先週末の『アマナイン』で優勝した、
小川徳郎選手（神奈川）の談話をお届けします。
すぐ翌週に『都道府県対抗』を控えていたので、
大会直前の意気込みも聞いています。
小川選手はこれで、
現存するアマチュアポケットビリヤード
個人男子全国タイトル6つのうち、
5つを制したことになります。
●1 名人位
●2 プレ国体（全国アマチュアビリヤード都道府県選手権大会）
●3 アマローテ（全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会）
●4 マスターズ
今回→ ●5 アマナイン（全日本アマチュアナインボール選手権大会）
まだ獲ってないのは……
●6 球聖位
↑ この6つ、
同時代を生きるトップアマでは
喜島安広選手（埼玉）が
すでにコンプリートしています。
…………
Norio Ogawa
1990年3月19日生
神奈川県出身、KPBA所属
『世界ジュニア』3回出場（2008年3位）
2010年『プレ国体』優勝
2008年&2013年『マスターズ』優勝
2014年『アマローテ』優勝
2015年『都道府県対抗』MVP（神奈川）
2015年『第55期名人戦・名人位』
2016年『アマナイン』優勝
他、入賞多数
…………
――苦しんだ末の、
初のアマナインタイトルでした。
「準決勝からおかしくなってましたね。
それでも心は諦めずに戦い切れたと思います。
『今年は勝てた……!!』って
素直に嬉しく思っています」
――昨年のアマナインでは決勝で敗れました。
「結構、あの後は引きずってました。
『2着』という言葉が以前にも増して
ちらつくようになりましたし。
そして、今回も試合中に
『今年も2着かな』と思った瞬間があって。
準決勝も決勝も序盤はまだ普通なんですが、
相手がポイントを重ねていくごとに
こちらのプレーがおかしくなっていくんですね。
自分でもそれはわかっていて、
ずっと『まずい』とは思ってるんですが、
でも、どうしようもできなくて」
――ヒルヒル（8-8）に追い付いて、
最後はマスワリでしたが、
ゲームボール（⑨）は
珍しく構え直してから撞きましたね。
「あれは……初めてだと思います。
全然難しくない⑨でしたけど、
身体が硬直したようになって、
ちゃんと構えられなくなりました。
まだ⑧から⑨のポジションが
良い所だったので良かったですけど、
あれよりちょっとでも難しい形にしていたら、
⑨を決められていたか自分でもわからないです。
痺れてましたね」
――これで残す個人タイトルは『球聖位』のみ。
「はい、それはわかっているんですが、
球聖戦はどうも獲れる気がしないですね（笑）」
――そして、
『都道府県対抗』が目前に迫っています。
昨年は大会初出場でMVP（11勝0敗）の活躍でした。
「昨年MVPを獲得できたのは、今思えば、
初出場で無邪気だったからだと思います。
あれ以降、ローテーションという種目の
ノウハウとか経験がそれなりに蓄積されてきて、
わかってくればくるほど、
ローテの戦略的な奥深さとか、
技術的な選択肢の多さに戸惑うというか、
迷うことが増えてきました。
知ってしまった今は、
昨年みたいには撞けない気がしています。
今回も事前にローテの練習をしてきていますが、
撞けば撞くほど深いですね」
――今年は他県の5番手から挑まれる立場に
なるでしょうね。
「はい、目の敵にされるかもしれませんが、
その状況は楽しそうだなと。
神奈川（KPBA）の先輩で、
昔、 27連勝した方がいるそうです。
僕も後から聞いたんですが。
やるならそこを目指して頑張りたいと思います」
（了）
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