〈BD〉連覇で3度目の優勝。早稲田の相澤選手に聞いてみた。『2018学校対抗』

 

3/25(日)に

東京・池袋『ロサ』で行われた、

『第18回全日本学校対抗9ボール』

 

今年は早稲田大学

(相澤朋希・山下皓平ペア)が、

3度目の優勝を連覇で飾っています。

 

その早稲田大学の相澤選手に

大会数日後にインタビューをしました。

 

大学~大学院の6年間で5回

学校対抗に出たという相澤選手。

 

学校対抗に対する思いや、

学生ビリヤードシーンのことなど、

色々と語っていただきました。

 

…………

 

Tomoki Aizawa

生年月日:1993年12月30日生(24歳)

学校:早稲田大学大学院 先進理工学研究科

物理学及応用物理学専攻

(この3月に卒業。6月から一般企業に入社)

ビリヤード歴:6年半(高3の秋から)

ビリヤード場:『ブラザー』(東京都千代田区)、

『山水』(東京都新宿区)

サークル:早稲田大学ビリヤードサークル

『クレセント』OB(第19期幹事長)

ビリヤード頻度:週2回ぐらいで1回3~4時間ぐらい

プレーキュー:コーカー

好きなプレイヤー:海外ではC・ビアド

(派手じゃないけど上手いから)、

日本では赤狩山幸男プロ

(ビリヤードを始めた頃に世界を獲った人なので)

主なタイトル:2016年『全関東学生9ボール』優勝、

2017年『日本学生9ボール選手権』3位、

2017年&2018年『全日本学校対抗9ボール』優勝

 

…………

 

 

――大会連覇、おめでとうございます。

 

「ありがとうございます。

 

連覇出来たということに関しては、

すごく嬉しくて達成感があります。

 

ただ、試合そのものについては

昨年ほど納得出来てないと言うか、

達成感が少ないのが本音です(苦笑)」

 

――それはプレー内容が良くなかったから?

 

「はい、色々な要因がありますけど、

一番はプレー内容が……。

あんまり球を入れてなかったな、と(笑)。

 

もともと大した実力でもないんですけど、

あんまりパッとしなかったです。

 

それでも個人成績は全勝していますし、

優勝も出来たんですが、

その事実には達成感があるものの、

少し複雑な気持ちです。

 

やっぱり去年は、

早稲田の優勝が久しぶり(2002年以来)で、

僕ら2人にとっては初めての優勝だったので、

あの時の嬉しさに比べてしまうと……

というのはあります」

 

――先鋒と大将の順番を変えてましたね。

今年は相澤選手が先鋒、山下選手が大将で。

 

「はい。変えた理由は、単純に僕があまり

球を撞けてなかったからというのと、

山下くんが上手いからというのと。

 

実際にやってみたら、僕は僕で

調子が上がらないなりにポイントを取れましたし、

山下くんはたぶん大将になったことでさらに

良い球が撞けてたんじゃないかなと思います」

 

――たしかに山下選手、

朝イチから球をよく入れてましたよね。

 

「入れてましたね~。

 

僕は1試合平均でマスワリは1回ぐらい

だったと思いますけど

(※9ボール5ラック先取・勝者ブレイク)、

 

山下くんは明らかに僕より

たくさんマスワリしてましたし、

あの日出てた中で一番上手かったと思います」

 

――相澤選手はこの3月に大学院卒業

ということで、学生生活6年ですね。

6年間でこの学校対抗に何回出ましたか?

 

「4回……あ、いや、5回ですね。

 

初めて出たのは1年生の時でした(2013年)。

Bクラスに上がりたての頃に出て、

予選ラウンド敗退(優勝は慶應)。

 

2年生の時も予選ラウンド敗退

(優勝は慶應。連覇)。

 

3年生の時は3位(優勝は東大)。

この時は僕もパートナーもA級に

上がってたんで、そこそこ自信もありました。

 

4年生の時は研究があまりに忙しくて

出てません(優勝は慶應)。

 

で、昨年(2017年)大学院生になって、

山下くんと出て優勝。

 

そして今年、連覇……です」

 

――山下くんは?

 

「彼は2回出て2回優勝です(笑)」

 

――えっ! 優勝しかしてない(笑)。

 

「ええ。彼も今回が最後でした。

4年生で、この3月で卒業したので。

就職も決まっています。

 

彼はビリヤードは1年生から始めて、

あれだけ上手くなりました。

 

僕の印象だと1年生の時はそんなに

真剣にやってなかったんですよ。

 

でも、僕と同じように『ブラザー』で

バイトを始めたのもあると思いますけど、

ビリヤードが面白くなったみたいで

一気に上手くなりました。

2年生か3年生でAクラスになってます」

 

――ところで、この大会で優勝したら、

学校に報告するんですか。

 

「はい、去年しました。今年もこれからします。

 

僕の研究室の教授が大学の副総長なので、

去年はあの重い優勝旗を持ち帰って、

副総長に報告して、

優勝旗を学生部会に置かせてもらって、

記念写真を撮りました。

 

初優勝時。橋本周司副総長(左)・齊藤泰治学生部長とともに
初優勝時。橋本周司副総長(左)・齊藤泰治学生部長とともに

 

お世話になってる教授に

今年も良い報告が出来ましたし、

サークル(早稲田ビリヤードサークル

『クレセント』)の宣伝にも繋がるし、

すごく良かったなと思います。

 

研究室の人達も応援してくれてました。

 

実は大会前日が卒業式で、飲み会もあり、

皆たくさん飲んでたんですけど、

僕は翌日試合があったんで、

一応気を使ってくれてました(笑)」

 

――「サークル」と言えば、相澤選手は

『クレセント』の幹事長もやっていたんですね。

 

「はい、今クレセントは第24期ですけど、

僕は第19期の幹事長です。

その頃が一番人が多くて、20人ぐらいいました。

 

大学院生になってからも

クレセントの集まりがあれば行っていて、

先日も現役生とOBが集まるイベントで

幹事をやりました。

 

そうだ。来年クレセントは25周年なんです。

たぶん大学のビリヤードサークルとしては

最も古いんじゃないかと思います」

 

――理系の大学院生は忙しいイメージですが、

ビリヤードはどのぐらいやってましたか?

 

「ここ2、3年は週1~2回ぐらいですね。

 

『ブラザー』で週1でアルバイトをさせて

もらっているので、その時プラスもう1回ぐらい。

 

僕は家が東京郊外なんですけど、

『ブラザー』でバイトがある時は

家から直接ブラザーに来て、

午前中から働いて、夕方5時で上がって、

その後学校に行って研究するという感じでした。

 

それ以外の日は基本、家と学校の往復だけ。

おかげで無事にストレートで卒業できました(笑)」

 

――学校対抗の話に戻りますが、

この大会は相澤選手にとって、

ずっと目標の一つだったのでしょうか?

 

「そうですね。

特に1年生~4年生の時までは

優勝したことがなかったので、

『ここで優勝したい』と思ってました。

 

この学校対抗と日本学生9ボールが、

個人的には”学生2大タイトル”みたいな感じで、

特に力が入る大会です。

 

ビリヤードをやる学生なら、

同じように考えている人が多いと思います。

 

学生タイトルは、単純にレベルで言ったら、

一般の大会に比べると低いですけど、

この2大会での優勝や上位入賞は

学生には嬉しいものだと思います」

 

――学生しか出られないというところに

価値がありますよね。単純に羨ましく思っている

「元・学生」の人も多いと思います。

 

「そうですかね、やっぱり。

 

僕は一般の大会に出ることもありますけど、

研究で忙しくなって

球を撞く時間が減ってしまって、

出る大会も絞らないといけないってなったら、

学生タイトルを選んできました。

 

正直、『今の学生のレベルは……』とか、

『参加者が以前より減ってて……』とか

色々な話を聞きますし、

僕自身色々なことを思ったりもするんですが、

 

出るなら、社会人になっても出られる試合よりも、

学生の間しか出られない試合だなと。

 

特に学校対抗は、2人で出る試合なので、

普通の個人戦に比べたら、

勝てるチャンスがある大会だなとずっと思ってて。

 

僕の時代は慶應が強かったですけど、

早稲田もようやく優勝出来て、連覇も出来た。

 

優勝を目標に出続けて来て良かったなと思います」

 

――学校対抗の開催シーズンになると、

他大学のメンバーが気になるものですか?

 

「多少はなります。

 

どこの大学がどういうメンバーで

出るのかっていうのは、

皆ちょっとは気にしてると思います。

 

選手同士も知り合いだったりするので、

他校の人と『今年出る?』ぐらいの

話をすることはありますね。

 

そういえば、僕は5回学校対抗に出ましたけど、

慶應とは一度も直接対決がなかったです。

 

予選ラウンドでも決勝ラウンドでも

当たってないはず……。

 

でも、慶応時代を止められたのは

良かったと思います(笑)」

 

――ビリヤードとともにあった学生時代。

6年間を振り返ると?

 

「そこそこビリヤードを頑張れたのかなと

思います。

 

『全関東学生9ボール』で優勝出来て(2016年)、

 

兵庫の『アルカイックホール』特設会場で撞けて

(2017年『日本学生9ボール』3位)、

 

『学校対抗』では2度優勝出来て……、

 

学生タイトルには結構出たし、

入賞や優勝が出来たことは良かったと思います。

 

心残りがあるとすれば、

『ユニバーシアード』の国内予選会で

負けちゃったことですね

(2017年。本大会は台湾で開催された)」

 

――今後、ビリヤードは?

 

「続けたいです。

 

まず、都心に引っ越したいですね。

もっと『ブラザー』で撞けたらって思います。

 

そして、アマチュア個人タイトル戦とか

色々な公式戦に出て、良い成績を残したいです。

 

それは自分だけじゃなくて、

一緒にプレーした同時代の仲間達、

例えば、今回のパートナーの山下くんとか、

他大学の人にも思うことです。

 

僕も撞き続けるから、

皆も撞き続けて欲しいなって」

 

――わかりました。最後に、ベタですが、

ビリヤードの魅力とは

 

「うわ~、なんでしょうね……(笑)。

 

僕は上手くマスワリが出来た時が

一番気持ち良いです。

 

あの自己完結しちゃえる感じ。

極論ですけど、自分一人で出来るところが、

ビリヤードの好きなところです。

それはもう初めてやった頃から思ってました。

 

今でもマスワリが出るとすごく楽しいんで、

ビリヤードの競技性が

自分の性格に合ってるんだと思います」

 

(了)

 

 

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