2016年

1月

23日

〈BD〉カスタムの輝き・「アーサーキュー」編

 

カスタムキューを多数取り扱っている

UK Corporation

 

その代表、大原秀夫氏が所蔵している

キューを見ていく本企画。

 

今回ご紹介するのは

「アーサー・キュー」(Arthur Queue)です。

 

カスタムキューと言えば、

アメリカの個人工房で作られているものを

まず連想しますが、

 

アーサーはドイツにあるメーカーで、

マーカスという人物が代表を務めています。

 

ドイツには、『ベア』(F・ブスタマンテが使用)や

『シュメルケ』というメーカーがありますが、

カスタムキューの分野に進出してきたメーカーは

アーサーぐらいしかないようです。

 

ドイツのベテランプレイヤーにして、

レッスン&インストラクションの分野でも著名な

ラルフ・エッカートもアーサーを使っています。

 

そのアーサーキューの

モノトーンカラーとシルバーワークが

特徴的なモデルをご紹介しましょう。

 

…………

 

 

エボニー(黒檀)ベースで

5剣のインレイハギが入ってます。

 

革巻きはリングリザード。

 

グリップの上下と

バットキャップの上に入れられた

シルバーが目を引きます。

 

バットキャップに入ってるロゴは、

「O」ではなく「Q」を崩して描いたもの。

 

Arthur Queueの「Q」から来ています。

 

全体的にシャープで端正なルックスの

モデルですね。

 

こちらのキューはUK Corporationの商品で、

45万円(税込)だとのことです。

 

大原氏談:

 

「製作年は不明です。

 

私が入手したのは3、4年前。

 

『スーパービリヤードエキスポ』の時に、

懇意にしている人物から購入したものです。

 

やっぱりシルバーに目が行きますよね。

 

ポリッシングされたシルバー使いを

流行らせたのは『ブラックボア』。

それが高い評価を得たので、

インスパイアされた人が多かった。

恐らくアーサーもその中のいちメーカーでしょう。

 

その後、『トンキン』が出てきて、

質の良いポリッシングシルバーの装飾というのは

ずいぶん当たり前になってきた印象があります。

 

このシルバーのデザインモチーフは……

わからないですね。

 

代表のマーカスは日本に来たことがないから、

折り鶴じゃないとは思いますが(笑)。

 

こういう所にこういうインレイを入れるのは

もともとカーセンブロックがやっていて、

カーセンはミジンコとか植物などを

モチーフにしてましたが、

アーサーのモチーフは不明です。

 

全体的には、

『アーサーっぽい』と言えるデザインです。

でも、この手のアーサーっぽいモデルって、

ブラックボアに似てるんですよ(笑)。

 

その時々の良いとされているものの

いいとこどりをするのがアーサーキューの

やり方だとも言えます」

 

そもそも、

アーサーキューはどうやって

アメリカに進出してきたのでしょうか。

 

そして、ドイツにカスタムキューの

土壌はあるのでしょうか?

 

大原氏談:

 

「アーサーキューのアメリカ進出時の

インパクトは大きかったですね。

 

初期のコレクターズショー(ICCS)で、

高い工作技術を誇示するようなキューを出品し、

コレクターや関係者をあっと驚かせました。

 

象牙をいっぱい使った豪華なデザインで

日本円で2700万円ぐらいするものでした。

 

ヨーロッパにはスヌーカーキューのメーカーは

以前から色々とありますが、

プールキューとなるとそう多くはない。

 

ドイツでもプールキューを作っているところは

限られていますし、

OEM生産も進んでいますから、

どこまでが純然たるドイツメーカーなのか

よくわからないところもある。

 

その中で、カスタムキューを作って

アメリカにも出てやるぞと考えた

アーサーキューは、

恐らく国内でも唯一無二のポジションに

あるんじゃないでしょうか。

 

アイディアやビジネス的な嗅覚のある

メーカーだと思います。

 

そして、アメリカデビュー時に

ハイテクニックなものをズドンと投下して、

人々を驚かせた。

 

ドイツではこのぐらい作れるんだぞという

アピールに成功しましたね。

 

そして、アメリカのキューコレクターを狙って

高いキューを何本も作りました。

 

皆が飛びついてきて一種のブームとなり、

売り切ったと言えば良いのかな。

その後、高いキューを作るのを

パッと止めてしまいます。

 

余談ですが、特にアメリカだと

個人工房で作られるものこそが

カスタムキューだと見なす風潮もあります。

 

作り手が試行錯誤を繰り返している様が

キューを通して感じられ、

デザインや性質が徐々に変わっていったり、

進化したりというその過程をも楽しむ。

 

それが広い意味での

カスタムキューという文化だと考える人もいます。

 

その是非はともかく、

そういう風に考えている人が

少なからずいる中で、

よく知らないドイツのメーカーが、

いきなりハイレベルなものを出してきた。

 

それは当時のアメリカのコレクターや

関係者たちの驚きは尋常ではなかったと思います。

 

私個人はそういう挑戦的で面白いことをする

メーカーは好きですね」

 

(了)

 

…………

 

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