〈BD〉【寄稿】NZ最大級ビリヤード場『Pool & Blues』に行ってみた〈後編〉by 岡﨑智也

P&BオーナーのMatt Edwards ※2018 China Openにて
P&BオーナーのMatt Edwards ※2018 China Openにて

 

今年4月からニュージーランド(NZ)に

滞在している、ビリヤード好きの

京大生・岡﨑智也さん(※現在は休学中)。

 

岡﨑さんによる、

NZ最大級のビリヤード場『Pool & Blues』

(以下、P&B。オークランド)の

紹介記事の続きです。※前編はこちら

 

…………

 

岡﨑智也・記:

 

皆さん、こんにちは、岡﨑です。

 

『Pool & Blues』のことについて、

オーナーかつNZ No.1プレイヤーでもある

Matt Edwards(マット・エドワーズ)に

メールで質問してみました。

 

…………

 

回答/マット・エドワーズ

質問・翻訳/岡﨑智也

 

 

――P&Bがオープンしたのはいつですか? 前身についても聞かせてください。

 

「今の場所でスタートしたのは2017年の3月だね。昔は『Excellence Billiards』(ビリヤード用品会社)のショールームの上の、今よりも小さな場所で、たった7台のポケットビリヤードテーブルしかなかったんだ。最初は、自分達や似たようなプレイヤーがノースショア(オークランドの北部域)でビリヤードをするための場所だった。でも、1年半も経つともっと人が来るようになって、長いこと待たないとプレー出来なくなってしまって。それで今の場所に移って来たんだ」

 

――『Pool & Blues』という名前の由来は何ですか?

 

「この名前は、実はMolrudee(モルルディー・カセンチャヤナン。Excellence Billiardsの経営陣であり、NZ No.1女子プレイヤー)のアイディアなんだ。彼女はドイツで育って、ビリヤードもそこで覚えたんだけど、彼女の好きなビリヤード場の名前がまさに『Pool & Blues』なんだよ! 意味はまさしく"プール"と"音楽"。音楽のジャンルでBlues(ブルース)は、全ての根幹と考えられているからね。お店を始めるってなった時に、Pool(ビリヤード)をする最も愛すべき場所の名前として、これ以上にふさわしいものは考えられなかったよ」

 

Molrudee Kasemchaiyanan ※2019 USオープンにて
Molrudee Kasemchaiyanan ※2019 USオープンにて

 

――P&Bのコンセプトについて教えてください。

 

「みんながビリヤードを一緒に楽しむことの出来る空間でありたいと思っている。自分達はプレイヤーだし、ビリヤード場に求めるものをわかっているよね。だから、きれいで真新しい空間づくり、フレンドリーな雰囲気づくりに全力を尽くしているんだ。道具は良い状態にしておきたいし、試合と同じレベルの環境を目指しているから、毎年ラシャは張り替えているよ!」

 

――P&Bの目指すところは何ですか?

 

「キュースポーツ全般に対する情熱を分かち合うことだね。僕たちの生活の中で、そういった思いは大きな位置を占めているし、自分以外の人と情熱を分かち合うことより素晴らしいことが人生の中であるなんて考えられないよ!」

 

――お店をつくるにあたって、NZ国内や海外で参考にしたビリヤード場や場所はありますか?

 

「いろんな海外のビリヤード場からアイデアをもらったよ。よく海外には行くし、とてもたくさんのビリヤード場を見てきたからね。良いと思ったところは取り入れて、残りは気にしない。P&Bを動かすための車輪を新しく発明する必要はないし、その車輪を改良していけばいいと思っているんだ」

 

――P&Bは様々なフードやドリンクを揃えていますよね。こういった面についてもあなたの考えを聞かせてください。

 

「ビリヤード場で楽しむためには、ドリンクやフードにも様々な選択肢があった方がいいと思っているからね。来てくれる人により良いものを提供できるように日々努力しているよ」

 

――P&Bには様々な競技のテーブルがありますよね。このように1つのビリヤード場に様々な台が置かれているのは、NZでは普通のことですか? また、NZで最もポピュラーな台はどの競技のものですか?

 

「いや、断じて普通じゃない!(笑) 全てのキュースポーツ競技を同じ場所に揃えるっていうのが僕の夢だったんだ。どの競技にもそれぞれ魅力があるし、キュースポーツの美しさを分かち合おうと思ったら全種類のテーブルを置かないといけないでしょ? 本当はキャロムテーブルも置きたいんだけど、場所を使い切っちゃって……、実現するのは『Pool & Blues version3.0』になるかもね。

 

NZで一番主流なのは7フィートのイングリッシュ8ボール用の台で、いろんなバーにおいてある印象だね。主要都市のビリヤード場だと9フィートのポケット台かな」

 

――P&BにはTVテーブル用のセッティングがされている台がありますよね。これはTVテーブルで行われる『World Cup of Pool』や『World Pool Masters』などのメジャーイベントを意識してのことですか?

 

「オークランドで行われる主要な試合の大半はP&Bが会場なんだ。だから僕らは、主催する全ての試合に対してより高い水準でのプロ意識を付加したいと考えている。さらには、P&Bをホームとする選手が海外の試合に参加するとなった時に直面するであろう環境に準備するためのものでもあるんだ。つまるところ、僕らはNZのビリヤードの標準レベルを上げたいと思っているし、それはプロレベルの試合環境を真似することで可能になると思っているんだ」

 

――NZではポケットビリヤードの中でどのゲームが主流ですか? 8ボールはほぼ全員がプレーしている一方で、9ボールも時々……という状況をよく見かけます。

 

「7フィートでのイングリッシュ8ボールが圧倒的多数派だね。これはNZがイギリス連邦に属していて、イギリスの影響を受けているからだと僕は考えている。9ボールは年を経るごとに人気が出始めているよ。P&Bのようなビリヤード場によるところもあるだろうし、ライブ配信されているトーナメントの影響というところもあるだろうね」

 

――P&Bにはウェブサイトがあって、テーブルの予約がインターネットで予約出来るようになっていますよね。これもあなたのアイデアですか?

 

「その通り。サイトには予約フォームがあって、事前にテーブルを予約しておくことが出来るっていうのは構想にあったんだ。みんなこのシステムはよく使ってくれていて、毎日予約がいっぱい来るよ」

 

ウェブサイトの予約画面
ウェブサイトの予約画面

 

――メンバーシップ制度がありますが、適用する条件は何かありますか?

 

「メンバーシップは本当は宣伝していないんだ。なぜならこの制度は、(今のレベルは関係なく)自分のレベルを上げるために本気で努力するプレイヤーだけのものだから。僕らが考える条件は……試合に出ているか、自分の技術をもっと高めようと思っているか、僕らと同じ情熱や価値観を持っているか。もし当てはまるのであれば、特別料金でサポートしたいってことさ」

 

――将来の展望を教えてください。

 

「僕らは常により良い方向に進もうとしているし、決して自己満足にならないようにしている。たくさんのアイディアがあるし、NZのビリヤード場の水準を上げ続けていとも思っているんだ! 実践することこそが最良の方法だし、他のビリヤード場についても同じようにサポートしたいと考えているよ。さらにもっと拡大する計画もあるし、似たようなビリヤード場を他の場所でもやりたいと思っているから、見逃さないようにね」

 

――日本のプレイヤーに対して一言いただけますか?

 

「僕らは日本を好きだし、毎年の『全日本選手権』で日本を訪れるのを楽しみにしているんだ。日本の人たちはいつもとても礼儀正しいし、素晴らしい人ばかりだ。NZに来てもらったら歓迎するし、P&Bにもぜひ来てもらえるのを楽しみにしているよ。ビリヤードこそが僕らに共通するものだし、僕らをファミリーにしているものだからね。

 

P&Bを宣伝する機会をくれてありがとう、Tomoya!」

 

(了)

 

…………

 

こちらこそ、ありがとう、マット!

 

日本の皆さん、NZにお越しの際は、

オークランドにある『Pool & Blues』に

ぜひお立ち寄りください。

 

…………

 

■Hall Information

Pool & Blues

住所:217 Archers Road, Wairau Valley, Auckland, New Zealand

電話:+64 9-215-1002

ウェブサイト:http://www.poolandblues.co.nz/

FBページ:https://www.facebook.com/poolnblues/

 

 

※岡﨑智也さん寄稿その1:

『NZオープン』参戦記

 

※寄稿その2:

NZ最大級ビリヤード場、

Pool & Bluesに行ってみた【前編】

 

 

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