〈BD〉来週は『都道府県対抗』! 昨年度覇者・徳島の玉登新也選手に聞いてみた

 

今年もこの大会がいよいよ1週間後に迫りました。

 

アマ公式戦『都道府県対抗』です。

 

※正式名称は

『第52回 全日本都道府県対抗チャリティポケットビリヤード選手権大会』

(「都市対抗」と呼ぶ人も多い)

 

5月28日~29日(土―日)、

 

『ビックホエール』特設会場(和歌山県和歌山市)に、

 

40都道府県から48チームが集結します。

 

詳しくはJAPA公式サイトへ。こちらから

 

昨年は徳島(TPBC)が初優勝を飾りました。

 

その徳島チームの顔であり、まとめ役的な存在の

玉登新也(たまとしんや)選手に、

 

昨年を振り返っていただき、

徳島チームの特徴、そして今年の抱負までを

うかがいました。

 

(※取材は今年3月末に行いました)

 

…………

 

Shinya Tamato

1979年8月10日36歳

徳島県出身

ビリヤード歴は約13年(撞いてない時期は省く)

『TPBC』(徳島ポケットビリヤードクラブ)所属

『KID』所属

都道府県対抗出場回数は「たぶん9回」

 

 

2015年優勝メンバー、左から:

楠淳也、玉登新也、大野著仁、川口潤一郎、関口和弥

※今年は関口選手に代わって桐川誉司選手がメンバーに

 

…………

 

――昨年、徳島は初優勝を飾りました。

 

「優勝出来ると思ってなかったです。10年前(2006年)に準優勝したことがあって、僕と大野(著仁)さんは当時もメンバーでした。決勝まで行ったことはあるとはいえ、あの大会のレベルもわかっているので、大会前は優勝できるイメージは全然なかったです」

 

――予選を振り返ると?

 

「もう必死でしたね。出だしから悪くはなかったですけど、山口や富山と争ってて混戦でした。でも、いつも徳島って1日目より2日目の方がいい感じなんですよね。あの時も2日目は『全員が頑張ったら決勝ラウンド行けるな』って思ってました。皆、気負った感じではなく、普段通りの力を出せたんじゃないかなと思います。関口(和弥)は初日は1勝6敗とかだったけど、2日目は全勝でしたし(笑)」

 

――決勝トーナメントに進んでまず青森と当たって。

 

「思った通り競りましたね。2勝2敗で僕のテーブルだけになった時はすごく緊張しました」

 

――決勝は兵庫でした。

 

「隣県ってことで兵庫のメンバーも知ってはいますけど、緊張感はありました。ただ、10年前の決勝(vs奈良)はメンタルにきちゃってダメだったんですけど、今回はそこまでにならずにプレー出来たと思います。展開的に先に徳島が先に3つ勝つ流れになって、終盤で『これは行けるな』と。観る側からすると例年よりあっけなかったかもしれません」

 

――勝った瞬間から表彰式にかけて実感はありました?

 

「それが全く無いんですよ。『えっ、優勝?』みたいな。2006年の準優勝の時の方がまだ実感がありましたね。それまで徳島はそんなに上の方に行ったことがなく、奇跡的な感じで勝ち上がって行った印象が強くて。でも、去年はそれとは違って、あれよあれよという間に進んでいたような感じでした。表彰式の時も僕は実感がなかったですね。『こんなんで勝っていいのか?』みたいな(笑)。そもそも自分のことを高く評価してないんです。もっとすごい人はいくらでもいるっていうことを自分が一番わかってますから。だから、運が良かったんだなって思います。組み合わせとか色々なことを含めて」

 

――あとあと嬉しさがこみ上げて来たりしましたか?

 

「こっちに戻って来た時ですかね。和歌山からフェリーで帰って来たんですが、港で出迎えてくれる人がいたり、祝勝会があったり、こっちのテレビとか新聞とかの取材を受けたりして。もちろん全国各地の知り合いやビリヤード仲間からも『おめでとう』って言ってもらえて、『勝ったんやな』と」

 

――それからもうすぐ1年。今年の目標は?

 

「連覇を目指せるチームはうちしかないんで、そこは目標にしたいです。もちろんすごく難しいってことはわかってます」

 

――都道府県対抗は他の試合とまるで違うと多くの人が言います。玉登さんは?

 

 「全然違いますね。特に関西のクラブ員たちがこの大会に向ける意識は本当にすごい。大会前も大会中もアツいです。クラブ員にとって一番大きな試合ですしね。徳島にいるとその熱気が伝わってくるし、大会中にそれに乗せられるところもあります」

 

――勝つためにはツキも必要?

 

「それはもう絶対に。特にうちは実力だけだととても勝てる県ではないので(笑)。ただ、昨年は運も良かったんですけど、5人のプレーとか状態も良かったなと思います。この大会は強烈なタイトルホルダーが一人いるっていうより、5人がまんべんなくそこそこ撞けるっていう方が良い気がしますよね」

 

――ローテーションへの慣れなどは?

 

「僕と大野さんはローテーションが好きで、ローテーションの方が結果が出てると思います。大野さんは昨年の『全日本ローテーション』のベストアマにもなってます。僕もローテーションの方が戦えるかな。シュート力がないので球が多い方がまだいい(笑)。個人タイトルでも、ナインやテンの試合より『アマローテ』とかの方が好きというか気持ちが楽になります」

 

――TPBC(徳島ポケットビリヤードクラブ)ってどんなクラブなんでしょうか。気風とか特徴は?

 

「結構みんなバラバラで一体感はないです(笑)。球撞きのスタイルもそうで、都道府県対抗に出た5人はみんな違うんです。周りからもよく言われますね。普通、同じクラブ・同じチームにいると、撞き方とかが似てくる部分もあるじゃないですか。それが徳島は全然ない。全員がそれぞれ違うスタイルというか、良く言えば個性があるというか、みんな勝手にやってるというか。すみません、そんなチームで(笑)」

 

――へえ~、そうだったんですね。玉登さんとしてはもっとまとまりを出して行きたい?

 

「ええ、まとまっていった方が良いんじゃないかと思ってる側です。僕はアツいのが好きだから、連覇に向けた練習会とか、飲みながら球の話とかしたいんですけど、どうも食い付きは悪いです(笑)。たまに集まって飲んでも球の技術の話とかにならないんですよ~(笑)。都道府県対抗メンバーの5人はそれなりに切磋琢磨して頑張ってきていてアツいと言えばアツいけど、基本的には個人個人でやってきてる感じですね」

 

――徳島チーム、むしろ面白そう(笑)。

 

「そういう県民性なのかもしれないです(笑)。正直、今の徳島のビリヤード事情が良い訳ではないですし、皆、熱くなれるものが少ないのかもしれないですね。僕なんかは熱くないとやってられない方で。球撞きはしんどい時もあるし、頑張っても報われないこともあるから、なおさら『もっとここから頑張ろう!』って思うんですが……」

 

――玉登さんが徳島のプレイングキャプテン的な立場ですよね?

 

「一応そうなると思います。TPBCの役職がある訳ではないんですが、都道府県対抗では僕が仕切っているというか色々動いてます。もともとは大野さんがまとめ役的な立場をやってたんですが、仕事も忙しくて難しいと聞いたので僕が引き継いで。僕が一番県外の試合に行っているというのもありますし」

 

――こういう取材は玉登さんが受けることが多い?

 

「ですね。地元の新聞の取材とかも僕が受けたんですけど、自分から前に出たがる人がいないので(笑)、たまたまそうなってしまってる感じです」

 

――玉登さんは以前から個人の全国公式戦もほとんど参戦してますよね。

 

「はい。仕事が重なったりして休むこともありますけど、出られる公式戦はだいたい出てます。というか、試合があるからやっているというか、目標が立てやすいというか」

 

――狙うは全国個人タイトル?

 

「獲りたいですけど、まだまだそんなこと言えるレベルじゃないので。アマチュアのレベルが数年前から比べたらすごく高くなっている気がします。特に関東は」

 

――プロ志向ではないんですよね?

 

「ずっとサラリーマンをやってますんで。趣味ですね」

 

――これからの目標は?

 

「徳島だけじゃなく四国はどこもビリヤードが厳しいところがありますが、こんな時だからこそ燃えてやっていきたいですね。会長(多田雅昭氏)含めてTPBCや、『KID』社長(森博史氏)からもサポートしていただいてますので、恩に報いるためにも今年も都道府県対抗で頑張りたいと思います!」

 

(了)

 

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