〈BD〉「どの試合も『これが今日の1試合目』と思って撞きました」――全日本女子プロツアー第1戦でプロ初優勝・青木絵美の談話

青木絵美(Emi Aoki) 写真:タカタアキラ
青木絵美(Emi Aoki) 写真:タカタアキラ

 

日曜日の

『全日本女子プロツアー第1戦 in 京都』で

初優勝を飾った、


青木絵美プロの談話をお届けします。


…………


プロ入り後、初めてファイナルを撞き、

初めて優勝した青木プロ。


ビリヤードとの出会いは大学生の時(当時20歳)で、

現在、ビリヤード歴11年。


始めてから5年でプロになり、

プロになってから6年が経過しました(現在7年目)。


地元・愛知でビリヤード場を経営していた

青木プロは、1年半ほど前にその店を閉めて、

神奈川へ移り、


現在は横浜の

『ショールーム MECCA』で勤務しています。


また、国内の女子プロの中で

工藤孝代プロと並んで、


身長が一番低い「ミニマムプロ」でもあります。

152cmです。


Emi Aoki

1983年9月22日生

JPBA43期生(2009年プロデビュー)

愛知県出身・神奈川県在住

2015年『全日本女子プロツアー第1戦』優勝

MECCA(ショールーム)所属


予選ラウンド

7-4 vs林紀代

4-7 vs李佳

7-4 vs野内麻聖美


決勝ラウンド

Best 16 7-4 vs梶谷景美

Best 8 7-5 vs林紀代

Semi. F 7-2 vs佐藤千晶

Final 7-5 vs光岡純子

 

※昨年の全日本選手権で撮影
※昨年の全日本選手権で撮影

 

――初優勝、おめでとうございます。


「まだ全然実感がないんです(笑)。

でも、嬉しいですね」


――ゲームボールを入れた時に思ったことは?


「上手く言えないんですけど、


『やっと終わった……』っていう

ホッとした気持ちの方が大きかったです。


今回は全ての試合で、

『これが今日の1試合目だ』と思って

撞くようにしてたんですね。


決勝戦もそうだったので、

ゲームボールを迎えた時も、

それを特別な球だと思わず、

他のボールと同じように集中して撞けました。


だからか、入れた時も、

『やった、優勝だ!』ではなく、

『やっと終わった……』でしたね」


――初優勝の喜びはもう誰かに伝えましたか? 


「親にはすぐに連絡しました。


妹と親はリアルタイムで

私が勝ち進んでいるのを知っていて、

気にしてくれていました。


そして、試合直後から今日にかけて、

色々な方からメッセージやメールなどを

たくさんいただいたのですが、


試合が終わって一人で新幹線に乗って、

一晩明けた今もまだ(この取材の時点で)

生身の人間に誰とも会っていないので(笑)、


優勝したことを直接誰かに伝えたり、

言われたりというのがまだなくて。


それでまだ実感がないんだと思います」


――ところで、試合直後から腰が痛くなったとか。


「そうなんですよ。

帰りの新幹線に乗ってる間、

ずっと腰が痛くって(苦笑)。


それだけ緊張が続いてたっていうことでしょうね。

緊張がほどけて痛みが出た感じです。

一晩寝たらもう良くなりましたけどね。


それと実は脚もだるくなってるんです。

今も違和感が残ってます。


決勝戦では脚のだるさが原因で

外してしまった球もあります。


5-2の時の5番です」


――ああ、あの順下で強く撞いた球。


「ええ。

あれは脚を上げて構える球だったんですが、

もう脚が重くて上がらないわ震えるわで、


つられて身体まで震えてきたので

撞き急いでしまいました。

情けない外し方です。


私、ファイナルを撞くのが初めてで、

今まで決勝日に4試合したことがなかったんです。


初めて体験したんですけど、

ホントに体力が必要ですね。

まだまだだなって思ってしまいました」


――少しさかのぼりますが、大会前の状態は?


「実は……調子を崩してました。

納得いく調整はできずに京都に向かった感じです。


でも、そういう状態だったから、

一球一球、一試合一試合、丁寧に撞こうと

心掛けたのが良かったんだと思います」


――では、大会2日間を振り返ると?


「どの試合も正直言ってラッキーでした。

流れが自分に向いていたと思います。


決勝ラウンドの4試合とも、

せっかく私がリードしていたのに、

自分のミスから追い上げられて……という展開で。


追い上げられている時に、

私は自分でテンポを崩しているということを、

親しいプロが指摘してくれました。


そのことも頭にあったので、

決勝戦(vs 光岡純子)では、中盤以降、

崩れることなく集中できたと思います。


だから、全体的に言って、

決勝戦が一番良い出来だったと思います。


その次はベスト16(vs 梶谷景美)ですね。


この試合も私にラッキーがあって

勝てた感じなんですが、


実は今まで梶谷プロに勝ったことがなかったので、

『勝てた今日こそ、チャンスの日だ』

と前向きに捉えて次の試合に向かえました」


――初めてのファイナル。試合中の心境は?


「決勝の舞台に立っている実感がなかったです。


決勝も他の試合と同じように、

『これが今日の1試合目』という気持ちでした。


試合前に(所属するMECCAの)銘苅プロから

電話でアドバイスをもらって、

気持ちを整理することができたのも大きかったですね。


正直、球の内容はあんまり覚えていないんです。

そのぐらい集中できていたと思います」


――愛知から神奈川に移って1年以上が過ぎました。

環境が落ち着いてきたことで結果が出たという

側面もあるのでしょうか?


「あると思います。


愛知時代より規則正しい生活になっているので、

体調など、コンディションは整えやすくなりましたね。


それと愛知時代に比べると、

他のプロの方と練習できる機会がはるかに増えました。

それはとても大きいと思います」


――今後の目標とは?


「常に上位に食い込めるプレイヤーになりたいですね。


今回はラッキーで勝ったようなものなので、

そんな感じじゃなく、アベレージでいつも上位にいて、

いつ優勝してもおかしくないというプロになりたいです」


――昨年のランキングは15位でした。

今年は何位を目指していますか?


「8位以内を目指したいですね。

予選でグループ内のトップシードになれるように」


――ありがとうございました。

では最後に、優勝賞金の使い途は?


「親孝行に使おうと思います!」


…………


青木プロの次の公式戦は約2ヶ月後、

5月の『大阪クイーンズオープン』です。


注目される中で

どんなプレーを見せてくれるでしょうか。

 

…………

 

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