〈BD〉「まだ行ける、まだできると思えた」――GPW-3優勝・浅野正人の談話

 

22日(日)の

グランプリウエスト第3戦 in 愛知 ダマデノッチェ

(GPW-3)で優勝した

浅野正人の談話です。

大会翌々日にお聞きしました。

 

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――プロキャリア3度目の優勝です。

 

浅野:いやぁ、ラッキーでした。ラッキーだけで勝てるものではないとは思いますけど、やっぱりラッキーでした(笑)。

 

――ヒルヒル決着が3試合あったりと接戦も多かったですが、ご自身のプレーを振り返ると?

 

浅野:ありきたりですけど、諦めずに撞けたことが良かったんかなと。球は結構入ってたんでね、「回って来たら行ける」っていう気持ちは常に持ち続けてました。終わってから皆に言われたのは「よう攻めてたなぁ」と。攻めを選ぶ場面が多かったみたいで。

 

――私もそう思いました。

 

浅野:あ、そうですか(笑)。練習もちゃんとできてましたし、自信があったんでしょうね、攻めてみたくなったんです(笑)。正直、構えた時に「攻める」よりも「守る」が頭にあると、それは自分的に「逃げの選択」をしてる気がして、そこから状態を悪くしてしまいそうで……。だから、もちろん無理やり攻めるつもりはなかったんですけど、「行けるんやったら行きたいな」という感じでしたね。

 

――それは初戦(ベスト64。vs 大江明)からでしたか?

 

浅野:そうですね。最近僕は1試合目がホンマにダメで、今回も相手に1-4ぐらいまでリードされたと思いますけど、気持ちはずっと攻め重視でした。で、ベスト32(vs 佐藤正行)からは感じよく攻めてました。いつもやったらセーフティに行くところをバンクで狙ってみたり。それが上手いこと噛み合ってくれていたと思います。

 

――決勝戦(vs 飯間智也)はスコア的には7-1と大勝でした。ご自身のプレー内容やメンタル面を振り返ると?

 

浅野:試合中のメンタルはめっちゃ良かったと思います。自分はそこそこ球を入れてたと思うし、飯間プロは決勝戦では本調子ではなかったとは思うので、それに助けられたところもあります。あの決勝戦のテーブルは、2年前(2023年5月)の『GPW-2』の決勝戦で僕が田中(雅明)プロに負けたテーブルやったんです。あの時ひどい球を撞いて負けて、そこから調子を落としてしまったのでトラウマになりかけてて(笑)。今回一瞬それを思い出して「負けたらまた調子悪なるなぁ」とも思いましたけど、「ああいう試合だけはしないように」と思いながらテーブルに向かいました。

 

――第3ラックからブレイクの打ち方をコントロールブレイクに変えたように見えました。あの狙いは?

 

浅野:あれは完全に飯間プロのパクリです。飯間プロのブレイクを見ていて「あれ、ええやん!」と思って自分もやってみたけど、全然入らなかったですね(笑)。正面からバカーンと割って手球をセンターに止めてノーインだったら、上手い人にはまず取り切られますから。そうはしたくないなという考えもありました。

 

――最後(第8ラック)は5番で撞き番が来て、しっかり取り切って上がりました。思ったように撞けましたか?

 

浅野:最初の5番さえ入れたら、9番以外の球は穴前にあったので「行けるかな」と。だから5番だけプレッシャーがありました。6番→7番も縦のラインで(力加減で)出す球なんで少し気を使いますけど、あの時はテーブルコンディションも掴めてたのでそんなに怖くはなかったです。

 

――約2年3ヶ月ぶりの優勝。どんな感情が?

 

浅野:前回の優勝(2023年3月『GPW-1』)の後、調子もランキングも落としてましたし、最近は練習をちゃんとしていても結果が出ないということが続いていて、ぶっちゃけ「もう厳しいのかな」と思うこともありました。でも、来月(7月)と10月、海外の試合に出ることに決めたんですけど、それでモチベーションが変わったのか、さらに練習に身が入るようになった感覚があります。そんな状況の中で今回優勝できたので、自分でも「まだ行ける、まだできる」と思えました。

 

――まだまだ第一線でやっていただかないと。

 

浅野:ですよね。竹中(寛)さんや川端(聡)さんなど先輩方が活躍されてますから、自分はもっと頑張らないといけないなと思います。

 

――2025年も半分が終わりました。後半戦の目標や展望は?

 

浅野:成績のことを考えると自分にプレッシャーをかけてしまいそうなので、もともとあまり気にしないようにしています。自分は単純に試合が好きなので、これからも一戦一戦楽しみながら頑張りたいですね。でも、強いて言うなら、これは前から言ってますけど、グランプリは3つ勝てたので、できることならオープン戦も勝ちたいと思ってます。

 

――最後に、応援してくれた方々へ一言。

 

浅野:たくさんの人達の応援や支えのおかげで今回も優勝できました。皆さん、ありがとうございました。昔からずっとお世話になっている利川(章雲)さんにもまた良い報告ができて嬉しいです。正直、この年(52歳)でまさか優勝できるとは自分でも思ってなかったですけど、「練習を続けていればやれるんやな」と自信にもなりました。今後も変わらず頑張りますので、懲りずに応援していただけたら嬉しいです。あと、こうやってBDさんに取材されるのが嬉しいので、早くまたこの取材を受けたいです。今のところ2021年2023年、2025年と2年ごとですよね。次回は2027年……よりも早く取材してもらえるように頑張ります(笑)。

 

(了)

 

Masato Asano

JPBA44期生(2010年プロ入り)

出身・在住:ともに大阪府

生年月日:1973年1月19日生

プレーキュー:9hearts。シャフトはPREDATOR Vantage。タップはNISHIKI ブラックSを締めたもの

ジャンプキュー:Y2J

ブレイクキュー:PREDATOR BK Rush

所属:9hearts(ILC Cue)、NISHIKI

 

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