〈BD〉ユニバーシアード in 台北。9ボールダブルス銀メダル・鈴木謙吾選手の遠征記

銀メダルの日本ペア。鈴木謙吾(右)と宍戸隆之(左)
銀メダルの日本ペア。鈴木謙吾(右)と宍戸隆之(左)

 

8月末に台湾の台北で行われた、

“学生のためのオリンピック”、

『2017ユニバーシアード』

 

今年、デモンストレーション競技として

初めてビリヤードが採用。

 

男女合わせて4種目で、開催国・台湾が

金メダルを独占したことは既報の通りですが、

 

9ボール男子ダブルスで、

鈴木謙吾選手(慶應義塾大学。トップ画像右)と

宍戸隆之選手(山形大学。画像左)の

日本ペアが銀メダルを獲得しています。

 

また、鈴木選手は、

9ボールシングルでも4位と、

健闘を見せていました。

 

その鈴木選手から遠征記を寄稿いただきましたので、

以下でお届けします。

 

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鈴木謙吾(Kengo Suzuki)

1993年1月6日生まれ

東京都出身・在住

慶應義塾大学商学部3年

ビリヤード歴7年

プレーキューはSamsara

(314-2 Fatシャフト)。

スミヨシ(神奈川県)所属

 

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以下全て、鈴木謙吾・記:

 

■出発編

 

大会前々日(8/23)の夜、品川のホテルに1泊し、

翌朝羽田空港から松山空港(台北)へ。

 

 

行きはオープンウォーター(水泳)のチームと

同じ便だったので写真を撮っていただきました。

 

左:宍戸隆之選手

中央:前田義孝監督

右:鈴木

 

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台湾到着後、林口にある選手村へバスで移動。

 

選手村や会場への入り口には

全てID認証と荷物検査があり、

セキュリティレベルがなかなか高かったです。

 

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選手村は敷地面積9.9ヘクタール!

東京ドームの2倍以上の広さです。

 

大会期間中に1万2000人が宿泊したそうで、

村というか街でした(笑)。

 

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ベランダからの写真。

部屋は4LDKでベッドが7つあり、広くて清潔でした。

 

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選手村には食堂があり、毎日20時間食べ放題!!

とても広く清潔で、なかなか美味しかったです。

 

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食堂内にいた「ビリヤード熊」。

 

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ユニフォームに着替えて早速練習へ。

 

外出する時は必ずユニフォームを

着なくてはいけない決まりだったので、

どこに行っても目立って大変でした。

 

写真は、大会期間中にお世話になった

『統師撞球倶楽部』。

 

以前、個人旅行の時にも

利用させていただいたお店です。

 

日本のビリヤードプレイヤーにも

知られているお店なのではないでしょうか。

 

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練習に付き合ってくれた台湾人の友達、

汪君(左2)含め記念撮影。

 

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【試合前日。会場入り】

 

会場は選手村からバスで30分ほどの場所にあり、

ビリヤードの試合だけでなく、

屋台や音楽イベントも行われていてびっくりしました。

 

 

会場裏のイベントステージ。

毎日歌や踊りのパフォーマンスをしていて

とても盛り上がってました。

 

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試合会場内の練習テーブル。

 

国ごとに練習時間が決められていて、

この日は台湾と同じ時間帯。

 

隣のテーブルで柯乗逸が練習していて

めっちゃテンション上がりました。

 

どのチームも

ブレイクの練習をたくさんしていました。

僕は世界一ブレイクが下手でした(笑)。

 

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【シングル】

 

試合会場はひろーい体育館の様なところ。

テーブルは手前に5台と奥にTVテーブルが1台、

合計6台ありました。

 

 

観客席も広く、残念ながら

満席になることはありませんでしたが、

連日とても多くの観客で賑わってました。

 

まず、25日11時に私がシンガポールの

B・ホワン選手と試合し、勝利。

 

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次に13時30分から宍戸選手が

ノルウェーのE・リスネス選手と試合。

残念ながら負けてしまいました。

 

この画像は、宍戸vsリスネス戦のバンキング。

 

私は今回が初めてのポケットの国際試合でしたが、

一番驚いたのはバンキングでした。

 

バンキング開始の合図が独特で、

 

レフェリーがテーブル上に腕をかざして、

徒競走の『位置について、ヨーイ、ドン!!』の

ようなテンポで振るんです! 

(僕が知らなかっただけでしょうか……(笑)) 

 

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翌日(8/26)、

私は2回戦(vs B・オドスレン〈モンゴル〉)と、

準決勝(vs 劉政杰〈台湾〉)がありました。

 

準決勝は初めてのTVテーブルでの試合となり、

ものすごく興奮しました!! 

 

この画像でもわかると思いますが、

TVテーブルのスペースはとにかく広い!!

 

カメラが台周りに4台と上から2台の

計6台あるため、テーブルから椅子までが遠く、

45秒のショットクロックが短く感じてしまいました。

 

この試合は台湾全域に生中継されていた様で、

試合後に統師撞球倶楽部へ行くと、

現地の知り合いにミスショットをいじられたり(笑)、

良い球を褒めてもらえたりで楽しかったです。

 

…………

 

 

27日には3位決定戦がありました。

相手は初日に宍戸選手を破ったリスネス選手。

 

敵討ちだ! と気合十分で挑んだのですが

私も負けてしまいました……。

 

ノルウェーはここ数年で

ポケットビリヤードが始まったらしく、

コンピューターグラフィックスを用いた

トレーニング(テーブルに配置を投影するなど)

をしているそうです。

 

ノルウェーの監督は、

その機器のディーラーさんの様で、

『日本にも導入いかがでしょう』と、

前田監督に営業をしていました(笑)。

 

…………

 

【ダブルス】

 

28日からダブルスが始まりました。

初戦はフィリピンと。

 

 

初戦スタンバイ中の光景。

左から、シンガポールペア、フィリピンペア、日本ペア。

 

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初戦に勝利し、29日11時から

シンガポールと準決勝でした。

 

勝てばメダル確定。

負けるとノルウェーと3位決定戦というところ、

なんとか勝ててホッとしました。

 

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そして決勝は、

柯乗逸&柯乗中兄弟ペアの台湾チームと!!

 

…………

 

 

バンキングをする柯乗逸と宍戸選手。

 

…………

 

 

結果は、4-11で敗戦。

実力及ばず、ボコボコにされました。

 

練習を見ても試合を見ても、

4人の台湾男子選手(全員プロとのことです)が、

皆同じ様な撞き方をしていてびっくりしました。

きっと凄いコーチがいるんだろうなー。

 

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試合後には記者会見が開かれました。

 

カメラの前で話すなんて初めてだったので

試合より緊張したかもしれません(笑)。

 

…………

 

 

その後、表彰式がありました。

 

男子シングルは、

台湾が金と銀。ノルウェーが銅。

 

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女子シングルは、

台湾が金と銅、モンゴルが銀。

 

モンゴルのN・バヤルサイカン選手(左)は、

準決勝で日本でもお馴染みの呉芷婷(右)を

破っており、ものすごく上手かったです。

プロの方なのでしょうか……。

 

…………

 

 

男子ダブルスは、

台湾が金、日本が銀、ノルウェーが銅。

 

メダルと大会公式マスコット「熊讚Bravo」の

ぬいぐるみが授与されました。

 

写真がありませんが、

女子9ボールダブルスは、

台湾が金、韓国が銀、モンゴルが銅。

 

終わってみれば、

4種目全てで台湾が金メダル独占と、

台湾旋風が吹き荒れた大会でした。

 

…………

 

【閉会式】

 

8月30日、

ユニバーシアードの閉会式に出席しました。

 

 

台北ドーム入場の瞬間。

選手全員で帽子を振りながら行進しました。

 

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中央フィールドでの一枚。

 

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会場ではライブ演奏やパレード、ダンスなど

色々な催しが2時間以上続きました。

 

…………

 

 

たまたま出会ったシンガポールの監督と記念撮影。

 

この他にも各国の選手と話したり記念撮影をしたり、

とても楽しかったです。

 

…………

 

【最後に】

 

今回のユニバーシアードでは、

ビリヤードはデモンストレーション競技としての

採用に留まりました。

 

次は2019年にイタリアのナポリで

行われるそうですが、

うまく引き継がれるのでしょうか……。

 

 

選手村宿舎の1階の掲示板。

 

日本を代表するアスリート達と

メダリストとして並べたことが誇らしく、

 

また、ビリヤードは日本がメダルを獲れる

スポーツの一つなのだと国内外に

アピール出来たことを嬉しく思います。

 

ユニバーシアードの現地スタッフさんは

学生が多く、仲良くなってLINEやfacebookで

繋がったり写真を撮りあったりと、

大会期間中とても楽しく過ごせました。

 

選手同士もそうで、今後に繋がる

とても刺激的で濃密な経験が出来ました。

 

最後になりますが、

ユニバーシアードのスタッフさん、

前田監督、隆之、

現地でサポートしてくれた

高本(サークルの後輩。MECCA横浜スタッフ)

と汪君、

そして、応援して下さった皆様に感謝しています。

 

特に高本は語学面でのサポートだけでなく、

毎試合応援に駆けつけてくれ、

試合の写真なども提供してくれました。

本当にありがとう。

 

(了)

 

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鈴木選手、臨場感あふれるレポート、

ありがとうございました。

 

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