〈BD〉【寄稿・最終回】NZでBCA Pool Leagueシーズン最終戦に挑戦! by 岡﨑智也

 

今年(2019年)4月から

ニュージーランド(NZ)に滞在していた、

ビリヤード好きの京大生・岡﨑智也さん。

 

今年の1月で岡﨑さんはNZを離れ、

日本に戻っています。

 

NZからの寄稿シリーズは今回で終了。

最後のテーマは、岡﨑さんが

NZで参加していたリーグ戦、

『BCA Pool League』について。

ラスベガス行きをかけた戦いを振り返ります。

 

…………

 

岡﨑智也・記

 

皆さん、こんにちは! 岡﨑です。

 

ニュージーランド(NZ)のビリヤード事情を

ご紹介するこの寄稿シリーズ。

 

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、

私は既に日本に帰国しており、

いくつか試合にも出ています。

 

このシリーズをご覧いただいた皆様、

楽しみにしてくださっていた皆様、

ありがとうございました。

今回が最終回となります。

 

そんな今回ですが、

現地のビリヤードリーグ、

『BCA Pool League』(以下、BCAPL)の

シーズン最終戦の様子をリポートします。

 

ビリヤードリーグといえば、

日本ではアマチュアリーグの『JPA』が

有名ですよね。参加されている方も

多いのではないでしょうか。

 

本稿ではわかりやすいように、

日本のJPAと比べながらNZのBCAPLに

ついてご紹介したいと思います。

 

…………

 

 

本題に入る前にまず、

BCAPLの説明をさせていただきます。

 

一言で簡潔にお伝えするならば、

BCAPLは「ハンディキャップ制の

チーム対抗ビリヤードリーグ」

ということになります。

 

ここでわかりやすいように、

類似するJPAを例に取りましょう。

 

JPAはその正式名称を

『Japanese Pool Association』と言い、

 

アメリカの組織、

『American Pool Association(APA)』の

日本支部という扱いです。

 

毎年3シーズン行われるリーグ戦を

5人から8人のチームで戦い、

 

日本の頂点に立ったチームは、

ラスベガスにて行われる

『APA World Pool Championship』に

日本地区代表として参戦する権利を得る、

というものです。

 

BCAPLについても大筋は変わりません。

 

運営母体はアメリカの

『Billiards Congress of America』。

 

「ビリヤード名誉の殿堂」

(BCA Hall of Fame)の選出組織と言うと

ピンとくる方もおられるかもしれません。

 

こちらはリーグ戦を3人から6人のチームで戦い、

優勝したチームがラスベガス開催の

『BCAPL World Championships』に

NZ地区代表として参加できる、という形です。

 

とはいっても、細かいルールとなると

異なるところはたくさんあります。

 

JPA(ナインボール)とBCAPLの違いを

おおまかに箇条書きにしてみました。

 

【JPA(ナインボール)】

・5人対5人

・スキルレベルは1から9までの9段階

・それぞれ持ち点が決まっている(スキル5なら38点、など)

・1球1点のナインボールで先に持ち点に達したプレイヤーが勝ち

・敗者の得点によってチームの獲得点数が決まる

・1対1のナインボールを5試合

 

【BCAPL】

・3人対3人

・スキルレベルは2から15までの14段階

・それぞれのレベルの数字が自分の点数(スキル5であれば5点)

・エイトボールまたはナインボールの1ラック勝負で

 ゲームボールを入れたプレイヤーが勝ち

・負けた相手のハンデレベルがそのまま勝者の得点になる

 (例えばスキル5の相手に勝てば5点獲得)

・総当たりのエイトボール1ラック9試合、

総当たりのナインボール1ラック9試合、

ナインボールのスコッチダブルス1ラック1試合、

エイトボール1ラック3試合(得点2倍)の計22試合

 

…………

 

↑BCAPLで使用するスコアシート
↑BCAPLで使用するスコアシート

 

私自身はJPAにもBCAPLにも参加した

経験があるので、その見地から

個人的な感想をお伝えします。

 

JPAと比べた時のBCAPLのメリットは、

「スピーディーさ」です。

 

1ラック勝負でプレイヤーが入れ替わるので、

サクサク進行していきます。

 

また、1ラック勝負ということもあり

初心者が上級者を倒すチャンスは

JPAに比べると多いです。

 

デメリットとしては、

「1ラック勝負であるがゆえに

物足りなく感じてしまう」

「運の要素がより強い」

などが挙げられます。

 

…………

 

 

今回私が参加したシーズンは

8月から12月までで、

そのシーズンの成績優秀だったチームが

1月11日のNZ最終戦に臨みました。

 

シーズンは、オークランド、カンタベリー、

ダニーデンとNZの3地区

(ディヴィジョン)に分かれて実施。

 

ダニーデンから4チーム中首位の1チーム、

カンタベリーから8チーム中上位2チーム、

そしてオークランドからは

14チーム中上位7チームが

最終戦の舞台に進出しました。

 

…………

 

 

優勝賞金は

『BCAPL World Championships』への

旅費・参加費用として

10,000ドル(約70万円)です。

 

…………

 

 

一方で惜しくもシーズン成績が振るわなかった

オークランドの下位7チームは、

同日開催のサブトーナメントに参戦。

 

優勝チームには賞金500ドル(35,000円程度)、

準優勝チームにも賞金が出るということでした。

 

…………

 

 

ここで私のチームを紹介します。

チーム名は「Kung Fu Pandas」

(カンフー・パンダ)。

 

この名前は、チームメイトで中国系の

ウィリアム(右2)のニックネームに由来します。

 

ぽっちゃり体型で愛されキャラな彼のスキルは10。

日本では下位A級といったところでしょうか。

 

他に韓国系のジョシュ(左2)。

スキルは4で、B級くらいの腕前です。

 

実は彼は昔、韓国で

ビリヤードアカデミーに所属していたとのこと。

 

「毎日朝から晩までセンターショットだし、

コーチは見てくれないのに学費は高いし。

全然面白くなかったよ。

今は遊びでプレーしているんだ」

と話していました。

 

そしてキャプテンのモルルディー(右)。

言わずと知れたNZ女子No.1プレイヤーで、

数多のNZ女子タイトルを持つ

彼女のスキルは14です。

 

スキル5として参加した自分(左)を含めて、

メンバーは奇しくも全員アジア系。

移民国家NZならではの光景です。

 

そんなチームはシーズンを通じて好調で、

オークランド地区2位の成績を収め、

最終戦に進むことができました。

 

…………

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、

最終戦当日の様子です。

 

シーズン2位の我がチームはシード枠。

なんと最初から賞金500ドル以上が

確定した状態でスタートです。

 

…………

 

 

初戦の相手は「Almost Pros」。

実力者揃いのチームです。

 

こちらの出場メンバーは自分以外の3人。

データ的にそのほうが良いと聞き、

私はみんなの応援に回りました。

 

…………

 

 

試合は序盤から相手が好調。

マスワリを出すなど順調に得点を重ねていく一方、

こちらはミスが出てなかなか乗り切れず。

 

逆転の目がなくなった時点で途中終了となりました。

 

…………

 

 

そしてお気づきの通り、私は最終戦に

出ることなく終わってしまいました。

 

心残りですが、これもチームとして

ベストを尽くした結果。

 

シーズンを通してこのチームメイトたちと

楽しく戦えたことをうれしく思います。

 

…………

 

 

前述のサブトーナメントも同時に進行。

メイントーナメントより一足先に

優勝チームが決まりました。

 

…………

 

 

その後は、お待ちかねの

メイントーナメント決勝戦。

 

最終決戦の舞台に上がったチームは、

僕らに勝った「Almost Pros」と、

 

今回で3年連続決勝戦進出、

NZ No.1男子プレイヤー、

マット(・エドワーズ)を擁する

「Mezzed Up」です。

 

試合は大接戦となり、

最終ラックまでもつれこみました。

 

…………

 

 

チーム戦独特の緊張感の中、

「Almost Pros」のプレイヤーが

先に8番に到達するもミス。

 

その後「Mezzed Up」のプレイヤーが

取り切って決めるかと思われた

写真の配置の8番をミス。

 

…………

 

 

穴前に残ったその球を相手プレイヤーが入れて、

「Almost Pros」の優勝となりました。

 

…………

 

 

「Mezzed Up」は3年連続の準優勝。

悔しいでしょうが相手の健闘を称えていました。

 

…………

 

 

優勝の「Almost Pros」は、

今年3月にラスベガスで開催される

『BCAPL World Championships』に

参戦します。

 

…………

 

 

こちらはシーズンMVPの2名。

 

男性の方は、

NZで5本の指に入るくらいの実力者の

トアン・グエン。

 

そして女性のMVPは、

チームメイトのモルルディーでした。

 

…………

 

さて、ほぼ1年間に渡って

NZのビリヤードシーンをご紹介してきた

このシリーズもこれで最後になります。

 

あくまでも個人的な振り返りになりますが、

言葉や文化の違いを乗り越えて

「同じ瞬間を体験しその楽しさを共有する」、

そのツールとしてのビリヤードの可能性を

再認識させられた1年でした。

 

NZで関わってくださった方々、

日本の読者の皆さんへの感謝をこめて

この寄稿を締めさせていただきます。

 

Thank you! ありがとうございました!

 

 

…………

 

岡﨑さん、今回もありがとうございました。

 

まさか最後の試合でプレーすることなく

終わるとは……岡﨑さん、持ってますね(笑)。

でも、チームメンバーは一心同体、

魂はともにあったということですね。

 

そして、これまでの寄稿、

おつかれさまでした!

 

また、NZに行くことがあれば、

ぜひ現地情報をお寄せください。

 

…………

 

※岡﨑智也さん 寄稿その1:

『NZオープン』参戦記

 

※寄稿その2:

NZ最大級ビリヤード場、

Pool & Bluesに行ってみた【前編】

 

※寄稿その3:

NZ最大級ビリヤード場、

Pool & Blues、に行ってみた【後編】

 

※寄稿その4:

NZトップ選手、マットとモルルディーに聞いてみた【前編】

 

※寄稿その5:

NZトップ選手、マットとモルルディーに聞いてみた【後編】

 

※寄稿その6:

NZ在住日本人ビリヤードファンの仕事・暮らし・球ライフ

 

※寄稿その7:

『ニュージーランド8ボール選手権』に参加してみた

 

※寄稿その8:

環境・文化・日本との違い……NZでビリヤードするなら

 

 

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