半世紀にわたり高品質な
ビリヤードテーブルを製造している
アメリカトップクラスのテーブルブランド、
『オルハウゼン』(OLHAUSEN)。
北米の個人宅やビリヤード場はもとより、
世界各国へ出荷・設置され、
日本にも根強いファン・オーナーがいます。
昨年の『WPA 女子8ボール世界選手権』や
アメリカ女子プロツアー『WPBA』の
いくつかの試合で公式テーブルとして
採用されているので、
試合映像を通してオルハウゼンの
新しいトーナメントタイプテーブルを
見た人もいるでしょう。
1枚目:2025 WPA 女子8ボール世界選手権より。オルハウゼンテーブルでプレーするチャンピオンのJ・オーシャン
2枚目:2026 WPBAツアー第1戦 オルハウゼン・アイアンシティインビテーショナルの会場風景
※画像は2枚ともWPBAより
BDも以前から国内で
オルハウゼンテーブルを目にしてきましたが、
同社が3年前に公開した、
広大な工場の様子を映したドローンツアーの
映像をきっかけに、
よりオルハウゼンに興味を持ちました。↓
今回、日本国内でオルハウゼンを
取り扱っている正規代理店の
New Artの協力のもと、
同社の国際営業部のマーティン・ブラウワー氏の
インタビューが実現。
オルハウゼンのテーブル製作の歴史と
哲学を教えてもらいました。
ーーーーーー
1枚目:画像左より国際営業部のマーティン・ブラウワー氏/現CEOのドニー・オルハウゼン/ブラウワー氏の妻、マリソルさん
2枚目:ポートランドの工場内部
――オルハウゼンには半世紀以上の歴史があります。改めてテーブル製造の原点を教えてください。
マーティン・ブラウワー氏(以下 M.B.):ビリヤードテーブルに携わるようになった原点は、創業者ブッチ・オルハウゼンとドン・オルハウゼン兄弟の幼少期にさかのぼります。兄弟はニューメキシコ州で育ち、父親のビリヤード台修理・張り替えの仕事を日常的に手伝っていました。父親は引っ越す先々の自宅に必ず作業場を設け、台の設置やクロスの張り替えを行っており、兄弟は自然とその技術を身に付けていきました。つまり、ビリヤードテーブルは「後から選んだ仕事」というよりも、幼い頃から生活の一部として身近にあったものでした。
――オルハウゼン兄弟にとってビリヤードテーブルに触れることは日常であり、自然なことだったのですね。
M.B.:そうです。その後、兄弟はカリフォルニアへ移って自分達の会社を立ち上げました。当初はテーブルの運搬や張り替えを請け負うところからスタートしました。そして、配送を担当していた製造会社を買収する機会を得たことで、自分達の手でテーブルを製作する道へと進みます。テーブル製作を選んだ理由は単なる事業拡大ではなく、幼い頃から培ってきた技術と経験を活かしてより良い品質のテーブルを自分達の手で作りたいという想いがあったからです。こうして1973年に製造会社を買収し、本格的なビリヤードテーブルメーカーとしての歩みが始まりました。家族の仕事として受け継がれてきた技術と情熱が、今日のオルハウゼンの礎となっています。
――半世紀の歴史の中で、オルハウゼンブランドが広く認知されるきっかけとなった出来事はありますか?
M.B.:特定の「出来事」というよりも、高品質な素材を使用し、卓越した構造を持つ高品質なビリヤードテーブルを作り続けてきたことが最大の要因です。当社のテーブルは、テーブル1台の重さの30倍以上の負荷、少なくとも4,000ポンド(約1.8トン)の荷重に耐えることを実証する強度試験をクリアしています。また、クッションラバーはオルハウゼン専用に特別設計されたものを使用しており、これらのクッションには生涯保証が付いています。『Accu Fast Cushion』という名前で100%純粋ゴムが材料です。この生涯保証は当社の全てのテーブルに適用されています。
1枚目:堅牢な造りのユニライナー構造(Uniliner)
2枚目:アキュファストクッション(Accu Fast Cushion)
――反対に、半世紀の歴史の中で事業の難しさを感じた時期は?
M.B.:2005年~2010年以降、世界的にインターネットが普及し、誰もが手軽にスマートフォン、タブレット、コンピューターなどの電子機器でゲームなどを楽しむことが増え、ビリヤードへの関心は低下しました。特に欧米ではその時期にプールホールの数も減少しましたので、当社もその影響を受けました。ただし、アジアではビリヤード人気の低下は比較的少ないと感じています。
――YouTubeの『Olhausen Factory Drone Tour』を拝見し、スケールの大きさに圧倒されました。なぜテネシー州ポートランドに工場を建設したのでしょうか。
M.B.:2006年当時最も重視したのは物流面でした。アメリカ国内には約300のオルハウゼンの正規ディーラーがあります。テネシー州ポートランドはアメリカの中央部に位置しているため、物流効率に優れていたことが大きな理由です。
ポートランド工場の内部
――オルハウゼンでは様々なデザイン・仕様のテーブルを製造していますが、最も人気があるのはどのタイプですか? 日本では「9フィートのトーナメント仕様テーブル」が圧倒的によく見られます。
M.B.:モデルやデザイン、カラーの人気は、その時代の住宅インテリアや家具の流行によって変わります。まるでファッションのように年ごとに変化します。ただし、一部には時代を超えて支持される定番モデルもあり、特にトーナメントスタイルのテーブルがその筆頭です。アメリカの事情をお話しすると、約90%のビリヤードテーブルが家庭用として使用されています。サイズは8フィートが最も人気で、デザインの傾向は年によって変わりますが、現在はクラシックなデザインが好まれています。『SANTA ANA』(↓)が一番の人気モデルです。
――オルハウゼンが出荷されている主な国・地域は?
M.B.:当社は世界中に出荷しています。主な地域は北米、南米、ヨーロッパ、中東です。アジアでは香港やマレーシアなどにも出荷しています。もちろん日本にも。日本では40年以上にわたって販売を続けており、オルハウゼンテーブルを愛好してくださっている方々がたくさんいます。
――近年アジアを中心に新興のテーブルブランドが増えていますが、競争の激化をどう見ていますか?
M.B.:私達にとっては問題ありません。オルハウゼンは西洋圏で最大規模のメーカーとして確立され、広く知られています。
――全てのオルハウゼンテーブルに共通する哲学とは?
M.B.:創業から現在に至るまで家族経営を貫き、ブッチ、ドニー、そしてオルハウゼンのスタッフ達は一貫してこの理念を追求してきました。
・Quality(品質)
・Service(サービス)
・Selection(選択肢)
・Value(価値)
4世代にわたる経験と伝統が評価され、当社はこう称されています。“The Best in Billiards.”。私達の哲学は、一生使えるほど耐久性があり、しっかりと作られた高品質なビリヤードテーブルを提供することです。おかげさまで、よく「素晴らしいテーブル」「品質がとても良い」という声をテーブルオーナー様よりいただいております。
オルハウゼンのテーブル運搬トラックと試合会場に搬入されたテーブル
――1台のテーブルを製作するのにどれくらいの時間がかかりますか?
M.B.:モデルや仕上げにもよりますが、平均で3~6日です。全ての製作工程が細かく分業され、広大な工場でスムーズに作られているので早く完成させることができます。ただし、上質なウォルナットやブビンガなどの木材を使うものだと部材を揃えるのに日数がかかるので、10週間程になることもあります。
――最後に、日本のビリヤードファンへメッセージをお願いします。
M.B.:ビリヤードは本当に素晴らしいスポーツです。もし新しいテーブルを購入するなら、ぜひ信頼できるトップブランドを選んでください。高品質なビリヤードテーブルは一生ものとなるでしょう。
(了)
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