〈BD〉「最近自分でも『遅いな』と思っていた」――GPE-3優勝・栗林達の談話

栗林達(Toru Kuribayashi)
栗林達(Toru Kuribayashi)


日曜日のプロ公式戦

『グランプリイースト第3戦』で優勝した


栗林達プロの談話です。


2013年2014年と2年連続で

「GPE年間MVP」に輝いている栗林プロ。


今年はこれが1勝目。


「国内トッププロの一角、やっと今季初V」

というところでしょう。


この『Link北千住』会場では

2年連続の優勝となりました。


ファイナルのvs羅立文戦は、

両者の技量の高さがよく出ていた

見応えあるヒルヒルバトル。


この2人がファイナルで接戦を演じるとなると、

これまでであれば、より重厚で濃密な

空気になっていたんじゃないかと思いますが、


今回は、両者とも間合いが違うように感じられ

(掛ける時は時間を掛けるが、全体的に早め)、


また、時に笑顔やつぶやきも出るなど、

余裕と清々しさが漂う「快」な一戦でした。


…………


Toru Kuribayashi

 

JPBA39期生

1982年6月26日生

福井県出身・東京都在住

2004年アマ『球聖』『名人』

2010年『ワールドプールマスターズ』準優勝

2011年『関西オープン』優勝

2011年『関東オープン』優勝

2014年『兵庫オープン』優勝

他、優勝・上位入賞多数

GPEでは通算9勝(2位タイ)

使用キューは、MEZZ / EXCEED



――勝った瞬間からとても嬉しそうでしたね。


「めっちゃ嬉しいですね。

いやぁ、嬉しいなぁ(笑)」


――それは9ヶ月ぶりの優勝だから?


「いや、そういうのではないです。


今回は試合前にTwitter、Facebookにも

書いた通り、テーマを決めて会場に来ていて。


それはプレースタイルの変更だったんです。


まだまだそれが

完全にできた訳じゃないですし、

今回はたまたま勝てただけなんですけど、


変わっていく過程で優勝できたというのは、

やっぱり嬉しいです」


――なぜ変えようと思ったんですか?


「調子が良い・悪いは関係なく、

最近はまず結果が出てなかった。

ゲーム展開も引っ張れてなかった。


それが続く中で、

『今までのプレースタイルで良いのか』

という葛藤があったんですね。


今の自分の延長線上でトップに立てるのか

という疑念が生じたんです」


――具体的には何をどう変えたんですか?


「『プレーリズムを速く』しました。


最近自分でも『遅いな』と思ってたんですよ。


でも、速く撞けないとノレないというか、

世界では戦っていけないなと思ったので。


その辺はあまり考えてこなかったところで、


僕は、試合では時間をかけてゆっくり撞くという

方向でしかリズムが作れてなかったんです。


局面に応じていろんなリズムがありますが、

どの撞き方にしても『ゆっくり』がベース。


それで自分の右手や精神状態が良くなったかというと、

あまり変わらなかったんですよね。


だから、リズムに関しては

全く違う方向でスタイルを構築し直したいと

思ってたんです」


――それが今回、試合の中でできた?


「リズムを速めることはできたし、

それは実戦で使えることもわかったけど、


まだ『できてる』とは言えないですね。


そこが本当にできたら、例えば、

連チャンマスワリの勢いと強さがさらに膨らむし、

相手へのプレッシャーにも

なるんじゃないかなと思います」


――今回は予選からそのテーマに

トライしていたんですか?


「はい。練習では速く撞けるんですけど、

試合でできるチャンスがなかなかないので、

今回はまさにチャンスだと思ったし、

試せる精神状態でした。


『負けても良い、

どんな状況でもやり抜いてみよう』

と思いながら予選から試していました。


そうしたら、まさかの優勝でした。


今回はたまたまチャンスが多く回ってきていたし、

展開も良かったから勝てたというのもあります。


それでも、変える意志を持ってやったことが

いい方に作用したのかなと

思うところもあるじゃないですか。


そして、スタイルを変えたからこそ、

また練習しがいのある課題も見付かったんで、

持ち帰って取り組むのが楽しみです」


――そういえば、昨年この会場で

優勝した時に付けていたフィンガーグローブ

今回はなかったですね。


「そこもプレースタイル変更の一環です。


しっけてる時はあると良いんですが、

乾燥してる時は必要ないし、


使っている最中に、

ゆるんだり引っかかったりして、

集中できなくなることもある。


とりあえず今は色々試しています」


――今年ここからさらに良い状態に

上げていけそうですか?


「そうなれたら良いなと思ってます。


けど、今は人の復調を待ってくれるような

時代じゃないと思っています。


世界も、国内も、アマも

日増しにレベルが上がっているし、

うかうかしてたらすぐ抜かされる。


だから、悠長なことは言ってられないです。


負ける覚悟は常に持っていながら

戦っていきたいと思います」


…………


次は『ハウステンボス九州オープン』


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