〈BD〉「関西オープンで開幕優勝を狙ってます!(笑)」――世界ジュニア準優勝/2026年からプロに。金澤蒼生の談話

 

2週間前の

WPA ジュニア10ボール世界選手権』(スペイン)で

準優勝。

 

今年は国内で

全日本ジュニア』優勝(2度目)

アマナイン』(全日本アマチュアナインボール選手権大会)優勝

全国アマチュアビリヤード都道府県選手権 in 青森』優勝

とジュニア・アマのカテゴリーで

3タイトルを獲得した

金澤蒼生(かなざわ あおい。18歳)。

 

金澤選手は先日JPBAプロテストを受けて、

60期生としてプロ入り決定。

 

2026年1月から

“金澤プロ”として競技生活の新章に突入します。

 

そんな金澤選手に

世界ジュニアの感想やプロ入りの動機などを

お聞きしました。

 

金澤選手のプロデビュー戦は

新年1月の『関西オープン』。

 

ですが、その前に来週(21日)の

『グランプリウエスト第6戦 in 佐賀 session』に

参加予定とのこと。

これがアマとしての最後の試合になります。

 

ーーーーーー

 

 

――『WPA ジュニア10ボール世界選手権』(スペイン)で準優勝。2週間ほど経ちましたが今はどんな心境ですか?

 

金澤:準優勝になれてよかったというより「優勝したかったなぁ」という気持ちの方が強いですね。決勝戦まで勝ち進めたことは良かったですけど、「最後もうちょっと失敗せずに撞けていたらなぁ」というのはすごく思います。

 

――『世界ジュニア』参戦は今回が3回目でした(1回目:2023年U17オーストリア5位タイ/2回目:2024年U19ニュージーランド3位)。

 

金澤:年々ちゃんと撞けるようになってきた感じがします。やっぱり今年が一番良かったですね。

 

――スペインは初めてでしたか? これまで何度か海外遠征を経験していますが、楽しめていますか?

 

金澤:スペインは初めてでした。開催地のガンディアはめっちゃ田舎で人も少ないし、試合会場以外特に行く所もなかったです(笑)。海外遠征は……う~ん、楽しめる方なんですかね。基本的にはめっちゃ行きたいという訳じゃなくて、行かないで済むなら行かなくていいかなぐらい。すごく疲れますから(笑)。

 

――今回6試合プレーしました。スコアや動画を見る限り、準決勝までは競り合う展開にならず、金澤選手がしっかりと力を発揮していたのかなと。

 

金澤:そうですね、まあまあよく撞けていたと思います。アカンところもありましたけど、海外のあの舞台で自分の球撞きができた方かなと思います。

 

――残念ながら決勝戦でフェリックス・フォーゲル(ドイツ)に敗れました。彼とは以前にも対戦していますね。

 

金澤:はい、2023年のU17(金澤選手5位タイ)の予選ラウンドで当たりました。その時は僕が勝ちました。今回は僕が4-1にできる第5ラックの9番をミスしたのがとにかく痛かったです。

 

――あそこからフォーゲルの展開になりましたが、どんな心境でしたか? 焦りは?

 

金澤:試合そのものを楽しめてはいたので、焦りは全くなかった訳じゃないけど少なかったです。あの時はフォーゲルのプレーを「失敗せえへんなぁ」と思いながら見てました。

 

――フォーゲルに先に6-4でリーチをかけられた後、第11ラックは金澤選手が取りました。

 

金澤:よく粘れたかなと思います。結果は負けましたけど、最後までちょっとは相手にプレッシャーをかけられたと思うのでそれは良かったと思います。

 

――最後(第12ラック)はフォーゲルが3連続でセーフティを仕掛けて来て、金澤選手は当てられず、スリーファウルで敗れました。

 

金澤:2回目の形はもっと丁寧に撞いてたらセーフを取れたかなと思います。30秒ショットクロックがあったので焦り気味に撞いてしまいました。あそこはエクステンション(時間延長)を使うべきでしたね。

 

――金澤選手から見たフォーゲルの強さとは?

 

金澤:上手いのもありますけど、やっぱり安定して入れるところじゃないですか。シュートがいいです。今回の決勝戦は序盤は僕の展開だったけど、フォーゲルは難しい状況でもナイスショットをしていたので、「入れてくるな」と思ってました。

 

――金澤選手ご自身の強みは? 私は爆発力や勢いがあると感じています。

 

金澤:それもあると思いますけど、なんやろう……わかりません(笑)。でも、前から決勝戦には強い方だなと思います。今回の決勝戦も最初はすごく良かったんです。初めの3ラックは「これは強すぎるな。こんなんでええんかな」って自分で思うぐらい(笑)。決勝戦って勝っても負けてもそれで終わりじゃないですか。だから、「楽しんで撞こう」という気持ちになれるのかな。反対に、準決勝は「ここで負けて決勝戦撞かれへんのはイヤやな」って思ってしまって硬くなることがあります。今回もそうだったと思います。

 

――今年は国内のアマタイトルも2つ獲得しましたが(『アマナイン』と『全国アマチュアビリヤード都道府県選手権 in 青森』)、以前と比べてどこがレベルアップしたのでしょうか?

 

金澤:練習の仕方ですかね。まだ迷ってはいましたけどプロ入りも少し意識していたので、「もっと頑張ろう」「しっかりやろう」っていう気持ちが前よりも練習に現れていたのかなと思います。

 

――普段はどこでどんな練習を?

 

金澤:『SAMURAI』(兵庫県加東市)で毎日3時間以上撞いています。「簡単な配置を簡単に取り切る」ということを意識しながら取り切りの練習をしたり、試合で失敗した球をやってます。(店主の)竹中寛プロに撞いてもらうことも多いです。お店のハウストーナメントにもよく出ています。

 

――影響を受けたり参考にした国内外のトップ選手は誰かいますか?

 

金澤:僕は前から色々な選手を見ていて、それぞれのスタイルを真似るというか、参考にさせてもらってます。今は誰やろう……海外やったらJ・フィラー(ドイツ)とかF・ゴースト(アメリカ)ですかね。日本やったら竹中プロもそうやし、土方隼斗プロ、大井直幸プロ、羅立文プロとか、よく勝っている人を見ています。

 

――ジュニア・アマ、国内・国外含めて強く印象に残っている試合は?

 

金澤:う~ん、どれかなぁ……よく撞けたと思うのは、一番は今年の『アマナイン』で次が今回の『世界ジュニア』かな。『アマナイン』は初めての全国アマタイトルだったのですごく嬉しかったし、印象に残ってます。

 

――そして、先日JPBAプロテストに合格。2026年1月からJPBA60期生として活動します。プロ入りを決めたのはいつ頃でしたか?

 

金澤:決心したのは最近でした。ずっと迷ってて決め切れずにいたんですけど、「なるんやったら早いうちがいい」と思ったし、(ジュニアのライバルであり仲間の)織田賢人くんがなることは聞いてたから、「せっかくだから同期プロになるのもいいかな」と思いました。それと、僕はビリヤード以外ホンマになーんもしてないんで(笑)。勉強も全然できないし、「ビリヤードしとかな何すんねん」っていう気持ちもありました。

 

――決め切れずにいた理由は?

 

金澤:今はアマでいた方が出られる試合が多いじゃないですか(※アマはアマとプロの両方の大会に出られる。プロはアマ大会には出られない)。なので、「プロになったら試合が減るな」と思ってたし、優勝した『アマナイン』にもう1回出てみたい気持ちもありました。シード枠をいただけるし、もったいない気もして。でも、最終的には色々な人の意見も聞いた上で、「やっぱり早くプロになろう」と。

 

――どんなプロになっていきたいですか?

 

金澤:ファンの方、周りの方、スポンサーさんなど皆から応援してもらえるような人になりたいです。まずはそこが一番大事。そして、全てのプロ公式戦に出るつもりでいるので早く良い成績を出したいです。プロデビュー戦は『関西オープン』(1月24日~25日)。開幕優勝を狙ってます!(笑)

 

(了)

 

Aoi Kanazawa

生年月日:2007年11月7日(※取材時18歳)

出身・在住:兵庫県

日ノ本学園高等学校3年生

所属店:『SAMURAI』(兵庫県加東市)

主なタイトル:

2023年&2025年『全日本ジュニア』優勝

2025年『アマナイン』優勝

2025年『全国アマチュアビリヤード都道府県選手権 in 青森』

2025年『世界ジュニア スペイン』準優勝

プレーキュー:Geez Tech(シャフトはTour、タップはGeez Tip)

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