〈BD〉「立て直して戦えたことが収穫」――全日本女子3Cで16度目の優勝・肥田緒里恵の談話

Orie Hida
Orie Hida

 

先週末に行われた女子3C公式戦、

『第24回全日本女子スリークッション選手権』

 

9名総当りリーグ戦で8勝0敗。

16度目の優勝を飾った、

肥田緒里恵プロの談話をお届けします。

 

今大会の優勝で、

5月の『第7回世界女子3C』(ベルギー開催)

への出場も確定。

 

これで7回全てに参戦ということになります。

 

第1回~第3回大会では優勝(3連覇)している

肥田プロ。再び王座に就くことができるでしょうか。

 

…………

 

Orie Hida

 

東京都出身・在住

1995年プロ入り(JPBF)

両親(肥田明と肥田一美)も共にプロ

2004年、2006年、2008年

『第1回~第3回世界女子スリークッション選手権』3連覇

『全日本選手権』16勝

他、国内外で優勝・上位入賞多数

東京『ビリヤード キャノン』所属

使用キューはADAM JAPAN

 

肥田プロの最終節(第9節)の「ツーモア」動画

(後攻の林奈美子プロの裏撞きあり)。↓

 

 

聞き手:BD

語り手:肥田緒里恵

 

 

――16度目の優勝。今の率直なお気持ちを。

 

「ものすごく嬉しいです」

 

――その嬉しさはどこから来ていますか?

 

「初日はあまり良いプレーができなかったのですが、

そこから立て直して優勝できたことです。

 

私はいつも同じ失敗をしてしまうのですが、

それがまた今大会の初日に出てしまった。

集中が甘い場面があって、

それで精神面が乱れてしまいました。

 

それが2日目も出ないようにするには

どうしたら良いのか、

どういう気持ちで撞けば良いのか。

初日の夜、帰ってからそういうところを考えて、

トレーニングをしていました。

 

なんとか2日目は気持ちを切り替えて、

自分のテーブル、自分の球だけに集中して

撞くことができたと思います」

 

――世界選手権(5月・ベルギー開催)の

出場権を手にしました。

 

「本大会にかける思いのほとんど……

9割8分ぐらいはそこにありました。

 

権利が取れなかったら、

どんなに良いプレーをしたとしても、

世界に繋がっていかないですから。

権利を取れたことは非常に嬉しいです」

 

――2日間で8試合した中で、

良い手応えが感じられたのは?

 

「どうでしょう……

第2試合(vs西本優子。25-14・18キューで勝利)でしょうか。

 

優勝を争う上で、

そこが一つの重要なポイントになるだろうな

ということはわかっていました。

 

結果として、

西本プロはその前の試合で負けてしまったので

無敗対決ではなくなりましたが、

それを抜きにしても、自分があの試合を取らないと

優勝が厳しくなるのは間違いないところでしたので。

 

良いスタートを切れて、

最終的に間延びしてしまったところもあるんですが、

18キューで上がれて良かったです」

 

――今年も林奈美子プロと終盤まで競る展開でした。

林プロの経過や内容は気になっていましたか?

 

「内容を見てもスコアを見ても、

かなり良い状態で撞いているなと。

林プロのアベレージは気になっていました。

 

2日間を通してこの舞台でああいうプレーが

できるのは素直に素晴らしいと思います」

 

――さて、世界選手権まであと2ヶ月ほど。

どのような準備・調整を?

 

「まずは今回、複数日開催の大会で、

悪い状態になってしまった日の翌日に

立て直して戦えたということ自体が

大きな収穫だと思うので、

このことを忘れずに練習していきたいと思います。

 

前回の世界選手権(2016年・韓国開催)は、

初日はよく撞けたけど、

2日目は大事に行き過ぎて崩れてしまいました。

 

なんというんでしょうか、

すごく表現が難しいんですけど、

“狙いすぎてもダメだし、狙わないとダメ”。

その辺りのバランスが

すごく大事になってくるんです。

 

ですので、この2日間で感じたことや

考えたことはしっかり継続していけるように

したいと思っています」

 

――わかりました。最後にファンや

サポートしれくれた方々にメッセージがありましたら。

 

「このような素晴らしい大会の

開催や運営に協力してくださった、

スポンサーさまや、運営スタッフの方々、

レフェリーの皆様には感謝の気持ちしかありません。

 

皆様の協力やサポートがあるから、

我々選手は2日間みっちり試合ができましたし、

励みになって良いプレーもできています。

 

この試合が継続できていることで、

国内女子のレベルも上がってきていると思います。

それは今回のアベレージにも表れているのでは

ないかと感じています。

 

今回も本当にありがとうございました」

 

(了)

 

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