18日~19日(土―日)の
『東海グランプリ』で優勝を飾った
内垣建一(うちがき けんいち)の談話です。
大会翌日に話を聞きました。
内垣プロの優勝は、
2017年『関東オープン』以来9年ぶり。
当時48歳でした。
そこからの約9年で準優勝6回・3位10回と
ハイアベレージを維持。
9年の間に国内外で次々と
新たな世界トッププレイヤーや
有望な若手が登場し、
プール競技のトレンドや
大会レギュレーションも変化し、
道具や用品も進化していました。
その中で、
常に海外の動向に目を向け挑み続け、
第一線で競えるコンディションと
マインドを維持し続けていたところに
内垣プロの凄みがあります。
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――まず優勝の感想を。
内垣:前回の優勝(2017年『関東オープン』)から9年ぶりだったみたいですね。あれ以来、準優勝が続いてしまう時期もあって(この9年で準優勝6回・3位10回)、気持ち的に苦しい時もあったんですけど、「いつかまたできるんじゃないか」と思い続けていたので優勝できて本当に良かったです。まだちょっと「信じられないな」みたいな気持ちもありますけど(笑)。
――優勝後、ご自身のSNSで「まだいつか優勝できる。誰にも言ってはいなかったけどそう信じてました」とも書いていました。
内垣:はい。やっぱりそこで諦めてしまったらもう終わりですから。自分を信じて練習と研究をしてました。
――今回初めて岐阜市の『カラフルタウン』特設会場で撞きました。会場の雰囲気や環境は?
内垣:すごく良かったです。開放感ある吹き抜けのスペースで、上階からも試合が見られるようになっていて、多くの一般のお客様が足を止めて見てくれていました。上から見た方が球の動きがわかりやすかったんじゃないかなと思います。僕も試合の合間に上から他の試合を見てました。あのすごく良い雰囲気の中で試合をさせてもらえて本当に感謝しています。あそこで撞くのはもう「気持ち良い」の一言でしたね。テーブルコンディションも良くて撞きやすかったです。
――2日間の自身のプレー内容は?
内垣:後から試合を見返すと色々ミスをしてましたし、細かいことを言い出したらキリがないんですけど、それでも自分ではまあまあよくやれた方だと思います。終わったことはしょうがないので、ミスや課題は次の試合で取り戻そうと思ってます。そして、今回は2日間を通して強いプレイヤーとの対戦が続いていたので、すごくやり甲斐があったし、純粋に勝負を楽しめたと思います。
――技術的に安定していたショットやよく撞けた球は?
内垣:なんだろう……予選日は自分にしてはブレイクが良くて、結構ゲームを作れてましたね。決勝日はいつもの感じのブレイクに戻ってしまったんですけど、それでも気持ちはだいぶ整っていたかなと思います。
――決勝戦(vs 神箸渓心)に入る前の心境は?
内垣:今までは決勝戦は「勝たなきゃ」みたいな、自分を追い詰めて切迫したような気持ちでやってたんですけど、今回はさっきも言ったように、相手との勝負を楽しんできたからこそ勝ち進んで来られたという思いもあったので、「最後も楽しんでやろう」っていう風に思ってました。神箸渓心プロは直前の『ACBS アジア選手権』(ベトナム)の男子9ボールで、ステージ1(現地直前予選)から参戦して5位まで勝ち進んだじゃないですか。僕もステージ1に出ていて、彼のプレーはやっぱり目につきましたし、応援もしていたので、ここで当たれて嬉しい気持ちがまず最初にありました。
――決勝戦は内垣プロが序盤からリードする展開でした。どう捉えていましたか?
内垣:そもそも展開を読むなんていうことはしてなかったです。ただ、普段モードに入ったら全然球を外さない神箸プロにしては珍しいミスもありましたし、僕が場面場面で配置に恵まれたりしていたとは思います。
――後半、内垣プロが3-2から4ラック連取で上がりました(7-2で優勝)。
内垣:4点目を上手く取れたことがまず大きかったですし(1番~7-10コンビイン)、5点目も1番でプッシュアウトしてからジャンプで決めて取り切れた。あそこが自分的にはターニングポイントでしたね。よく思い切り良くジャンプを決められたなと思います。
――決勝戦を通して攻守のショットの安定感と落ち着いたプレーが印象的でした。ご自身でもよく撞けている感覚はありましたか?
内垣:そうですね。最近はクロック(チェスクロックやショットクロック)を採用する試合が多くなっているので、その対応策として決断を早くするようにしたり、思い切り良く行くということを心掛けています。おかげで気持ちの整理をつけるのが早くなりました。
――優勝を決めた第9ラックは、8番を巡る攻防が見応えがありました。
内垣:2番から取り切りに入ってましたけど、8番9番のトラブルはそんなに上手くは崩せないだろうなみたいな感覚はありました(※ BD注:内垣プロは7番を入れながら手球で8・9のトラブルを解消しに行ったが、上手く崩し切れず8番が隠れた)。それで1回、8番を空クッションから当てに行き、ファウルをしてしまいましたが、2回目の空クッションは上手く当てることが出来ました。よく粘れたなという感じです。
内垣建一プロの優勝談話もうすぐアップします。上がりの場面、神箸渓心プロの8番セーフティ後に迎えたあの8番カットは「自信があった」とのことでした。
— Billiards Days (@BD_koba_ta11) July 21, 2026
※この動画には音声はありません。 pic.twitter.com/LlLJF17WSY
――その後、神箸プロはもう一度8番でセーフティ。それを内垣プロがカットで攻めに行くとは思ってませんでした(※ 上掲のXの動画の通り)。
内垣:あの8番9番の形は良いセーフティするのも難しかったですし、最初に見た瞬間に「チャンスかも」と感じたので思い切ってカットを選びました。そこまできついスピードじゃなかったですし、「いけるな」と思って構えてます。結果、8番は結構厚めから入ってますけど、撞く時はかなり自信がありました。
――9番→10番もいやらしい形でしたが綺麗に決めました。
内垣:9番は頭で思った通りの力加減ドンピシャで撞けました。もし手球が土手際とかになっていたら嫌でしたけど、10番に対して最高のポジションになったので、撞く前に思わずガッツポーズが出ました(笑)。
――ゲームボールを入れた時の気持ちは?
内垣:「やった!」っていうのと「本当に優勝か!?」っていうのと両方です。それまで遮二無二撞いてましたから。
――今回優勝できた要因とは?
内垣:自分自身について考えることがますます増えてますし、ビリヤードの研究もずっと続けています。それが噛み合ってきているのかなと思います。それこそ先日の『アジア選手権』の頃にすごく良い感じにハマってきてる実感があって、「今、いいぞ」「一番調子が良かった頃に近くなってきてるんじゃないか」みたいに感じてました。帰国してからそれを人にも言ってたぐらいです。
―― 2026年後半の目標・展望・予定は?
内垣:「せっかく優勝したのに」と思われる方もいるかもしれませんが、僕は国内ランキングに固執するつもりはないので、出られる海外の試合があれば、そちらを優先してチャレンジしようと思ってます。
――それは以前から変わらない内垣プロの基本方針でもありますね。
内垣:はい。行けるうちに海外に行きたいという気持ちは変わりません。海外へチャレンジするのはやっぱり楽しいですし、今までのキャリアで培ってきたことや研究してきたこととかが一番フィットする場が海外なんじゃないかなと思ってます。行くたびに「ここでやるんだ」という気持ちを再認識するというか。ただ、やっぱり今はアジアもレベルが高いんで、もっと勉強が必要だなと痛感しています。
――最後に、サポートしてくれている方々へ一言メッセージを。
内垣:前回の優勝からだいぶ時間が経ってしまいましたけど、応援し続けてくださった皆さんにやっとまた優勝の報告をすることが出来て嬉しく思います。準優勝が続いた時期もありましたけど、諦めずに、真摯にビリヤードに向き合えたからこの結果を手にすることが出来たんだと思います。支えてくれている皆様、応援してくれている皆様、本当にありがとうございました。これからも研究と練習を続けて積極的に海外に挑み続けていきますので、引き続き応援よろしくお願いします。
(了)
Kenichi Uchigaki:
1969年1月29日生
JPBA28期生(1994年プロ入り)
1997年&2007年『北海道オープン』優勝
2003年『JPBAナインボールフェスティバル』優勝
2011年『ハードタイムスオープン』(アメリカ)準優勝
2017年『関東オープン』優勝
2026年『東海グランプリ』優勝
『グランプリイースト』では通算8勝
(前身の東日本プロツアーでも優勝多数)
使用キューはTAD(シャフトはノーマル)
Supported by :TAD’s Custom Cue、Beach、JPA、UK Corporation、REST、OASIS BAR、えんじゅ、Moori Tip、CPBA
協賛:ABcue、pride、Nora、イナホ、Mars、Oops!、強命水 活、ヒトミプラス、えんじゅ、肉球会、komiji
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BD Official Partners :
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