〈BD〉ビリヤードテーブル豆知識。「死んだクッション」とは?

劣化し、硬化したブランズウィックテーブル用純正クッションゴム
劣化し、硬化したブランズウィックテーブル用純正クッションゴム

 

専門店はもとより

個人宅へ、オフィスへ、特設ステージへ。

 

様々な場所でテーブル設置実績のあるNew Art

 

先日、そのNew Artのテーブル担当スタッフさんから、

面白いものを見せていただきました。

 

それは人気の競技台、

『ブランズウィック・ゴールドクラウン4』の

 

「劣化して硬くなったクッションゴム」です。

 

プレイヤー的な言い方では、

いわゆる『死んだクッション』。

 

Top画像は、劣化が進んで要交換となったため、

クッションレールから取り外された

ブランズウィック純正クッションゴム

(商品名は『SUPER SPEED』)。

 

この6本でテーブル1台分です

(※短クッションで2本・長クッションで4本)。

 

…………

 

劣化し、硬化したブランズウィックの純正クッションゴム
劣化し、硬化したブランズウィックの純正クッションゴム

 

そもそも、ラシャが巻かれていない

裸のクッションゴムを見たことがある人は

少ないと思います。

 

クッションゴムだけで販売されている

ことからもわかる通り、これは消耗品です。

(※New Artホームページの

クッションゴムのページはこちら

 

ゴムというとタイヤみたいな真っ黒なものを

想像する人がいるかもしれませんが、

 

ブランズウィック純正ゴムは、

この通り、肌色のようなピンク色のような

独特な色合いをしています

(※テーブルメーカーによって

違う色のゴムもあります)。

 

新品はかなり色鮮やかです。↓

 

新品のクッションゴムをレールに貼ったところ
新品のクッションゴムをレールに貼ったところ

 

このクッションゴム、

温度、湿度、設置場所、使われ方など

様々な室内環境(使用環境)にもよりますが、

 

New Artテーブルスタッフによると

「5~10年で劣化することが多い」

とのこと。

 

ただしこれは

ブランズウィック純正ゴムの話で、

 

他メーカーのクッションゴム(台湾、中国製)とでは、

同じ環境下にあった場合でも

劣化のスピードにかなり差が出ると言います。

 

「20年以上前に流通していた他メーカーの

クッションゴム(台湾、中国製)の中には、

まだ現役バリバリのクッションゴムもあるので

メーカーによってかなりばらつきがあります」

 

というお話も。

 

また、クッションゴムの劣化の仕方も

メーカーによって異なるそうです。

 

ブランズウィック純正ゴムの場合は、

劣化すると硬化し、弾性が失われます。

 

そうするとボールが当たっても跳ねないので、

「死んだクッション」と呼ばれます。

 

この時、厄介なことに、

1本のクッションゴムの端から端まで、

均等に硬化していく訳ではなく、

部分的に硬くなっていくので、

 

ボールが当たった時に跳ねる所と

跳ねない所がまちまちになります。

 

(上級プレイヤーの中には、

死んでいる箇所を早期に発見して、

そこを使わないようにポジションしたり、

手球の出し方を変える人もいます)

 

別のメーカーでは、

劣化によって硬くなるのではなく

ブヨブヨになるクッションゴムもあり、

 

その場合、指で押しても押した跡が

そのまま残ってしまうようなケースもあるそうです。

 

メーカーによって素材となるゴムの

成分配合が違うのかもしれないですね。

 

…………

 

さて、硬化したままの

ブランズウィック純正クッションゴムを

取り替えないでいるとどうなるかというと、

 

もっと硬化が進み、

「ひび割れたり粉々になる」とのこと。

 

スタッフさんが、

特に硬化が進んだ部分を手に取り、

軽い力加減でゆっくり曲げてみせてくれました。

 

すると…… ↓

 

 

プチプチプチ……

 

"死んだ"状態になった箇所は、

いとも簡単に裂けてしまいます。

 

…………

 

同じクッションの、

そこまで硬化が進んでない箇所を

同じ力加減で曲げても全く裂けません。↓

 

 

経験を積んだテーブルスタッフは、

ラシャが巻かれ、

テーブルにセットされた状態のクッションでも、

 

「触診」することで、

「死んだ箇所」がわかるのだとか。


ここ、死んでるな……と判断したら、

テーブルオーナーに取り換えのご提案をするそうです。

 

…………

 

新品のクッションゴムをレールに貼ったところ
新品のクッションゴムをレールに貼ったところ

 

ビリヤードテーブルの石板と木の部分は

劣化スピードがゆるやかで(特に石版)、

数十年~100年保つだろうと言われています。

 

(※これも使用環境・頻度・使い方などによるため

一概には言えないそうですが)。

 

ラシャはいかにも消耗品という感じですので、

定期的に張り替えているものだろうと

皆さんも思うことでしょう。

 

ですが、

クッションゴムが劣化するものだという発想自体、

頭になかった人がいるかもしれません。

 

クッションゴムが消耗品であり、

劣化はプレーに影響を及ぼすこと、

おわかりいただけたでしょうか。

 

「当社ではブランズウィックの

中古台を引き取り、倉庫で保管してありますが、

それを販売する場合、

倉庫でクッションゴムを交換してから

出荷する場合が多々あります」

(New Artスタッフ)

 

ラシャ交換などのテーブルメンテナンスを行う

タイミングは、クッションゴムの点検を

依頼する格好のチャンス。

 

ビリヤード場や、

個人のテーブルオーナーさん、

“テーブルのプロ”に

相談してみてはいかがでしょうか。

 

※New Artホームページの

テーブルのページはこちらから。

 

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