2015年

5月

17日

〈BD〉1985年アメリカ――その男、偽名につき

 

日付が変わって今日、


大阪ではプロ公式戦

『グランプリウェスト第3戦』(GPW-3)が、


東京ではアマ公式戦

『全関東』(男子・女子)が行われます。


ともにワンデートーナメントです。


…………


さて、数日前の記事で、


1980年代のアメリカンプールシーンの

貴重な写真群を紹介しました。


言及したウェブサイトの中には、


約30年前、

若き日のエフレン・レイズ(フィリピン)が、


「Caesar Morales」という偽名で

アメリカのRed's(レッズ)という大会に

出場した際の、


貴重なフライヤーの画像もあります。


1983-1984 Red's Tournamentsの

写真アルバムの中にあります)


この写真でのレイズはとても痩せていて、

意志の強さを感じさせる瞳が印象的です。


…………


まず、これは、

『1985 Red's Tournament』で、


モラレス(つまりレイズ)が

優勝したことを報じるフライヤーです。


おそらくペラ1枚ではなく

数枚からなる体裁の小冊子の

表紙なんじゃないでしょうか。


冊子名は「ACCU STATS」。

そう、ビリヤード映像制作販売で

知られるあのアキュスタッツです。


この冊子は第1号で

(※創刊号という意味なのか

1985年の第1号なのかは不明)、


「1985年1~2月号のようです。

価格は2ドル。


大見出しは

「モラレスがレッズをノックアウト」

ぐらいの意味でしょう。


画像の下の英文をざっくり訳すと……


「シーザー・モラレス

(サインは"エフレン・レイズ"だった)は


レッズの108名のダブル・イリミネーションを

無敗でやすやすと通り抜けた。


このフィリピン人は、

ジョーンズ、マトロック、ハンター、

ディルベルト、ギュラッシー、そして、

ウェイド・クレインには2度勝って、

10500ドルを手にした」


これがアメリカの地での

レイズの初優勝でした。


余談ですが、

この時彼が使っていたキューは

10ドルかそこらの安物だったという

話も伝わっています。


当時、レイズは31歳。

この翌年から本格的にアメリカ進出を果たします。


日本にはもっと前から来ていて、

 

既にこの6年前(1979年)には

全日本選手権で優勝しています

(※ファイナルの相手は奥村健)。


…………

 

『1986 Clyde Childress Memorial』より
『1986 Clyde Childress Memorial』より


なぜこの時、レイズは偽名を用いたのか。


BDが聞いた話では、


この頃、アメリカのプールシーンでは既に、


「フィリピンに

エフレン・レイズという凄いのがいる」


という話が広まっていたためです。


そこで、"シーザー・モラレス"と名乗って

アメリカでの活動を始めました。


おそらく、ロード(ギャンブル)での

交渉などがスムーズに行くように

当初は本名を伏せることにしたのではないかと

推察します。

 

もっとも、それでこのレッズのような

そこそこそ大きな試合で勝ってしまったら、

偽名の意味もないですが、

 

インターネットがない当時なら、

偽名の用途というか、

好都合な場面は色々とあったのでしょう。


ちなみに、発音は

「シーザー」ではなく

「セサ」が正しいようです。


というのも、

セサ・モラレスは実在の人物で、

レイズの地元の友人だから。


友達の名前を拝借したという訳です。


このレッズでの勝利で一躍有名になり、

各大会で優勝・入賞を飾るようになるレイズですが、


全米最高峰の『US Open』を獲るのには

9年待たなければなりませんでした

(1994年)。


やっぱり「本場」アメリカは広いですね。


だいぶ後にインタビューした際、

レイズ本人が


「とりあえず球を入れるヤツは

アメリカ中にたくさんいたんだよ」


と語っていたことを思い出します。


(※モラレス情報をくださった

Rさん・Iさん、ありがとうございました)


…………


以下、おまけです。


この頃のレイズの動画が

ないものかと探したところ、


3年後の1988年の

『ブランズウィックワールドオープン』の

試合動画がありました。


ベスト8で、

相手は「曲者」K・マクレディ。

9ゲーム先取の試合です。


画質はかなり悪いですが、内容は面白いので、

時間がある時にどうぞ。


ヒルヒル(8-8)になります。約40分。↓



…………

 

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