〈BD〉『2025 ペリオープン』のちょっと裏側 by 吉岡正登。【2025 WNT.ベトナム遠征その1】

 

ベトナム・ダナンで開催中の

WNT.系9ボールイベント『ペリオープン』。

 

本大会に参加していた

(ダブルイリミネーションラウンドで敗退)

日本人WNT.プロ、吉岡正登プロより

現地の様子を教えていただきました。

 

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吉岡正登・記:

 

こんにちは。『ペリオープン』開催地のダナンから、次の『ハノイオープン』開催地のハノイに移動した吉岡正登です。まず、ペリオープン参戦記をお届けします。

 

◇ GPW-4優勝の翌日、福岡からホーチミン経由でダナンへ

 

 

今回ダナンまでの道のりは、『グランプリウエスト第4戦 in 佐賀 session』(優勝)の直後に移動しなければならなかったので、住んでいる大阪(関西空港)からの直行便ではなく、佐賀から近い福岡空港からの乗り継ぎ有りの便を選択しました。

 

福岡~ホーチミン~ダナンという航路でしたが、LCCだからなのか遅延してしまい、結局半日以上掛かりました。前日優勝できたので、杉原(匡)プロと祝勝会をして2、3時間寝て、佐賀から福岡空港までは朝5時の始発バスで移動。クタクタになりました。しかし、ペリオープンの競技スケジュールが1日遅れたこともあり、現地で丸2日間ゆっくり休養しながら練習できたので回復できました。

 

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ダナンには試合前々日の夜8時頃到着(※画像は日中のものです)。その後、大井直幸プロ、村松さくらプロと合流してそこでも祝勝会をしてもらいました(食事の画像は後掲)。今回の優勝は久々だったこともあり、本当に周りの方々が喜んでくれたのはとても嬉しかったです。

 

ここでベトナムへ渡航される方に注意点が2つ。空港はすごい人なので、入国にとても時間が掛かる可能性があること。それと遅延が多いので時間にはゆとりを持つことです。

 

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あ、ホテルに関しても注意点が。ハノイやホーチミンに比べても物価が安いダナン。リゾート地なのでホテルはたくさんあり、値段もピンキリです。今回はビーチに近い、ホテルの屋上にはプールも付いているそれなりに良い所を選択しまして、値段は1泊5,000円ほど。部屋も清潔で広く、ビュッフェ形式の朝食も付いているのでコスパは良いと感じました。

 

そして、大井プロも僕と同じホテルでしたが、さくらプロが泊まったのはより安い所。画像で見せてもらったところ普通に泊まれるレベルに感じました。しかし……虫が発生するとのこと(驚)。アリ、その他の小さい虫が発生してスーツケースに入り込んできたためにとりあえず荷物だけ大井プロの部屋へ避難することになりました。僕達の経験上、1泊3,500円が虫発生リスクのボーダーではないかという見解に至りましたので、ご参考までに。

 

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◇ 食事は美味しくてリーズナブル

 

 

ダナンにはベトナム料理はもちろん、日本料理、韓国料理、イタリア料理と何でもあるし安くて美味しいです。とりあえず食費が抑えられるのは助かります。

 

ベトナム定番のフォーはどのお店も少しずつ味は違いますが、もちろん日本のラーメンほど差はありません。一緒に頼んだエビの天ぷら風フライ(2枚目)がこの旅で印象に残った一品です。3枚目の画像はホテルの朝食フォー。

 

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コーヒーは基本的に甘いです。シュガーやコンデンスミルク無しを頼んでも甘いです(おそらくオーダーミスなんでしょうが (笑))。そして、ビーチサイドで飲むオレンジジュースは格別でした(2枚目)。

 

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ダナンに着いた日に、僕の祝勝会っぽい感じで大井プロとさくらプロと行ったイタリアンレストラン。ピザ窯もあり本格的。ステーキはファイヤーパフォーマンス付き。お肉は和牛のようでとても柔らかく美味しかったです。そして、ここでビリヤード人気を再確認。店員さんの1人が「ナオユキオーイですか!?」と大井プロに気付いて喜ぶ。その後、デザートのティラミスをサービスしてくれました。世界のプレーヤーの中でも大井プロは特に人気のようで、ビリヤード場以外でも写真撮影を頼まれることもしばしばです。

 

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順番が前後しますが、これは乗り継ぎ地のホーチミン空港施設内でいただいたフォー。ベトナムへ着いてすぐだったので、ベトナムドンの換算を間違えていたのですが、1杯3,000円ぐらいしました(笑)。まるでアメリカでの外食の値段です。ベトナム市街地では大体フォーは1杯300円ぐらい。観光客向けレストランで食べても1,000円で確実にお釣りがきます。

 

ちなみに、1,000,000ドンが6,000円ほど。お店では「1つ目のカンマから下を端折って」と言われることがほとんどで、そのようにメニューに書かれていることも多くありますが、少しややこしい時があります(日本円にするなら「ゼロを3つ取って6を掛けて」というのが定番のようです)。

 

ちなみに、ベトナムでの移動は欧米のUberにあたるGrabを利用します(東南アジアNo.1のライドシェア)。このGrabがまた安いです。結構走っても500円ぐらい。ただし、交通事情は極めて悪く、バイクも多いので常にクラクションを鳴らしながら走っています。車って他の車やバイクとこんなに接近して走っても良いんだと錯覚させられるほどです。

 

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そして、Grab Food(フードデリバリー)もあるので、フォーを注文。しかし、食器をオプションで選ばないといけなかったみたいでビニール袋で到着(汗)。

 

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10月2日は僕の誕生日だったのですが、夜ホテルの部屋で休んでいるとインターホンが鳴りました。するとホテルスタッフの方が「ハッピーバースデー」と誕生日プレートを渡してきました。てっきり大井プロのサプライズかと思いきや違いました(笑)。ホテル側からのサプライズだったようですが、一口目を食べるのが少し勇気がいりました。

 

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おにぎり屋さんを発見。日本のお米なのでめちゃくちゃ美味しかったです。だし巻きと唐揚げも絶品。

 

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韓国料理のユッケジャンラーメン(3枚目)や家系ラーメン(4枚目)もレベルが高いです。

 

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会場のペリプールアリーナではチキンライスを注文。想像と違ってご飯の上にフライドチキンが乗っていてスイートチリソースがかかってました。300円ぐらいです。店内の飲食メニューは色々なものがありました。

 

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◇ 会場はメガサイズビリヤード場のペリプールアリーナ

 

 

なんという圧巻のスケールなんでしょうか!? 1階に25台、2階に75台……ぐらいの100台です。ほとんどが『ペリテーブル』で、今年は『ダイヤモンドテーブル』が12台導入されたそう。来年にはダイヤモンドテーブルの数がもっと増えるという情報もありますので、お金の掛け方が半端じゃないです。スタッフの数も多いですし、今大会のレフリーも相当います。24時間営業とのことで普段の営業風景も見てみたかったです。ちなみにすぐそばには別の10台ほどのビリヤード場があります。

 

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ただし、少し残念な所はペリとダイヤモンド共に今の世界大会の基準からするとポケットサイズが全台少し広めだという所。せめて1階のテーブルだけでも大会用にもう少し絞ってくれても良いのになと思いました。

 

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◇ まさにリゾート感あふれるビーチと街並み

 

 

ダナン空港からビーチまではハン橋(通称ドラゴンゲートブリッジ)を渡って車で約15分。会場のペリプールアリーナは空港のすぐそばにありますが、ホテルはハン橋よりもビーチ側を取るのがおすすめです。

 

ミーケービーチは世界の綺麗なビーチの一つにも選ばれたことがあるほど。南北に約10kmも続いている長いビーチです。所々に遊泳禁止のマークありましたが、場所によっては泳いでいたりサーフィンしていたりとルールがよく分かりませんでした。シーズンも過ぎているからか人が少なくとても快適に過ごせるビーチでした。

 

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ハン市場は2階建ての建物の中に食料品から雑貨、お土産、衣料品などが所狭しと並べられていて観光スポットにもなっている場所でした。

 

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名所の一つ、五行山(別名マーブルマウンテン)は大理石や石灰岩で出来ている五つの山である観光地で、洞窟や仏教寺院がたくさんあって自然の力を感じるまさにパワースポットでした。

 

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夜ご飯を食べにナイトマーケットにも出掛けました。台湾にも似たものがありますが、少し雰囲気は違いましたね。客引きがすごかったです。

 

客引きと言えば、ダナンはマッサージ店が非常に多いです。少し街を歩けば店先で声を掛けられます。そして、やはりマッサージも格安。大井プロ曰く、ハノイやホーチミンに比べてもかなり安いそう。観光も出来て、壮観なペリプールアリーナでビリヤードも出来て、ダナンは全てにおいて最高の環境なのでぜひ一度いらしてみてください。

 

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◇ DAY1

 

 

カーリーさん(赤狩山幸男プロ。2枚とも)と世界戦で会うのは久々でした。今回は日本人選手が17名も参加していたので、今までの世界大会とは少し雰囲気が違いました。世界トップクラスに対しても善戦する日本選手を見て刺激も受けますし、心強さも感じます。

 

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ベトナムの人気選手を煽って盛り上げた大井プロは、自身にもファンが群がっていました。

 

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◇ DAY2

 

 

毎日お昼頃から若い男性ギャラリーが人気選手のテーブルを囲います。2枚目はJ・ショウ(イギリス) vs ベトナム選手。フィリピンのA・J・マナス(3枚目)の試合はすごい数でした。一方、世界チャンピオンであるC・ビアド(フィリピン)は……(4枚目)。

 

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ペリプールアリーナの『顔』である所属のグエンアントゥアン選手。通称「TKON」はいつも笑顔。「台風が接近しているからハノイオープンへは早めに移動した方が無難だ」と親切に教えてくれました。

 

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◇ 自分の試合について

 

 

初戦は同じJPBA関西支部所属で顔を合わせることの多い山川英樹プロ(2枚目)との対戦になってしまいました。試合をするのは久しぶりでした。

 

2日間しっかり会場で練習したのですが、直前練習で違和感に気付きました。球にワックスがガンガンにかけられています。そして、後に判明するのですが、朝イチで1回ワックスを掛けられるだけなので、ラウンドを重ねるごとに段々と取れていきコンディションが変化していきます。どうせならワックスを掛けないか、毎回転ごとに掛けて欲しかったです。実際この山川プロ戦と、2日目の朝イチに対戦した台湾の女子、蔡佩君(ツァイペイチュン)選手戦は、僕以上に相手が手球コントロールに苦労してミスをしてくれたと思います。

 

勝者2回戦はトルコのM・アルナー選手。数年前の『USオープン』の敗者最終戦にてヒルヒル負けした因縁の相手です。テーブルコンディションの変化に戸惑いながらも一進一退で進み、先にブレイクを攻略されて4-6にされた後のラックで、引き加減を慎重に考え過ぎて手球がストップしてしまい8番を痛恨のミス。そこから流れが来ずに敗戦。

 

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気を取り直して敗者側2回戦(vs 蔡佩君)を勝ち上がり、3回戦は以前はコソボから出場していたF・ハラディナイ選手(ドイツ)と対戦。

 

ベテラン中堅選手のイメージでしたが、やはり全てのショットが完成されていてクッションやセーフティも上手かったです。序盤に2度取り切りミスをしてしまって離されてしまいました。ブレイクも2回ノーインがあり、すごく良い配置を相手にプレゼント。今回試合前に大井プロから新ブレイクの発想をいただいて良い感じでしたが、不発。次の『ハノイオープン』はまた違ったコンディションなので決まるように願いたいです。

 

(了)

 

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