2023年から「大会の認可」を
巡って対立関係にあった
WPA（世界プールビリヤード連盟）と
マッチルーム（WNT.〈ワールドナインボールツアー〉を主催）。
今日7日、WPAが
【WPAとマッチルームが合意に達する】
という声明を発表しました。
早速以下で抄訳を。
背景や経緯はその後に記します。
ーーーーーー
WPA・記：
WPAとマッチルームが合意に達する
WPA（世界プールビリヤード連盟）とマッチルーム（Matchroom）は、「World Nineball Tour（WNT.）」の各大会が今後WPAによって正式に認可されることを保証する合意に達したことを発表します。
特に重要な点として、この合意により全ての選手のWPAライセンス停止処分が即時に解除され、ライセンスは金銭的負担なしで復元されます。また、WPAライセンスを持つ選手が、認可されたWNT.イベントに出場しただけで処分を受けることはなくなるため、選手たちはペナルティの不安なく、自由に大会へ参加できるようになります。
マッチルームはプロフェッショナルプールの発展に大きく貢献しており、新たな機会を創出し、スポーツの世界的な魅力を高めてきました。その投資と革新は、競技の普及というWPAの共通ビジョンと一致しています。
WPAは今後も、マッチルームおよびその他の主要なパートナーと連携し、選手、ファン、そしてスポーツ全体の利益のために、プロフェッショナルプールの発展に尽力していきます。
◇ WPA会長 イショーン・シンのコメント：
「WPAは、プロフェッショナルプールの成長と健全性を支えるグローバルな構造を確立することに尽力しています。マッチルームとの間で、選手とイベント主催者に明確さと安定をもたらす合意に至ったことを嬉しく思います。
長期的な安定性、公正性、そして包括性を確保するためには、全ての関係者がWPAの定めた枠組みの中で活動することが不可欠です。統一され、しっかりと規制されたグローバル構造を維持することは極めて重要です。
マッチルームの貢献は疑いようがなく、WPAの戦略的ビジョンのもとで共に競技を発展させていけることを楽しみにしています。協力こそが鍵であり、この合意はプール界をより団結し、持続可能な形で前進させる大きな一歩となります」
◇ マッチルームマルチスポーツ CEO エミリー・フレイザーのコメント：
「この1年、私たちとWNT.にとっては素晴らしい年でしたが、一方で、競技外での混乱や、選手たちがイベント参加において直面した困難は非常に悩ましいものでした。
私は常に、選手たちが優先されるべきだと考えており、『出場したら出場停止になるかもしれない』という恐れを抱きながらプレーすべきではないと思っています。
慎重な交渉を経て、WPAとのこの合意に至ったことを非常に喜ばしく思います。これからは相互への敬意と認識のもとで前進し、WNT.を世界最大かつ最高のプロプールツアーに育て上げるために全力を注いでいきます」
（了）
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遂に緊張関係が解消されました。
これはプール（ポケットビリヤード界）に
とって非常に大きな一歩です。
この問題をよく知らなかった人向けに、
簡潔に経緯を解説すると…………、
WPAは、
世界プール（ポケットビリヤード）の
統括組織として、国際大会や
各国・各大陸の選手権から公認料を得て
「WPAランキング対象大会」
として認可する立場にあります。
つまり、「権威」側。
一方のマッチルームは、
トップ選手を集め、
独自の試合方式とランキングシステムで行う
「独立したプロ興行」として
WNT.（ワールド9ボールツアー）を開催。
『世界選手権』など、一部の大会は
WPAから公認を得ていましたが、
他の多くのイベントは「非認可」で開催。
こちらは「新機構」側。
両者は互いにスタンスを崩さなかったため、
WNT.イベント開催のたびに摩擦が起き、
2024年終わりには一触即発の
状態にあると見られていました。
WPAは「非公認である
WNT.イベントに出た選手は
WPA国際大会およびWPA傘下の
各国・各大陸大会への参加を認めない」
と宣言。
世界中のトッププレイヤーを
巻き込んだ大騒動に発展していました。
しかし、先月（4月）14日にWPAは、
現在開催中のWNT.メジャーイベント
UKオープンに出る選手に対して、
「WPA大会への参加禁止処分はない」と
明言しました。
この発表は、対立の解消に向けての
前向きなサインと受け止められました。
それから3週間後に発表されたのが、
今回の「合意声明」です。
これを受けて
WNT.ランキングNo.1プレイヤーの
F・ゴーストは
「遂にこのスポーツにとって朗報です。数ヶ月にわたる紛争と不確実な状況を経て、WPAとマッチルームは選手を守り、プロビリヤードの未来に明確なビジョンをもたらす合意に達しました。出場停止処分も不安ももうありません。最高の選手たちが、自由かつ公正に競い合う場を」
とSNSに投稿。
これは多くのプレイヤー
（特に国際大会に出る各国トッププレイヤー）の
心情を代弁していると思います。
ちなみにですが、
今WPAカレンダーを見たところ、
5月30日〜6月4日にかかれていた
『9ボール世界選手権』
（サウジアラビア開催）は
一旦消えています。
これはスケジュールを
見直しているということでしょう。
昨年『9ボール世界選手権』は
WNT.主催／WPA公認の形で行われました。
今年も同じだろうと思います。
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