『ビリヤード小林』で行われた
女子スリークッションの大会、
『第6回レディース3Cグランプリ』の
取材に行ってきました。
※出場全27名の写真がある
フォトギャラリーはこちら。
Ladies 3-Cushion Grand-prix in Tokyo.
Photo gallery is here.
27名、20点ゲームのシングルトーナメント。
今年は11名もの韓国勢が参加しました
（昨年は3名）。
そして結果は……、
優勝：イ・ミレ（漢字名はないらしい。左2）
2位：李信詠（イ・シンニョン。右2）
3位：界文子（JPBF。右）
宋恩周（ソン・ウンジュ。左）
18歳の高校生、ミレ選手が初優勝を飾りました。
フォームとストロークはしなやかで柔らかく、
全く変なクセがありません。
豊富な練習量と的確なコーチングの存在を
感じさせる、
いかにも「真面目なジュニアアスリート」な
プレースタイルでした
（ウワサでは韓国男子トップクラスの
李忠馥が指導しているらしい……）。
このミレ選手は、
韓国女子ランキングの3位だそうです。
で、ランキング1位が、
今大会で2位の李信詠（イ・シンニョン）。
李選手は現在35歳で、
先日の
『レディーススリークッション世界選手権』で
日本の肥田緒里恵プロをベスト8で破って
3位に入ったプレイヤーです。
詳しくはWeb CUE'Sに書く予定ですが、
今大会は図らずも、
日韓対抗戦の様相を呈していたと
言えるでしょう。
肥田緒里恵、西本優子といった
JPBFのトッププロ達が、
試合前、真剣な面持ちで静かに
集中を高めていた姿が印象的でした。
結局、日本勢で4強に入ったのは
第2子を妊娠して7ヶ月になる
界文子プロただ一人。
日本勢にとっては残念な結果となりました。
…………
優勝したイ・ミレ選手の話に戻りますが、
ショットルーティンが確立されており、
95%のショットで、
「素振りは1回」が守られていました。
そして、本番のストロークでは
テイクバックの頂点で
かなりしっかりした「タメ」を取っています。
そして、タメてる時、
キュー先はブリッジからスッポ抜けてます。
写真のように、特にレールブリッジの時は
はっきりスッポ抜けてました。
スッポ抜ける選手自体は珍しくはないんですが
（ポケットビリヤードでも、
サイドブレイクをする時などに
抜けたまま一時停止している人は多いですが）、
素振りがわずか1回であるという潔さと、
判を押したように毎回同じリズムでスッポ抜けて、
スッと真っ直ぐ前にキューが出て行く
スムーズさに見惚れてしまいました。
（BDなら自分の指を撞く自信があります）
そして、難しい取り方はあまり選ばない代わりに、
どのショットも精度が高いですね。
こういうところに、
「優秀な指導者が授ける正しい
（蓋然性の高い）メソッドと、
それに基づく並大抵のものではない練習量」
というものを感じます。
（※韓国では学校教育にキャロムビリヤードが
採り入れられているとも聞いています）。
会場に来ていた日本の男子ルーキープロ、
森雄介プロによると、
「ミレ選手の4歳下である、
14歳のキム・イエーウン（金叡恩。写真左）に、
もっと素質を感じる……」とのことなので、
既に男子では世界に名だたる
スリークッション強国である韓国が、
女子の方でも急速に（日本以上の）
スリークッション強国になっていくことに
なるのかもしれないですね。
少なくとも、ジュニア世代の選手の多さでは、
韓国は既に世界のトップを行っているでしょう。
…………
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