〈BD〉「海外遠征の繰り返しで少しずつ強くなれた」――GPW-3でプロ初優勝・田代亮太の談話

 

20日~21日(土―日)の

グランプリウエスト第3戦 in 佐賀 session』で

プロ入り初優勝を飾った

プロ3年目の田代亮太。

 

試合翌日の談話をお届けします。

 

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――優勝の感想をお願いします。

 

田代:プロになって2年半ぐらい経ちますけど(2024年プロ入り)、前から「早く1勝したいな」と思っていたのでひと安心というか、「優勝できて良かったな」という気持ちです。何度も海外で外国選手と撞いてきたおかげで力が付いてきたのかなと思います。また、海外で大井(直幸)プロから「一つ国内でも勝てると良いよね」というふうに言っていただいたこともありましたので、優勝は意識していました。

 

――2日間で6試合プレー。全体的な自己評価は?

 

田代:予選ラウンド(2試合)はあまり良くなかったですけど、決勝ラウンド(ベスト16~)から1試合ごとに尻上がりに良くなっていきました。40、50点ぐらいの所からスタートして、60、70、80点と少しずつ上がって行った感じです。

 

――決勝戦を撞いたのも初めてでした。

 

田代:はい。最近はベスト16あたりが壁になってたんですけど、今回はそういうことも考えず「無」になれたというか、とにかく目の前の球にだけ集中できました。そこは自分の課題でもありました。今までは相手のことや「勝てば準決勝だ」とかを意識してしまい、変に力が入ってしまうこともあったので。だから、今回はそれは全く考えずテーブルだけに集中したいと思ってましたし、特に決勝戦はそう出来てました。

 

――決勝戦の前半は競り合う展開でした。どんな心境でしたか?

 

田代:前半はセーフティ合戦になることが多くて、気持ち的には少し乗り切れてない感覚もありました。でも、3-3で迎えた第7ラックで相手のブレイクが不運な形でスクラッチ。あそこでスイッチが入りました。

 

――田代プロが取り切り、マスワリ、マスワリ、7-10コンビ、と、4ラック連取で王手をかけました(田代 7- 3 浜田)。良い展開でしたね。

 

田代:そうですね。あのテーブルのラックは、ちゃんと立っているように見えてなぜか毎回10番が動くし、的球も入りづらかったですけど、2連マスの頃には良い手球位置を見付けられていたので気持ち良くブレイクできてました。取り切り中はぴったりポジションが出てた訳じゃなくてリカバーしながらって感じでしたけど、集中を切らさずに行けました。

 

――上がりの1番からの取り切りはプラン通りの組み立てでしたか?

 

田代:いや、いきなり1番から2番の出しがショートして、2番がかなり薄くなってしまいました。直後の2番→3番は、手球が5番に当たってしまったけどラッキーな形で3番に出てくれて。あれはイメージとは違ってます。でも、球を外す気はほとんどしてなかったですし、最低限のポジションさえ出来てたら最後まで取れそうな気はしてました。同時に「もし取り切りが苦しくなってもセーフティに行けるから」と冷静な自分もいました。

 

――撞いている姿やストロークは普段通りという雰囲気で、それほど緊張しているようには見えませんでした。

 

田代:そうですね。予選では思うようなストロークが出来てなかったんですけど、ベスト16からどんどん自分のストロークが出来るようになってきてました。決勝戦でも思うように腕が振れていたことが大きかったと思います。

 

――ゲームボールを入れた瞬間の気持ちは?

 

田代:「やったぞ!」っていう感じです。今まで国内外で何度も試合に出続けてきて、心折れそうな時もあったんですけど、「挑戦し続けたらいつかは勝てるだろう」と思いながらやってきました。本当に「ずっとやり続けてきて良かったな」と。

 

――この数年、ハイペースで海外の大会に出ていますね。

 

田代:1、2ヶ月に1回は海外に行っているので結構な回数になりますね。試合の情報が入ったらすぐにスケジュールを組むような感じで動いてます。

 

――それほど熱心に海外を志向する理由は?

 

田代:もともと「プロ入りしたら、まず数年間は自分に投資しよう」と思ってました。とにかく色々な国で色々なプレイヤーと色々なコンディションで試合を撞きたい。その繰り返しで強くなれると思ったからです。おかげで最近は自分の中のイメージがどんどん良くなってきています。今回の優勝も今までの海外経験が活きていたと思うので、その意味でも嬉しいです。

 

――そうでしたか。自己投資のつもりで。

 

田代:はい、今はインドネシアやベトナムや中国などでビリヤードが盛んで大会も多いので、撞く場や相手には困りません。それに今インドネシアには小杉純一さん(伝説的名手。BD記事はこちら)が住んでおられるので、お会いしてアドバイスをいただりとか。たしかに海外遠征はお金がかかりますけど、少しずつ確実に強くなってる実感はありました。僕は筋トレもすごい好きでトレーニングを続けてるんですけど、やるべきことをやっているとちょっとずつ重量が上がって行くのがわかるんですよね。ビリヤードもそれと一緒で、継続していると着実に実力が上がって行くと思いますし、「しっかりと戦える」という自信も付きました。

 

――初優勝に続く次の目標は?

 

田代:数字での目標というところでは、やっぱり日本ランキングですね。2、3年のうちにランキング3位以内に入りたいです。僕は以前トヨタのディーラーで営業をやってたんですけど、常に成績が見える環境で働いていたので、プロになった今も自然と数字は意識しますし、やるからには上を目指したいです。海外の大会は現時点では決まっているものはありません。でも、8月以降、早ければ7月末に行く予定です。これからもタイミングが合えば積極的に海外に行きたいです。

 

――最後に、応援してくれた方々へ一言。

 

田代:今回僕の試合を最後まで多くの方にライブ配信で見ていただき、優勝後にはたくさんのお祝いメッセージをいただきました。ありがとうございました。今愛知でお世話になっている方々はもちろん、仙台時代の船木さん(耕司プロとその父の故・和保プロ)、林研字さん、北谷一郎さん、大阪『ボンバークラブ』(故・片岡久直プロが代表)修行時代のお客様や仲間たち。そして、スポンサーのFar East CuesさんやY2さんなど、多くの方に応援していただいています。すごく感謝しています。ようやくプロとして一つ結果を出すことが出来たので、少しは皆さんに恩返しが出来たのかなと思います。この優勝に満足することなく、2勝目3勝目、そして海外での優勝も目指して行きますので、引き続き応援よろしくお願いします。

 

(了)

 

Ryota Tashiro

1987年1月15日生、宮城県出身・愛知県在住

JPBA58期生(2024年よりプロ)

主な戦績:2026年『グランプリウエスト第3戦 in 佐賀 session』優勝

所属店:『春岡クラブⅡ』(愛知)、『Billiards Shop SOSHIN』(愛知)

プレーキュー:Far East Cues(シャフトはFar East Cues 百式〈Type 100〉11.8mm ※2026年内一般発売予定/タップはFar East Cues ZENIGATA)

ブレイクキュー:Y2 Billiard Studio

ジャンプキュー:Y2 Billiard Studio

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