範囲が違ってて、もっとお金がかかります」

 

――コロナ禍のイギリス遠征、いかがでしたか?

 

「正直怖かったです。ミルトンキーンズの会場に着くまではだいぶ緊張感がありました。でも、空港も飛行機も人が少なかったし、向こうのホテルに入るまでは人との接触があまりなかったんでホッとしました」

 

――会場の『スタジアムMK』(サッカースタジアムと音楽ホールとホテルが一体になっている施設)では、コロナ禍でのスヌーカー大会の開催実績がありますし、マッチルーム(主催者)の感染防止対策はしっかりしていたのではないかと。

 

「そうですね。『スタジアムMK』の中にいる方が安心感がありました。プレイヤーもスタッフも全員PCR検査を受けていて、陰性だとわかってる人しか施設内にいないんで。もちろんソーシャルディスタンスとかは気にしないといけないんですけど、過剰に気にする必要がないんでストレスはあまりなかったですね」

 

――大井プロは今回の遠征で合計何回PCR検査を?

 

「5回です。出国する前にPCR検査をして、『スタジアムMK』に着いてからもう一度やって、結果が陰性だとわかるまではホテルの部屋から出られない。そこまでやってやっと施設内を歩けるし、試合でプレーできるし、他の選手とも喋れる。でも、あれを経験すると、同じレベルの対策をしてない大会に出るのはちょっと怖いなと思いました」

 

――いわゆる「バブル方式」ですね(隔離状態を保ちながら試合をする開催様式。選手や大会関係者は会場外に出られない)。

 

「イギリスはロックダウンが続いてるし、スポーツイベントはそうするしかないみたいですね。厳しいやり方だけど、しばらくはあの形でしか国際大会は開催できないと思うし、あの会場は隔離しながら試合をするのに理想的なんだと思います。サッカースタジアムのスタンド席の裏側にホテルの客室がくっついている感じの構造で、僕の部屋からもサッカーのフィールドが見えました。試合会場のホールは建物の2Fにあって、練習ルームは1Fにありました」

 

――大井プロがリアルタイムに近い形でアップしていたYouTube動画にホテルや練習場も映っていて、現地の様子がよくわかりました。

 

「あの動画はみんなに楽しんでもらえたみたいで良かったです。試合の時以外は部屋にこもってたんで編集する時間はたっぷりあったからね(笑)。ホント部屋にいる時間が長かったなぁ。大会の途中から宿泊棟のレストランで食事が提供されるようになったんで、そこに行って食事をして、ちょうど居合わせた選手と少し喋ったりはしてました。それでも10分ぐらいの短いもんですけど」

 

――練習テーブル(2台)はタイムスケジュール制でしたか?

 

「いつでも使えました。『CLP』はリーグ戦だから選手はずっと試合してるでしょ。だから、試合開始直前の時間帯をのぞくと基本的に練習テーブルはガラガラ。次の日に登場する新しい2人が撞くぐらいかな。僕も軽くボールやテーブルに触っておくかという感じで、1日1時間ぐらい転がすだけでした。今さら開催地まで行って『練習しなきゃ』なんて思う球はないし、もともと自分が抱えてる不安が現地での数時間の練習で解消されることなんてないしね。そのへんは昔と違って落ち着いてます。というか、ああいうメンバーなんで、こっちが完璧に仕上げてても負ける時は負けるんで(笑)」

 

 

※前編ここまで。後編はこちら

 

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参加19名確定

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