〈BD〉カスタムの輝き・「シック」編

 

カスタムキューを多数取り扱っている

UK Corporation

 

その代表、大原秀夫氏が所蔵している

キューを見ていく本企画。

 

(※過去記事はこちら

 

今回ご紹介するのは

Bill Shick(ビル・シック)です。

 

1970年代から一本物のキューを作っている

アメリカンカスタムメーカーの

「巨匠」の一人と言って良いでしょう。

 

…………

 

 

今回紹介するモデルは、

 

ステイン(染色)されたメイプルをベースに、

 

花を描いた「スクリムショウ」(彫刻の一種)が

フォアアームに2箇所、

スリーブに2箇所入れられた

オリジナリティ溢れる1本です。

 

製作されたのは1992年。

 

大原さんはまさにこのスクリムショウ目当てで、

アメリカで購入したと言います。

 

 

大原氏・談:

 

「スクリムショウが入っているキューを

持っていたかったというのが購入の動機の一つ。

 

入手したのは2000年頃だと思いますが、

その頃、スクリムショウまで

自分自身でやるメーカーは、

私が知ってる限りでは

ビル・シックしかいませんでした。

 

スクリムショウだけ外注する

キューメーカーが多いのです。

 

彼は定番の剣ハギのキューも作るけど、

独創的なデザインのものも多く手掛けていて、

スクリムショウはシックの代名詞でもある。

それがいっぱい入っていたので、

勢いで買ってしまったと(笑)。

 

仲の良いアメリカのディーラーから、

中古で6000ドルで買ったと記憶しています。

 

でも、このキューは、

“キューデザインのバランス”という意味では、

半分失敗していると私は思っています。

 

恐らく、先にスリーブ(キュー尻側)を作って、

それからフォアアーム(ジョイント側)も

同じデザインでやることにしたんじゃないかな。

 

だからか、フォアアームはのっぺりしていて、

間延びしてしまっている印象を与えます。

 

リングワークもシンプルすぎるし、

好んで買いたいという人は少ないでしょうね。

 

また、シック本人が優れたプレイヤーで、

見越しが出るキューを上手に使いこなす人だった

ということもあってか、

彼が作るキューも基本的にしなりが大きくて、

今っぽくはない性能と打感です。

 

それでも私はこのデザインが好き。

向こうの球屋で真っ白な長い髭を生やした爺さんが、

このキューでワンポケットを撞いていたとしたら、

ものすごくかっこいいだろうなぁと

つい想像してしまうんです。

 

シックももう70代の半ば。

自分の球屋も手放しましたし、年も年なので、

入退院を繰り返しているような状況のようです。

 

もともと年間製作本数は多くなかったですが、

今は作っていたとしても、

年間10本も行かないんじゃないでしょうか。

 

ちょっと前に『5万ドルのキューを作る』

という話を聞きましたし、

それとはまた別に、貸しキューみたいな

プレーンなバットに“SHICK”と入れられた

モデルが出ていたのも見ました。

 

いずれにしても、メーカーとしては

半引退状態なのではないかと思います。

 

巨匠たちがどんどんいなくなってきているのは、

やはり寂しいものですね。

 

シックは今はもう日本で人気のあるメーカーとは

言えませんし、見かけることも少なくなりましたが、

 

このキューは今でも私に

アメリカの球屋の雰囲気やワンポケットの文化を

思い起こさせる特別な1本です」

 

(了)

 

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