〈BD〉新世界チャンピオン、F・ゴーストのコメント。WPAレポートより。ラストラックマスワリ動画あり

↑　ラストラック、ゴーストのマスワリ動画。1番から2番が完璧……

ロシアの19歳、フェダー・ゴーストが、

初のロシア人プールチャンピオンに輝いた

今年の『9ボール世界選手権』。

現地に赴いたWPA（世界プールビリヤード連盟）の

テッド・ラーナー（Ted Lerner）が

書いた現地レポートを、

ゴーストのコメントを中心に拾い読みします。

…………

テッド・ラーナー記：

「19歳という年齢に見合わないバランス感覚、落ち着き、スキルを備えてプレーしていたロシアのフェダー・ゴーストは、カタールの首都ドーハで行われていた9ボール世界選手権で、台湾の張榮麟を倒して優勝した。

4時間におよんだ決勝戦は過酷なマラソンに他ならず、スローで1球を削り出すようにプレーする張榮麟のスタイルが、プレッシャーとドラマの究極の診断テストになっていた。そしてそれは毎ラック続きそうに思われた。この15年の最高のプレイヤーの一人を前にして、ゴーストはその苦難を全て飲み込むことが出来た。長く疲れる試合中、どうしても避けられない感情のアップダウンを耐え抜いた。

ゴーストの優勝は彼のファンを狂喜乱舞させるだろう。控えめなロシア人が応援していただけでなく、彼がこの数年に渡って見せてきた努力と莫大な才能は、彼が偉大な選手となることを示唆していた。彼が19歳という年齢でプール界至上のタイトルを勝ち得たのは途方もなく素晴らしいことで、彼自身と欧州プールの輝かしい未来を予兆している。

（中略）

大会直後、ゴーストはまだ自分が成し遂げたことを受け止められないようだったが、すぐ実感が湧いてくることはわかっていた。彼は極限のプレッシャーを伴うマラソンマッチに耐えきり、輝かしい未来ある世界チャンピオンになった。

ゴースト談：

『この優勝がどれだけ大きなものかまだよくわかってないです。準決勝でのプレーはそこまで良くなかったし、決勝戦もそれほど良いプレーが出来た訳じゃない。でも、ゲームボールを入れるのは最高の気持ちだった。今はすごく良い気分です。

決勝戦の間はずっと色々なことが頭を巡ってました。浮き沈みがあったり、行ったり来たりしたり、長いマネーマッチではよくあること。心は乱れていました。彼（張榮麟）のプレーは本当に遅かったので、集中できてない時もありました。できるだけ考えないようにしていたけど怒ってました。でも、自分に出来ることはなにもないと自分に言い聞かせました。

本当に点が欲しい局面で、すごくラッキーな形で取れたことも何度かありました。運勢で勝てたと言うつもりはないけど、それに近いところはあります。

プレッシャーの中でプレーし、勝つのに必要なだけの力が自分にあることがよくわかったので、この優勝の経験はきっと今後に繋がると確信しています。プレッシャーに耐えてプレー出来なければこういう大会で勝つことは出来ません。その経験が出来たことはとても良かったです』」

（了）

…………

余談ですが、

訳してない箇所も含め、

テッドは本レポートの数箇所で

「張榮麟のプレーは遅かった」と書いていますが

（実際、映像を見ていても遅かったですが）、

ショットクロック（タイムルール）を

入れなかった（入れないと決めた）のは

WPAかQBSF（カタールビリヤード連盟）、