〈BD〉「自分でも驚いています」――名人戦・A級戦勝利・溝渕一洋の談話

 

先週末のアマ公式戦、

 

『第56期名人戦・A級戦』

(at 京都『ピカソ』。種目はローテーション)

で勝利し、

 

"挑戦者"となったのが、

高知の溝渕一洋(みぞぶち・かずひろ)選手です。

 

溝渕選手は9月25日に、

現名人の小川徳郎選手に挑みます

(『名人位決定戦』at 神奈川『アロウズ』)。

 

その溝渕選手にインタビューをしました。

 

お話をするのも

BDにご登場いただくのもこれが初めて

(快くご協力いただきありがとうございました)。

 

早速、以下でどうぞ。

 

※取材協力:JAPA

 

…………

 

Kazuhiro Mizobuchi

生年月日:1978年5月19日(38歳)

出身・在住:高知県高知市

所属:KPBC、『THE POOL Fellows』

職業:自営業

名人戦挑戦回数:4、5回目

名人戦過去最高:四国予選(B級戦)最終

他のタイトル:特になし

キュー:EXCEED(プレー)、

PREDATOR BK3(ブレイク)、

PREDATOR Air2(ジャンプ)

 

↓ プレーオフ(vs 喜島安広選手)の試合動画。

撮影:JAPA

 

 

――A級戦で勝利。挑戦者となりました。

まずは率直な感想をお願いします。

 

「自分でもビックリしてますね。

ただただ驚いています(笑)」

 

――勝因は?

 

「太かったと思います。

 

集中はできていたと思うんですけど、

周りがすごい人たちばかりじゃないですか。

 

『いくら集中したところで実力的に言って……』

という思いもありましたし、

ある意味気楽にやってました」

 

――最後は、決勝戦とプレーオフの2度、

前名人の喜島安広選手(埼玉)と戦いました。

 

「喜島さんが超絶上手いのは

もうわかっていることですし、

 

他の試合を見てても

『気付けば勝ってる』というレベルの人。

 

決勝戦がまさにそんな感じで、

自分としては上手く撞けたはずだったんですけど、

気付けば喜島さんがずっと撞いてた、

という状態でした。

 

でも、僕は全く気負ってはいなかったです。

『仕方ない。相手が上手だから』と」

 

――プレーオフもそんな精神状態でしたか?

 

「そうですね。

 

今回、そういう意味で、

メンタルの落ち着きはあったと思います。

 

ビリヤードって気持ちが入りすぎると、

空回りするものだと思っているんですけど、

気負うものが無かったせいか、

最後までそうはならなかったですね。

 

たまたま今回の試合前は

あまり調子が良くなかったんですが、

今思えばそれが良かったのかもしれません。

状態が良ければ、気負ってたかもしれないので」

 

――といっても、プレーオフの上がり際など、

プレッシャーは大きかったのでは?

 

「感じてましたね、プレッシャーは。

 

点差がどれだけあっても、

喜島さんは『来る』雰囲気が出ているので」

 

――最後は、喜島選手が12番を入れてスクラッチ。

溝渕さんが12番をセンターショットで入れて、

13番で上がりでした(※上記映像の52分頃より)。

 

「あの時はだいぶきてました。

 

あのセンターショットは、

構えても構えてもしっくりくる感じがなくて、

前も見えないくらい緊張しちゃってたので、

よく入ったなって思います。

 

手球が先球に当たった残像がないということは、

ヘッドアップして撞いたんだと思います。

 

的球がポケットインした音を聞いて、

入ったことがわかったくらいです」

 

――続く13番(ゲームボール)を入れた瞬間は?

 

「プレッシャーから解放されて、

『良かった~』っていう感じでした」

 

――喜島選手戦以外にカギとなった試合を

強いて挙げるとすれば、どれでしょうか?

 

「朝イチの堂園(雅也)さんとの試合でしょうか。

 

その時はまだ落ち着きもなく、

身体もぶるぶるしてて、

ちゃんとボールを見る余裕もなかったです。

 

上がる時、ゲームボールが

もう1球後だと勘違いしてたぐらい。

 

たまたま接戦をものにしたという感じでしたね。

 

そこからは落ち着きを取り戻せたかなと思います」

 

――名人位決定戦(9/25)まで約1ヶ月。

どのように準備をしていきたいと思っていますか?

 

「いつも通り、気負わずのんびりと

やっていきたいと思っています。

 

ただ、周囲が盛り上がって来ているので、

そうもいかないかもしれません。

今、それをプレッシャーに感じ始めています(笑)」

 

――普段、ローテーションは?

 

「やってないですね。

やっぱり地方ですとローテーションの試合が

ほとんどなく、撞く機会も少ないです。

 

(※BD註:高知は近年

『都道府県対抗』に出ていないこともあり、

他県よりさらにローテーションを撞く頻度は少ない)

 

今回、四国代表になってからは、

ローテーションの時間を増やしました。

 

ここからまた1ヶ月後に向けて、

自分のペースでゆっくり練習しようと思います」

 

――気の早い話ですが、名人位決定戦では

どんなプレーを心掛けたいですか?

 

「人に見られて恥ずかしくないプレーを

したいですね。

 

ビリヤードを始めて17年くらいなんですけど、

自分が知ってる限り、

過去にこんな無名のチャレンジャー、

出たことあるのかなって(笑)。

 

普通は全国的に名前が知られた

スーパーアマみたいな人が

挑戦者になるじゃないですか。

 

たまたま勝っちゃった僕が行くっていうことに

少なからずプレッシャーは感じています。

 

その上、あの小川(徳郎)名人に、

彼のホームで勝つというのは

本当に厳しい……あり得ないぐらいの

感じじゃないかと思っていますが、

 

少なくとも応援してくれる人が見て

恥ずかしくないような

球は撞きたいと思っています」

 

(了)

 

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