カスタムキューを多数取り扱っている
その代表、大原秀夫氏が所蔵している
キューを見ていく本企画
（※過去記事はこちら）。
前回の「ジナ50周年モデル」の記事には
大きな反響がありました（こちらから）。
今回お届けするのは
「ベンダー」（Bender）です。
現在、アラスカに工房を構えているベンダー。
代表のマイク・ベンダーは、
シカゴの「オメガ 」
（オメガキューカンパニー～オメガd.p.k）の
創設者のうちの一人で、
後に独立した経緯を持つメーカーだということは、
カスタムキューに詳しい方でしたら
ご存知でしょう。
そのベンダーの
「メイプルベース×ダガーポイント」が
特徴的な2本のキューをご紹介。
…………
まずこちらは、フォアアームの
長短10剣のインレイハギが目を引くモデル。
インレイの内側は
ダガー（短剣）ポイントになっていて、
同種のダガーポイントが
スリーブにも入っています。
派手さとシャープさを兼ね備えた
デザインですね。
「オメガ時代から使われている
ダガーポイントを目一杯入れ込んだ
デザインです。
基本は"5剣"で、
隙間を埋めてコテコテにしたものと
言って良いでしょう」
（大原氏）
製作年度は不明で、
価格は応相談とのこと。
UK Corporationで取り扱っている
ベンダーキューと言うと、
ブラック&グリーンの
上品なルックスが印象的な、
「ルイ16世（スミソニアン・エディション）」
が思い出されます。
「ルイ16世に比べると、
こちらの方がたくさん仕事を
しているけれども、価格は安い。
こちらはちょっとやりすぎちゃってますよね（笑）。
そんなところも含めて私は好きですが」
（大原氏）
…………
さて、ベンダーのもう1本は、
大原さんが個人的に気に入っておられ、
「Not for Sale」のキューです。
こちらもメイプルをベースに
黒檀のインレイハギが5本入っています。
サシ色の赤は、
「ピンクアイボリーかパープルハートか……
赤系統の木です」とのこと。
スリーブ側のベース材は、
黒檀ほど真っ黒ではないので、
縞黒檀（マカサーエボニー）ではないかと
思われます。
そして、スリーブには
矢尻のようなインレイが5個あり、
中にはダガーポイントを
2つ繋げたようなデザインが。
これは他のベンダーキューでも
用いられている意匠です。
トータルで見ると、
一言で"伝統的"とも"モダン"とも括れない、
プログレッシブな印象を受けるモデルです。
「このキューは
1996年に製作されたものでしょう。
10年近く前に入手して、
5年ぐらい前に本人に
リフィニッシュに出しました。
モデル名は……あったと思いますが、
私が失念しております。
2000年前後に
アメリカで様々なカスタムキューを載せた
カレンダーがあったのですが、
そこに載っていたモデルです。
その時の印象も強かったので、
入手出来て嬉しかったですね。
デザイン的には
ベンダーらしさが色濃く出ている
モデルだと思います。
上（フォアアーム）と
下（スリーブ）の
バランス感覚のなさとか（笑）。
シカゴのキューディーラーで、
ジョン・ライトという方がいて、
彼が『オメガ』の名付け親なのですが、
そのジョン・ライトの依頼でベンダーは
色々なキューに取り組み、
デザインを進化させていったという
歴史があります。
その経緯が感じられるところも
私がこのキューに惹かれる理由です」
（大原氏）
……
以上、ベンダーキュー2本の紹介でした。
次はドイツのカスタムキューを
紹介する予定です。
…………
BD Official Partners :
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED
創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN
ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt
末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation
プレイヤーをサポートするグローブ&パウダー。TIE UP
「さあ、始めよう、ビリヤード!!」。有田ビリヤードスクール
羅立文の連覇で閉幕。至高のナインボール。FLEXSCHE CUP 2015
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