〈BD〉「目の前の一球ずつ、一試合ずつ戦えた」――『全関東3C』でプロ初優勝・清田篤史の談話

 

日曜日(10/31)、

東京で行われた

スリークッション公式戦

第70回 全関東スリークッション選手権』。

 

本大会でプロ初優勝を飾った清田篤史プロの、

表彰式直後の談話です。

 

…………

 

――初優勝、おめでとうございます。

 

清田:嬉しいんですけど、実感がありません(笑)。本当ならもっとむちゃくちゃ嬉しいんだと思うんですけど、今は『一生懸命やってたら終わってた』という感覚で、全く優勝の実感が湧いてないです。

 

――ワンモアを当ててガッツポーズが出るかなと期待していました。

 

清田:そういうことも何も考えないまま終わってしまいましたね(笑)。あのワンモアもきれいに当たった訳ではないですし……。今日はあの球に象徴されるように終始ツイてたなと思います。

 

――勝因とは?

 

清田:自分ではよくわからないですけど……、今の自分のコンディションが良いのか悪いのかもよくわからない状態で、少なくとも絶好調という訳ではなかったので、やっぱりまずツキがあったんだと思います。それと、アベレージは良くはなかったですけど、全般的に見ると自分なりにはそこそこ撞けてたかなと思っています。それはたぶん、毎週鈴木剛プロとここ(『Billiards KOBAYASHI -BRIGHT-)で練習させてもらっていて、テーブルに対する理解が深まってきたというか慣れていたことがプラスに働いたのかなと思います。

 

――今日の4試合を振り返ると?

 

清田:まず初戦(ベスト16 vs 米山聡)の勝利が大きかったですね。出来自体は良くなかったですけど、苦しい場面で当てることが出来てなんとか勝てました。それで次は(ベスト8 vs 萩原孝昌)はまずまずの内容で行けました。

 

――勝ち進むごとにプレッシャーもあったのでしょうか。

 

清田:準決勝(vs 竹島欧)の最終盤と決勝戦(vs 梅田竜二)の中盤以降はだいぶしびれてましたね。準決勝の最後の2点は全く余裕がなくて2回連続当てイチみたいな感じだったんですけど、それがなんとか当たってくれたという感じでした。

 

――決勝戦は抜きつ抜かれつのエキサイティングな試合でした。

 

清田:序盤は梅田プロに上手く撞かれて離されたけど、なんとか追い掛けて行けて。『とりあえず試合の形になった。ここからだぞ』というところで僕が何回かミスしちゃっておかしくなって(苦笑)。それでも中盤で6点とか4点とか出せて(3モアまで行って)。差を広げたまま最後まで行けたら良かったんですが、またミスが出て終盤はさらに苦しい展開になりました。

 

――苦しさや緊迫感がプレーからも伝わってきました。

 

清田:決勝戦では自分ではすごく上手くこなせたと思ったショットが何回かあって、良い形を作ってこれでランが伸ばせそう……という絶好球で失敗してしまうというのが何度かありました。梅田プロはベスト8で11点を撞き切って上がってましたし、『これを外したらやられる』というのは頭にあったので、ミスをしてしまうことでますます苦しくなりました。

 

――そんな精神面にどう折り合いをつけたのでしょうか。

 

清田:決勝戦を撞くこと自体が初めてだったので、もうなるようにしかならない、後悔がないように一球一球自分なりに撞くだけだと。追い込まれていてもそこは心掛けて撞けたと思いますし、最後の3点はそれで当たったという感じでした。

 

――プロ入り11年目での初タイトル。待ちわびていたものだと思います。

 

清田:もちろんずっと『優勝したい』と思って試合に出ていたんですけど、今日はそんなに変に力むことはなかったし、『この人に勝ちたい』とか『ここを抜ければ』みたいなこともほとんど頭に浮かんでこなかったです。目の前の一球ずつ、一試合ずつ戦えたかなと思います。その結果、優勝できて……その実感はまだないという(笑)。

 

――優勝の報告は誰に?

 

清田:いつもお世話になっていていつも応援してくれている『ニュー文化』のお客様やお店の方々と甲斐譲ニプロです。会場でも応援してもらいましたし、今すでにLINEや電話がどんどん来ています。僕の優勝を喜んでもらえてこちらも嬉しいですし、これまで応援してくれて本当に感謝しています。そして、今日会場におられた先輩プロ達や後輩プロからも祝福してもらえてすごく嬉しかったです。

 

――今後の目標は?

 

清田:僕は国際大会でプレーするのが好きで、コロナ前は自主的に参加出来る『3Cワールドカップ』などにたびたび出てきました。厳しい戦いばかりでしたけど、その時の経験が少しは糧になっているのかなと思います。いかんせんコロナの影響もまだあるので、まだしばらく簡単には海外に行けないでしょうけど、状況が許せばまた行きたいです。将来的な目標としては、国内でもっと良い成績を上げて、自主参戦が出来ない国際大会、例えば『3C世界選手権』や『3Cアジア選手権』などに日本代表という形で参加出来るようになりたいですね。

 

(了)

 

Atsushi Kiyota

1977年3月28日生まれ・東京都出身

JPBF入会:2010年度

使用キュー:『Sasaki』(シャフトはノーマルと『パイオニア10』、タップは『Hirano』)

所属店舗:東京・自由が丘『ニュー文化』

主な戦績:2021年『全関東3C選手権』優勝(2019年同大会3位)、2015年『全日本選手権』3位、他

 

 

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