埼玉県入間市。
戸建て住宅が立ち並ぶ地域の一角に、
まるで童話の世界から飛び出してきたような
北欧風の家があります。
ここはポケットビリヤードのトップアマ、
西村被(にしむら かずき)さんが
奥様と暮らす一戸建て住宅。
長年「いつかはマイテーブルを」という
思いを抱き続けていた西村さんは、
2025年1月、遂に念願の
ビリヤードテーブル付きマイホームを建てました。
聞けば、西村さんは以前BDで見た
とある「マイテーブル」記事に影響を受け、
テーブル導入に踏み切ったとのこと。
4月のある日、西村邸にお邪魔しました。
ちなみに、西村さんは現在、
国産カスタムキューメーカー、
Far East Cues(埼玉県)で勤務。
昼夜ともに「ビリヤードに関わる暮らし」を
送っています。
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BDが訪れたのは日没後でした。
ですが、それがかえって良かったのかもしれません。
玄関灯に照らされたこのエントランスの雰囲気と
ドアと窓のしつらえからは
ファンタジックな世界観を感じます。
そして、玄関を上がってすぐ左手には異様な光景……
いや、ビリヤードファンにとっては
夢の世界が広がっています。
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ビリヤードスペースは白基調の壁と天井。
北側の壁はアクセントクロスとして
淡いブルーが配されていて、
控えめながら洗練されたデザインです。
約18.3畳のフローリングに
『ブランズウィック ゴールドクラウン5』が
無駄なくきれいに収まっています。
後述しますが、すぐ横には
奥様が監修したシアタールームがあります
(ワインレッドのカーテンが
付けられているアーチ窓のスペース)。
西村邸の1階は、
ビリヤードスペースとシアタールームだけ。
生活空間は2階にまとめられています。
この割り切った住居構造と間取りは、
2022年にBDで紹介した
【小西邦生さん・美穂さん宅】と同じ。
西村さんは小西邸に強い影響を受け、
実際に小西邸を訪れて話を聞き、
同じハウスメーカーを紹介してもらって
マイホームを建てました。
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西村さんは根っからのプレイヤー。
今も練習を欠かさず、
真剣に競技に向き合っています。
ということで、ポケットサイズ(穴幅)は
かなり絞っています。
見たところボール1.6~1.7個分でしょうか。
これは鍛えられそうです。
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ビリヤードスペースの入口には独立洗面台があり、
写真はありませんが、
スペースの奥にはお手洗いもあります。
プレー中に上階(生活空間)に上がる
必要がほぼないのは何かと便利でしょう。
また、ゲスト用のルームシューズと
サンダルが用意されています。
2つのキューケースのうち、右側は奥様のもの。
奥様もビリヤードをします。
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1枚目の画像は、
ビリヤードスペースすぐ横のシアタールーム。
ここはビリヤードスペースより
数段高くなっているので、
ボールの配置や動きもよく見えます。
中は、夢の国のような雰囲気と
昔ながらの欧風サロンのような
世界観を感じさせる非日常的空間。
奥様の趣味が全面に出ている部屋です。
まだ完成形ではないとのことですが、
とても優雅な気分になれるスペースでした。
なにより夫婦それぞれの
こだわりをフルに発揮できる
スペースがあるのが羨ましい。
2枚目の画像は、2階のダイニングキッチン。
こちらも全体的に奥様の好みを感じますが、
色使いやインテリアのバランスが絶妙で
優しさ・穏やかさを感じる空間でした。
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北欧風ルックス+本格ビリヤードスペース。
他に類を見ないこの家がどうやって
生まれたのか。西村さんに聞きました。
西村 被(にしむら かずき)
年齢:42歳
職業:会社員(製造業) Far East Cues勤務
ビリヤード歴:約25年(数年ブランクあり)
タイトル・入賞歴:
2004年『琵琶湖オープン』優勝
2008年『都道府県対抗戦』京都(KRC)優勝メンバー
2009年 台湾『菁英会』優勝
2010年『9ボールクラシック』優勝
2010年『名古屋オープン』優勝
2022年『東日本Tokyo9ボール』優勝
2026年『水戸市長杯』優勝
所在地:埼玉県入間市
着工:2024年9月、完成 : 2025年1月
建物タイプ:一戸建て(木造2階建て注文住宅)
間取り:不明(2LDK?)
ビリヤードスペースの広さ:18.3畳
テーブル:ブランズウィック ゴールドクラウン5
ラシャ:ニッケブリエ(サファイアブルー)
ボール:ダイナスフィア(プラチナム)
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――西村さんは昔から「マイテーブル」に憧れがあったそうですね。
西村:はい。ビリヤードを始めてすぐに「マイテーブルが欲しい」と思っていました。お店はどうしても満台で撞けないことがあったり、台間が狭い店舗だと常に周囲を気にしながら撞かなきゃいけなかったりします。それは仕方のないことですが、好きな時に周囲を気にすることなく集中して撞ける環境があれば良いなと思っていました。トーナメントに出るプレイヤーなので、やはり質の高い練習がしたいとは常に思っています。
――初めからビリヤードテーブルありきで家を建てたとのことですが、いつ・どのように進めたのですか?
西村:4~5年ほど前、とりあえず住宅展示場に行って某ハウスメーカーのモデルハウスに入ったんです。その時の営業マンが親切丁寧に家の構造や性能について教えてくれて、自分がいかに無知だったかを思い知らされました。そこからビリヤードの時間を割いて家に関わる様々なことを勉強しました。普通に考えたら人生で一番大きな買い物だと思うので失敗はしたくないじゃないですか。そんな最中に、BDで小西夫妻邸の記事を読んでビビッときました。小西さんの考え方や思っていることなどが自分と全く一緒だったので、「これはぜひ一度お会いして小西邸を見てみたい」と思いました。当時通っていたビリヤード場の常連さんで小西邸に訪問したことがある方がいたので、ご紹介いただきました。
――実際に小西邸に行かれたのですね。
西村:はい、伺いました。良いお宅で参考になることばかりでしたので、同じハウスメーカーの担当者を紹介していただきました。それが2024年の2月頃のことで、3月には契約に至り、一気に建築計画が進みました。家を建てるのだから結婚しないと、ということで入籍したり、人生の一大イベントがまとめてやってきたので、時間が過ぎるのが早かったです(笑)。
――ハウスメーカーとはどんなやり取りを?
西村:ビリヤードテーブルありきで建てる家なので、余裕のあるビリヤードスペースの確保と音の問題は意識していました。あと、妻からは「シアタールームが欲しい」「可愛くないと嫌」という要望もありましたので、見た目は妻担当で、性能は自分担当でした。ハウスメーカー担当者には小西邸の実績がありましたので、それをベースにしてスムーズに話ができました。
――主に小西邸のどんな部分を参考にしましたか?
西村:まずは耐震性です。木造2階建てで1階に広いビリヤードスペースを確保するとなると、構造計算がシビアになります。担当者が一級建築士だったので問題なく耐震等級3を確保しました。次に音の問題も気がかりだったので、窓を少なくして音漏れを防いだり、もし大きな音漏れがあったとしても後からすぐ二重窓に施工できるようにしました。カーテンを防音仕様にしているので大丈夫だと思いますし、今のところは近隣からの苦情などはありません。
――他に、ビリヤードスペースの設計時・建築時に苦労した部分とは?
西村:間取りは担当者任せにせずに、自分で勉強して学んだことを詰め込んだ自作の間取図を見せてお願いしました。特にビリヤードスペースは1cm単位で考えて、実際に何度もキューを振ってテイクバックで壁に当たらないかを確認しました。
――お住まい全体的にはどんなテーマ・方向性で建てたのでしょうか?
西村:夫婦共に北欧の雰囲気が好きなので、可愛く温かみのある家にしました。木材はオーク材をメインに使い、壁紙は白を基調としてアクセントにブルー系でコーディネートしています。
――ビリヤードスペースが出来上がった時の感想は?
西村:もう本当に感無量でした。事前に妻に「俺、家が完成したら絶対泣くわ」って言ってましたが、涙を流す暇もなく淡々と球を撞き始めたので、妻が「全然泣いてないじゃん」って(笑)。でも、毎日の様に「幸せやなぁ」って言ってます。
――普段はどんなふうにここでビリヤードをしていますか?
西村:平日は朝起きて仕事に行く前にここで10分ほど撞きます。仕事の昼休みには職場のテーブル(Far East Cues工場内のミヤデラホール)でも10分ぐらい撞き、仕事を終えて帰宅して、食後に1時間ほど一人で練習しています。休みの日は予定がなければ数時間撞くこともありますし、何か出掛ける予定があればあまり撞かない日もあります。試合で不在にしている日もあるので様々ですね。基本的には次に出る試合のフォーマットに合わせて一人で練習しています。
――ゲスト(球仲間)が来ることはありますか? ここでどんなふうに過ごしていますか?
西村:あります。お越しいただいたらまず2階でお茶をしながら話をして、その後に球を撞くっていうパターンですね。シアタールームでゲストご本人の試合動画を流しながら撞くこともあります(笑)。まだ数人しかお呼びできていませんが、皆さん揃って「家が可愛い」とおっしゃいます。妻のコーディネートのおかげですね(笑)。
――「マイテーブル」の良さとは?
西村:暮らしの中のちょっとしたスキマ時間に撞けるっていうのが一番でしょうか。試合に行く前のウォーミングアップに少し撞くこともできますし、夫婦で出掛ける際、妻の身支度の間にも撞けます(笑)。
――今後このビリヤードスペースをどう活用していきたいですか? また、西村さんのプレイヤーとしての目標や理想とするビリヤードライフとは?
西村:基本的にはここは自分のビリヤードと向き合う修行の場ですが、たまにはお客さんを招いてワイワイ楽しむのも良いですね。結果的に試合前のスパーリングの場になりそうですが……。また、妻のシアタールームを活用して大画面で試合のライブ配信や動画を見たりして反省会などもできます。この環境をフル活用して腕を磨き、今後はプロの試合や全国大会にも出場したいですし、過去に海外の試合に出場した経験(台湾ビリヤード修行歴あり)もあるので、ぜひまた海外に行きたいとも思っています。
(了)
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BD Official Partners :
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED
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創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN
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創業80年。品質と品格、情熱のイタリアンキュー。LONGONI
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首都圏中心に洗練されたビリヤード&ダーツ店舗を展開。 BAGUS
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