〈BD〉「優勝したら疲れは感じないものです」――『アダム杯 全日本プロ3C選手権』優勝・新井達雄の談話

 

27日(日)の「アダム杯 プロ選手権」

(『第33回全日本プロスリークッション選手権大会 ADAM JAPAN杯』)

で3度目の優勝を飾った新井達雄。

 

表彰式直後の談話をお届けします。

 

…………

 

――3度目の『アダム杯 プロ選手権』優勝です。

 

新井:久しぶりの優勝ですし、やっぱり勝てて本当に嬉しいです。

 

――2日間で40点ゲーム×8試合。体力的にタフだったと思います。

 

新井:優勝出来たら疲れは感じないものです。最後の最後で負けちゃうと死にそうになっちゃいますけど(笑)。

 

――1年最後のビッグタイトル。かける思いは大きかったのでしょうか。

 

新井:いや、そんなこともなかったです。丸2年以上優勝から遠ざかっていましたし、2日間で40点ゲームを8試合をやるのはこの年齢(64歳)ではなかなかきついものもありますので。

 

――勝因は?

 

新井:どの試合もしっかり頑張って撞けたことですね。そして、船木(耕司)プロと宮下(崇生)プロという近年の優勝常連選手と、大会の早い段階、まだ自分が元気なうちに対戦できたのは良かったです。

 

――第1節で船木プロに勝利し、続く第2節で宮下プロと引き分け。

 

新井:そう、そこを1勝1分けで行けたのは大きかったですね。そして、彼らのような優勝経験者が早い段階で勝ち星を落とすと、チャンスがあるなと思えてさらに頑張れます。

 

――初日は無敗(5戦3勝2分)。2日目は2勝1敗。トータル8戦5勝1敗2分でした。

 

新井:2日目に臨む時「今日最低でも2勝1敗で行けたら優勝争いに絡めるだろう」と思っていて、結果的にまさにそうなりました。ラスト前(7試合目)で米山(聡)プロに負けましたけど、それで最終節は梅田(竜二)プロという強い相手に絶対に勝たないといけない状況になってさらに力が出せたと思います。もし米山プロ戦で勝っていたら、最終節はあんなに当たらなかったかもしれない(※40-29(21inn.)で勝利)。

 

――最終節では森陽一郎プロとも優勝を争っていました。

 

新井:アベレージは僕の方が良かったので、シンプルに『まず自分が勝てばいい。引き分けじゃダメだ』と思ってました。森プロも初戦で梅田プロに勝利したり、宮下プロに13点ランを出しながら勝ったりと、大会を通して素晴らしいプレーをしていました。そういう選手を抑えて勝てたことは幸運だったと思います。

 

――大会に臨むにあたって何かテーマや目標は持っていましたか?

 

新井:いや、なかったです。ただ頑張るだけでした。まだ身体が万全ではなかったので、正直2日間の総当たり戦でどこまで出来るかわからないなと大会前から思っていました。

 

――と言いますと?

 

新井:今年1月に右手首を怪我(骨折とヒビ)してしまいまして、まだ完治してないんです。治療とトレーニングを続けて、今は怪我前の80%ぐらいの力は出せるようになり、だいぶ元通りにプレーできるようになりましたが、なにしろ治りも遅いですしね(苦笑)。今シーズンはごまかしながら乗り切ったような感じです。成績も決して良くはない状態が続いていたので、今大会も明確な目標は定めていなくて、自分がどこまでできるか、それだけでした。一生懸命やるしかなかったです。終わってみれば、優勝という最良の結果を残せてとても嬉しいです。

 

――最終節を撞きながら優勝を意識した瞬間はありましたか?

 

新井:いや、最後までなかったです。あの試合の終盤は、本当は自分が取り切って上がらないといけなかったですね。少し急いで読み切らないまま撞いちゃって1モアを外したりしてましたし、梅田プロはハイランを出して上がれる選手ですので、最後まで気が抜けませんでした。

 

――プロランキング対象試合での優勝はコロナ禍直前の2020年2月『東京オープン』以来です。

 

新井:少し空きましたね。怪我や年齢のこともそうですし、コロナ禍の大会はマスクをしながら撞かないといけないので、呼吸が苦しいなと感じる時がありました。それも多少は成績に影響していたかもしれません。

 

――最終的には2022年を良い形で締めくくれたと言って良いでしょうか。

 

新井:終わってみれば良い1年にりました。手首を怪我して『もう球は撞けないな』と選手生命が終わることも覚悟していた時からすれば、試合で球が撞けるようになり、優勝までできたことは本当に幸せなことだと思います。

 

――2023年の展望は。

 

新井:1年でも長く(競技活動を)続けたい。もうそれだけです。今年、怪我が治ってない状態のままベトナムと韓国にも行きまして(『3Cワールドカップ』に出場)、まだやれるという手応えを得られましたし、世界のトッププレイヤー達を見るだけでも勉強になりました。ボケないためにも身体と頭を使い続けるのが一番だなと(笑)。うん、まだまだやりたいですね。

 

(了)

 

Tatsuo Arai
1958年5月22日生

東京都出身在住

1978年プロ転向(JPBF)
1990年『SPAワールドグランプリ』優勝

2002年『第1回アジア3C選手権』優勝

『全日本3C選手権』5勝

『3C東京オープン』4勝

『全関東3C選手権』2勝

『ニッカオープン』3連覇

『アダム杯 全日本プロ選手権』3勝

JPBF年間ランキングMVP 6回

他、優勝・入賞多数、

使用キューは、Adam Japan

 

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