〈BD〉73台のビリヤード場も。『ハノイオープン』のちょっと裏側 by 吉岡正登

 

現在ハノイで開催中の

9ボール新メジャーイベント

『ハノイオープン』。

 

残念ながら昨日(13日)の時点で、

6名出ていたJPBAプロは競技を終えました。

 

現地にいる吉岡正登プロ(JPBA)が、

ハノイの街と大会会場の様子を

教えてくれました。

 

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吉岡正登・記:

 

シンチャオ! ハノイからこんにちは。吉岡正登です。

 

僕は初ベトナム。日本からベトナムまでは関西国際空港から5時間ほどです。1週前のアメリカ遠征時(『USオープン』)の旅路は、関空―台湾―ニューヨークで、特に台湾―ニューヨーク間は16時間以上あり苦行でした。それに比べると今回の移動は相当楽に感じました。加えて時差も2時間しかないので、時差ボケの心配もなし。

 

アジアでマッチルームの大会を開催してもらえることのメリットがこれほどまでとは……。想像以上でした。ベトナムの食べ物、街や人の雰囲気もとても自分に合っていて全くストレスを感じません。

 

1~3枚目:ハノイのノイバイ空港

4枚目:ベトナムはバイク天国

5~6枚目:宿泊したT&M Luxury Hotel Hanoiと部屋からの眺め

 

 

到着したのはベトナムの首都であるハノイにあるノイバイ空港ですが、かなりこじんまりとした空港でした。入国審査もスムーズで、通過すればすぐに荷物のピックアップ場所。そこからすぐにタクシー乗り場に行けました。ただ、1時間後に到着した村松さくらプロは、到着便が重なったせいで入国審査に2時間ほど掛かったそうですので、僕はタイミングが良かったのかもしれません。

 

今回は現地で気軽に使えるライドシェアサービス、「Grab(グラブ)」をよく使うことになりましたが、空港は人も多く待ち時間が長いという情報があったので、事前にピックアップのタクシーを予約しておきました。タクシー乗り場に行くと名前のプラカードを持った人がたくさん待ち構えていて、その中から「MASATO YOSHIOKA」の名前を探しました。意外とすぐに見つかったので一安心。40分かけて会場近くのホテルに向かいました。値段は2,500円ほど。

 

アジアのタクシーは基本的に運転が荒いのですが、やはりここベトナムも例にもれず。というよりかは聞きしに勝るバイク天国(地獄?)で、信号無視も当たり前。縦横無尽にバイクが側を通ります。ほぼぶつかってるんじゃないかという距離に来るので車に乗っていても恐怖を感じますが、現地の方はお構いなし。そこら中でクラクションも鳴りっぱなしです。バイクの運転はもちろん、ここでは車の運転も絶対にできないと思いました。

 

会場のあるエリアは、ハノイ駅のある中心地から西に10kmほど離れた場所でした。雨季は水害がひどいということですので、道路の整備があまり良くないのは仕方がないことなのかもしれません。横断歩道を渡るのも一苦労です。基本的に車やバイクは常に右折(日本における左折)可能なので信号はあまり関係ありません。上の動画の通り、ホテルから会場までは大きな通りを2回横断しなければならず命懸けです(笑)。

 

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※会場画像はDay0とDay1がまざっています

 

 

会場は『ハノイインドアゲームズ体育館』というかなり大きな体育施設。過去のマッチルームイベントと比べても随一の広さではないかと思います。天井も高くスタンド席もあります。

 

テーブルは、前半4日間では使用しないメインTVテーブルを含めて27台、プラス練習テーブルが5台です。いつものごとく照明は暗めで洒落たBGMが流れています。

 

今回はスタンド席があるためチケット形態が異なっているそうです。スタンド席が2,000円台、プレイヤーズエリア(テーブル至近)に入れるチケットが5,000円台とのこと。どうせならプレイヤーズエリアで見るべきだと思いますが、やはり現地の感覚からすると値段が高いのかスタンド席の方が観客が多い印象です。

 

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テーブルコンディションは1週前の『USオープン』とは全くの別物でした。ラシャ(シモニス)は同じのはずですが、テーブルのメーカー(RASSON製の『MR-SUNG』)や張り方、湿度などが違うせいか、球の転び方やポケットの受けが真逆です。

 

現在マッチルームイベントのポケット幅は4インチ(ボール約1.8個分)に統一されていますが、今回は球が良く転ぶコンディションのせいか『USオープン』よりも格段に簡単に感じます。それでも狭いですが、シュートミスの数が全体的に半分ぐらいになっているように見受けられます。その証拠に『USオープン』では3時間ぐらいかかるゲームが多発していたのに、今回はそこまで遅れているゲームはありません。

 

このコンディションですと、9ボールオンフット&ブレイクボックスのルールも定着しており、ブレイクの技術が上がっているので、結構アップセットが起こる可能性はありますね。

 

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現地ハノイには『ポッシュ』(※吉岡プロが運営するレッスンスタジオ)の元生徒であるベトナム人のズアンさんが住んでいらっしゃるので、困ったことがあればサポートしてもらえます。到着した日には早速人気のベトナム料理屋さんに連れて行ってもらいました。平日なのに超満員でした。

 

僕自身ベトナムを訪れたのも初めてですし、ベトナム料理もそんなに口にしたことがなかったのですが、こちらの料理を食べて一気に虜になりました。というのも、味付けが基本的にマイルドな薄味で野菜も多くすごくヘルシーです。多少パクチーなど香草類が入っているので苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、日本人にベトナム料理好きが多い理由が分かりました。

 

そして、結構ちゃんとしたお店で3人で食事して合計7,000円ぐらいと値段の安さも魅力的。

アメリカ遠征と比べると全てにおいて天地の差です(笑)。もっとアジアでマッチルームイベントを開催してもらいたいと切に願います。

 

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Day1で2連勝した僕はDay2はオフ日だったので、ホテルから車で15分ほどのビリヤード場、『KF POOL ARENA』へ行ってきました。おそらくハノイでも最大規模の73台のお店でした。ここハノイには他にも何十台とある大きなお店が複数あるそうです。

 

店内はU字のカウンターを境にして常連エリアと一見エリアに分かれているような作りで、平日の真っ昼間でしたが3分の1ほどが埋まっていました。特に一見エリアでは複数人でワイワイ楽しんでいる様子でした。

 

常連エリアはラックボーイ、ラックガールが2台に1人付いていて、球がテーブル上からなくなるとラックしてくれます。対戦時ならまだしも1人練習をしていてもちゃんとラックをしに来てくれます。断っても来ます(笑)。それが仕事だからでしょう。たまに1ボールオンフットでラックを組まれます……。

 

2時間練習して、合間に角煮定食みたいなのとアイスコーヒーを頼んで1,200円ほどでしたので日本の感覚からするとゲーム代は安く感じます。現地の収入からするとそんなに安くないのでしょうか。ただ、おそらく1台あたりの料金なので2人以上でプレーすると1人当たりの料金はぐっと下がるでしょう。

 

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他にも現地の食事やスーパーの写真を色々と。現地通貨はドン。物価はかなり安いです。水はペットボトルで30円~50円、ビールは100円前後。ドン表記は桁が大きいので最初戸惑いますが、日本円への換算は3桁減らして大体6を掛けます。お店などの値段表示は大体はじめから3桁減らされています。

 

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ツーショット写真は、1枚目から、

・『FJD Hustler』(藤井寺ハスラー)のオーナー、ラフィー(Raphael Dabreo)、

・アメリカでよくお世話になる、大井直幸プロを含めた遠征グループのメンバーのトミー(Tommy Tokoph)

・スヌーカー界から参戦のゲイリー(Gary Wilson)

・日本在住時の2年前まで『ポッシュ』に通ってくれていたズアンさん(日本には仕事で4年ぐらい住んでいて日本語も上手です)

 

(了)

 

※吉岡プロのSNSでも現地情報が発信されています。

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