〈BD〉「『結果、勝てた』。それが大事」――『東海レディースグランプリ』優勝・栗林美幸の談話

Miyuki Kuribayashi Photo Courtesy of Q-CLUB
Miyuki Kuribayashi Photo Courtesy of Q-CLUB

 

先週末の『東海グランプリ』

3度目の優勝を飾った

栗林美幸プロの談話をお届けします。

 

…………

 

プロ14年目のシーズンを戦っている栗林プロ。

 

詳しい戦績などはビリヲカの選手名鑑

見ていただくとして……、

 

そこに載ってないデータを

ビリヲカの中の人に教わったのですが、

 

栗林プロがデビューした2003年から現在まで、

JPBA女子プロ公式戦は「250」あり、

 

そのうち、栗林プロは

産休で15~20試合ほど欠場していますが、

優勝が「21回」。

 

これは、梶谷景美(38回)、

河原千尋(27回。※プロデビューは2005年)に続く、

3位なのだとか。

 

準決勝進出回数(66回)も

決勝進出回数(44回)も、

上位は同じ顔ぶれでの3位でした。

 

産休期間があっても育児をしていてもこの数字。

さすがです。

 

…………

 

Miyuki Kuribayashi:

JPBA37期生

1979年1月13日生

香川県出身・東京都在住

2007年・2008年・2016年『ジャパンオープン』優勝

『関西オープン』3連覇(通算4勝)

『東海グランプリ』3勝

『北陸オープン』2勝

他、優勝・上位入賞多数

2013年後半に産休からトーナメント活動に復帰

使用キューは、MEZZ / EXCEED

 

決勝戦の途中からの動画。ラストラックは14分頃から。↓

撮影:On the hill !

 

 

――決勝戦はヒルヒルの大接戦(7-6で勝利)。

痺れる展開でしたね。

 

「やっぱり簡単に勝てることはありませんね」

 

――最終ラックは厳しい配置でしたが、

あれを1番から取り切ったのは見事でした。

 

「いや~、あれは難しかった~(笑)。

『どうしよう』っていう配置でした。

 

あの状況では、手球を良い所に出せる訳もなく。

 

5番が良いポジションに出た時は、

『ラッキー』っていう感じでした」

 

――最後の取り切りの時、何を考えていたんですか?

 

「『この配置、ちゃんと取れるか』だけ。

 

そして、実際にちゃんと取って上がれた

というところに嬉しさがあります。

 

それは準決勝もそうでした。

『ちゃんとテーブルと向き合えたな』

という実感があります。

 

なんて言うのかな。

 

『勝ちたい』という思いは全くなくて、

球をちゃんと考えて組み立てられた、

『結果、勝てた』という。

 

勝ちたいから勝つんじゃない。

『結果、勝てた』。

それが大事だと思ってます。

 

でも、それが常にできてる訳じゃないんです。

今回もそう」

 

――精神面が乱れた試合がある?

 

「ありました。

 

それで初日(予選ラウンド)に一度負けてますし、

それが影響してしまった試合もあります。

 

内容も精神面もなにもかもダメでした。

もうあんな状態にはなってはいけないと、

素直に反省しています」

 

――今シーズンは決勝戦で2度河原プロに

負けています。そのことは意識していましたか?

 

「してました。

だから、『今度こそは』と思ってて。

 

でも、それで緊張したとか、

球に向き合う気持ちが乱れたとかは

なかったですね。

 

ただ、準決勝と決勝戦で使ったテーブルの

コンディションが私には難しかったので、

それで決勝の序盤はミスしてました。

 

雨も降ってて、重くて引きづらい状態で。

 

『決勝戦だし、最初は慎重に行かなきゃ』

という気持ちもあり、

引きづらいってわかってるから、

上手く撞けてなかったというのはありました」

 

――『ジャパンオープン』優勝からちょうど2ヶ月。

この夏は良い状態を維持できていましたか?

 

「8月は環境の変化もあって

少し慌ただしかったですが、

 

富山のプロツアー(9月初旬。9位)の時に、

結構撞き込めましたね。

 

試合が終わったその日も、

試合会場の『リボルバー』で長いこと撞いてたし、

 

翌日や翌々日にはチャレンジマッチもあったので、

数日間集中的に撞けました。

 

子供は東京に預けて来ていたんで、

その期間は結構しっかり、楽しく撞けたなと。

今回はそのおかげもありますね」

 

――次は2週間後の『九州レディース』。

「抱負は?」と聞かれても、同じですよね。

 

「ええ、私はどの試合でも変わらないんですよね。

抱負とかも特にないですし。

 

以前も言った通り、試合が近いからとか、

大きいからといって意気込むということはないです」

 

――ですが、ランキングは気になるのでは?

 

「気になって……ますね。

 

やっぱり気になりますよ(笑)。

 

(※8月末のランキングは2位)

 

ですけど、去年はそれで大失敗したので、

今年はそうはならないようにします」

 

――ランキングについては

どういう意識の仕方をしているんですか?

 

「やっぱり海外の試合に

出られるなら出たいと思っているので、

その枠を取るためですよね。

 

(※日本では国際公式戦の本戦枠は

ランキング上位者から優先的に回ってくる)

 

それと、

 

子供を産んで復帰してから

年間1位になった人がいないなので、

私は1位になりたい。

 

(※1998年のJPBA統一ランキング制定以来、

ママさん日本一プロはいない。

1998年以降の女子日本一経験者は梶谷景美、

高木まき子、栗林美幸、河原千尋の4名のみ)

 

後輩プロに年頃の人も結構いるんですが、

子供を産んでもずっと続けてほしいと思うし、

 

そもそも、女性プレイヤー人口が

少ないというのもあります。

 

私が1位になれたら、

子供ができてもビリヤードを頑張ろうと

思ってくれる人もちょっとはいるかな?

と思っているので、

 

今年に限った話じゃないですけど、

ここ何年かのうちには叶えたいですね。

 

ビリヤードは生涯スポーツですし、

『ママでもできるんだよ』と」

 

(了)

 

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