〈BD〉「とっても大変でした」――アマローテ女子級3度目の優勝・西野早苗の談話

 

先週末、愛知で行われた『アマローテ』

 

正式名称

『全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会』。

 

女子級で3度目の優勝を連覇で飾った

西野早苗選手(大阪)の談話をお届けします。

 

BDにご登場いただくのは初めてです

JAPAさんにご協力いただきました。

ありがとうございます)。

 

※A級優勝の島田隆嗣選手の談話はこちら

 

…………

 

Sanae Nishino

生年月日:1974年1月18日

所属ビリヤード場:吹田中央ビリヤード(大阪)

ビリヤード歴:約17年

使用プレーキュー:ADAM MUSASHI

主なタイトル(優勝・準優勝):

2012年、2015年、2016年『アマローテ』優勝3回

2014年『プレ国体・和歌山』準優勝

職業:販売業

アマローテ出場回数:5回(2012年に初出場で初優勝)

 

…………

 

今年の『全日本選手権』(尼崎。11月)にて
今年の『全日本選手権』(尼崎。11月)にて

 

――3度目の優勝を連覇で飾りました。

まずはその感想からお願いします。

 

「大変だったですね。とっても大変でした(笑)。

何回しても大変ですよ、優勝するのは。

 

嬉しいという気持ちもありますけど、

疲れすぎてたし、大変だったので、

終わってホッとしたっていう感じです」

 

――2日間通して、自分の球撞きはできましたか?

 

「いやもう、自分の球撞きをしたいとか、

自分の球撞きができたとか、

そういうことは全く頭になくて、

 

『キューが出てくれたらいいな』

ということだけ考えて撞いてました。

 

『キューが出たらいいな』

『出てほしいなぁ……』

『お願い、キュー出て!』

 

くらいの感じですかね(笑)」

 

――そして実際は?

 

「出ました(笑)。

 

『うん、まだ出てる方。大丈夫大丈夫』

って思いながら撞いていて、

 

全て終わってみたら、

『ずっと出てくれた。良かった』

って思えました。

 

それ以外、なんかしようと思っても

なかなか出来ひんから」

 

――決勝戦で敗れてプレーオフへ。

この時の心理状況はどうだったのでしょうか。

 

「そこが一番大変でした。

 

私は負けるとすぐテンパって

完全にわからなくなるんです。

 

今回もそうでした。

『ああ、どうしよ……』って。

 

まあ、もともとわかってないんですけどね(笑)。

 

そういう時は、必ずマスター

(所属する『吹田中央』の井上淳介氏)に

電話するんです。

 

今回も電話で助言をもらって。

 

『大丈夫やからね。

勝ち負けはいいから頑張って

キュー出しておいで』と。

 

そんな電話をせんでもできたらいいんですけど、

なかなか弱いもんで……」

 

――それで気持ちを切り替えられた?

 

「『必死にならんとあかん』と思えました。

 

『勝てないかも……』じゃなくて、

 

『腕を振らなあかんし、

やらなあかんし、できなあかん』。

 

そういう気持ちになれたと思います」

 

――『キューを出す』というのは、

この試合に限ったことではなく、

普段からの教えですか?

 

「はい、いつもです。

 

試合に行く時にマスターに必ず言われます。

 

『キューが出せるようにしなさい』。

『キューが出るように、

しっかりお願いして行きなさい』と。

 

試合ではこれを一番に心掛けています」

 

――大会連覇は意識していましたか?

 

「いえ、全然です。

 

勝てると思ってないですし、

やれるだけやろうっていう感じで行ったら、

最後まで勝ち進むことができて、

『あれ? こういうこともあるんやな』と」

 

――これで3度目の優勝。

感じ方は3回とも違うものでしょうか。

 

「はい、全然違いますね。

 

1回目は初めてのことだったので、

ほとんど覚えてないぐらいです。

 

2回目は……あ、去年ですよね。

去年は『やってもーた!』と思いました(笑)。

『2回もできるんか』と。

 

今回はやっぱり『しんどかったー』ですね。

 

試合中に目まいがしてましたし、

終始身体が痛かったです。

 

集中してたのもあるし、緊張もしてたし、

身体に力が入ってたんでしょうね、きっと」

 

――ところで、ローテーションはお好きですか?

 

「それを聞きますか。

 

嫌いです(笑)」

 

――えっ、球が多いのが得意そうに

感じられたのですが。

 

「得意かどうかはよくわからないんですけど、

好きか嫌いかで言うと、嫌いですね」

 

――では、好きな種目は?

 

「14-1です」

 

――そうですよね。井上さんの所ですし。

 

「はい、私はずーっとマスターに

14-1を教えてもらってるんです。

 

14-1が一番好きですし、一番やってますね。

 

だから、9ボールだけする方よりかは、

球が多いのは苦になってないとは思います」

 

――普段はどのぐらいの頻度でどんな練習を?

 

「他の仕事とかけもちで、

吹田中央で店員もやっていて、

週5、6日はお店にいて、

2時間ぐらいは撞いてるんじゃないですかね。

 

撞くのはもちろん14-1が多いです。

 

一人で撞くこともあるし、

マスターが撞いてくれることもあります」

 

――ローテーションの話に戻りますが、

アマローテ女子級は「120点先取」

というショートゲーム。

技術や組み立ての面で心掛けていたことは

何かありますか?

 

「初めて出た時からそうなんですけど、

マスターに言われたことを忠実に守ってます。

 

それは、

『ずっとセンターショットを

練習してから行きなさい』。

 

『センターさえ外さなかったら大丈夫やから』

ということ。

 

真っ直ぐのセンターショットだけを

やるんじゃなくて、

 

的球をセンターに置いて、

フリを付けて押し・引き・真ん中、

全部の撞点で撞いて、

入るようになるまでやります。

 

そして、手球がどれだけどういうふうに動くかも

頭に入れておきます。

 

それは試合前に必ずやってます。

 

今回は大会直前に『全日本選手権』があったので、

そんなにたくさんやる時間はなかったんですけど」

 

――今、「全日本選手権」という言葉が出ましたが、

今回が何回目の出場でしたか?

 

「たしか3回目です」

 

――アマ公式戦とはやはり違うものですか?

 

「全く違いますね。

 

雰囲気も違うし、撞いてる方も違うし、

何もかも違う。練習することも増えますし。

 

すぐ自分がおかしくなるし、

もちろん勉強になるし。

 

そもそも私、9ボールが全然ダメなんです(笑)。

 

9ボールはどうしていいかすぐわからなくなる。

 

まあ、きっと心臓が弱いんでしょうね。

ここイチの球が入らなくなってますから。

 

もうちょっと9ボールが上手いこと

撞けるようになれたらいいんですけど。

 

そうしたら、きっと後から

勝ち負けが付いてくるんだと思います」

 

――次の大きな試合は、来年の

『女流球聖戦』(2月~)になるのでしょうか?

 

「そうですね。

 

だから、9ボール、練習しておきます(笑)」

 

(了)

 

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