〈BD〉「『今日は俺が勝つから』」――GPE-4優勝・青木亮二の談話

 

先週末の『GPE-5』で優勝した

青木亮二プロの談話です。

 

表彰式後にうかがいました。

 

…………

 

Ryoji Aoki

1977年3月4日生 JPBA32期生

香川県出身・埼玉県在住

2016年7月JPBA四国支部から関東支部に移籍

2001年『西日本プロツアー第3戦』優勝

2008年『ジャパンオープン』準優勝

2011年『エイトボールオープン』優勝

2011年『全日本ローテーション』優勝

2016年『GPE-5』優勝

2018年『GPE-4』優勝

他、優勝入賞多数

OWLグローブ斬タップ使用

 

…………

 

――優勝の感想を。

 

「ほんまに嬉しいです。

 

子供が出来て生活が変わったり、

働き方も少し変わったり、

いろいろと環境の変化があり、

 

ランキングは下がり(苦笑)、

『下手になったな』という自覚も

あったんですけど、

 

今日は自分なりのテーマを

やり遂げようという気持ちで

プレー出来たのが良かったと思います」

 

――精神的にもビリヤードの面でも

苦しい状況だったのですか?

 

「そうです。

 

でも、これは不思議なもんで、今までも

活躍してた時はいつもそこそこ逆境でした。

 

もちろん、追い詰められすぎるのはイヤやけど、

『追い詰められたら頑張れる』っていうのは

心のどこかにありました。

 

あとは、一昨日冷蔵庫を買ったので、

『頑張らなアカンな』と(笑)」

 

――(笑)。『下手になった』というのは?

 

「今年に入ってから

ずっと思っていたことなんですけど、

正直、だいぶ腕が衰えてきてるな

という自覚がありました。

 

単純に練習量が減っていたので、

それが表れてるんでしょうね。

 

『環境を作るのも自分次第』やけど、

もともと基本的に毎日そこそこ撞くのが

当たり前という生活だったので……。

 

それでも、『ジャパンオープン』(7月)の

前はまあまあ練習したけど、

結果はあれ(ベスト128敗退)で、

内容的にもひどい負け方やったし。

 

昔やったらそれでもアホほど練習して

どうにか立て直せていたのが、

今はたくさん撞き込むことは出来ないから、

修正出来ないまま試合に出る。

それでフラストレーションを溜めてました」

 

――それを今回、どう直したのですか?

 

「試合の数日前にナオ(大井直幸)と

一緒に練習して、ナオの意見を聞いて。

 

僕にとってそこまで腹を割って話せるのは、

よしくん(北谷好宏)とナオぐらい。

 

ナオのアドバイスはやっぱり的確で

納得出来るものだったから、

この試合にテーマとして持って来て、

大会初日からそれを全うすることに

力を注いできました」

 

――その大井プロと準決勝で当たりました。

互いにミスもある中で、青木プロからは

『勝つ』という気持ちの強さを感じました。

 

「ナオがすごいのはよくわかってるし、

何度も喰らってるけど、

 

『今日は俺が勝つから』みたいな。

その思いがブレることがなかったですね。

 

ホントいっつもそう思えてたらいいんやけど、

なかなか思えてないんですよね(苦笑)。

 

とりあえず、今回ナオを止めるのは、

先に関東に来た僕の役目かな、と(笑)」

 

――決勝戦は?

 

「羅プロ(羅立文)が上手いのなんて

誰でも知ってるし、僕以上に経験値もある。

 

皆、『羅プロ有利』って

思ってるんだろうなって思ってたけど、

『勝つのは絶対に俺だ』と

ずっと心の中で思ってました。

 

羅プロとの相性は悪くないんですよ。

 

だから、相手がすごいのはわかってるけど、

『俺だってやるんだよ』とずっと思ってたし、

最後までチャンスはあると信じてました。

 

っていうのは、

勝ったから言えることやけど(笑)、

でも、ほんまにそうだったんです。

 

あと、ジンクスみたいなものもありますね」

 

――ジンクス?

 

「準決勝でナオに勝って、

決勝で羅プロに勝って、という流れは、

 

僕が『8ボールオープン』で優勝した時と

全く同じなんです(2011年)。

 

他にもそういう巡り合わせみたいなものが

いくつかあったので、

『じゃあ、今日は俺が勝つな』と

思い込むことが出来ました」

 

――なるほど。そういえば、

今日はメインの青いプレーキューでは

なかったですね。

 

「あのキューは今修理に出してるんですよ。

 

なので、1週間ぐらい前から、

ブレイクキューにプレーキューの

シャフトを付けて撞いてます。

 

ブレイクキューのバットは硬いから

先球は入れやすい。

でも、手球のポジションは全然ダメ(笑)。

 

その辺りのことをナオに相談しました」

 

――ブレイクキューをプレーに

転用してたんですね。では、

あのピンクのブレイクキューは

奥様(藤田知枝プロ)のですか?

 

「そうです。

 

芝キュー(ハウスキュー)で

ブレイクする訳にも行かず、

嫁さんのを持って来たんですが、

僕には合わず(笑)。

 

なので、途中から使うのをやめて、

1本のキューで通してました」

 

――この先の目標は。

 

「おごらず、謙虚に頑張るしかないですね。

 

僕はお調子もんなんで、

やっぱりすぐ調子に乗っちゃうんです。

 

でも、ビリヤードは調子に乗っちゃダメなんですよ。

 

中には、調子に乗って勝ち続けられるヤツもいて、

そういう人はそれで良いんでしょうけど、

僕はダメになる。

 

だから、奢らずにやりたいですね。

子供のためにも」

 

――そう。パパになって初優勝です。

 

「なんだかんだ言っても、

責任感はやっぱり出て来てますね。

 

そして、嫁さんは

鬼嫁っぽくなってきています(笑)。

 

嫁さんはトップランカー。

一方の僕はランキング下降中(笑)。

 

産休が明けたら、嫁さんに

『あなたは子供見といて。私が試合に行く』って

言われんのかなっていうことも考えました。

 

これはたぶん子供のいるプロ夫婦は

皆さんわかることだと思います。

 

それもあるから僕は今回、

『絶対ここで勝つ!』

『俺の方が出来るんじゃ!』という

気持ちも持ってました。

 

あとはもちろん、

いつもずっと応援してくれている方々の

おかげだと思っています。

 

昔から応援してくれている香川の皆さん、

それとスポンサーの方々、

レッスンをさせてもらってるERスポーツ、

キャノンボール、ポイント各店舗、

関東に来てからお世話になっている方など、

皆さんのおかげで勝てました。

ありがとうございました。

 

ここから、さらに頑張ります!」

 

(了)

 

…………
BD Official Partners :  
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED 
創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN 
ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt 
末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA 
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation
13都道府県で開催。アマチュアビリヤードリーグ。JPA
徹底した品質の追求。信頼できる道具をその手に。KAMUI BRAND
8/19 所沢店で9ボールトーナメント開催! BAGUS
カーボン繊維構造REVOシャフト発売中。PREDATOR JAPAN
vol.0-2 in ビリヤード・ロサ、8/12(日)開催! PREMIER SEVEN
4月に大阪市淀川区西中島で移転リニューアルオープン!日勝亭
オウルグローブ新モデル「+」(プラス)発売中。SHOP FLANNEL
国内外トッププレイヤー達が信頼する国産積層タップ。斬タップ
………… 
Cue Ball Samurai―ビリヤードサムライLINEスタンプ