西本優子・JPBFプロ

2014レディーススリークッション世界選手権銀メダルを語る

2014年10月

※2014レディーススリークッション全日本選手権にて
※2014レディーススリークッション全日本選手権にて

 

2014年レディース3C世界選手権で

2大会連続の銀メダル。

 

西本優子の世界への挑戦は、

またしても「あと一歩」の所で

終わってしまった。

 

「終わった」という表現は

正しくないかもしれない。

 

「あと一歩の所で止まった」と

言うべきだろうか。

 

続きはこの銀メダルから。

 

トルコから帰国した西本は、

次の世界選手権に向けて動き出した。

 

取材・文・写真/BD

写真協力/東内那津未

 

…………

 

Yuko Nishimoto

 

2006年JPBF入り

2011年&2014年

レディーススリークッション全日本選手権優勝

2012年&2014年

レディーススリークッション世界選手権2位

 

グループラウンド結果(25点ゲーム)

25-9 vs A・ゴク(43inn)

17-25 vs T・クロンペンハウワー(28inn)

25-17 vs J・ジェンセン(38inn)

※2勝1敗、B組2位で予選通過

 

決勝トーナメント結果(25点ゲーム)

ベスト8 25-16 vs K・イエッテン(25inn)

Semi. F 25-13 vs D・ルブリュン(22inn)

Final 15-25 vs T・クロンペンハウワー(24inn)

 

決勝は硬くなってましたね。雰囲気に緊張しました

 

――まずは率直な感想を。

 

「やっぱり悔しい思いはありますね。ありますが、すごく良い大会だったので、参加できて嬉しかったですし、片道30時間ぐらい掛かる所だったので、今は無事に帰って来られて良かったなという気持ちです」

 

――ネットライブで観ていましたが、予選は本調子ではないように見えました。

 

「ええ、今回のテーブルコンディションが難しかったです。難しいというより、私は苦手な感触でした。練習していても難しかった。東内プロと肥田プロは上手く撞いていたんですが、私は合わせられないまま試合に入った感じで、試合中も確信は持てないまま撞いていましたね」

 

――決勝トーナメントは?

 

「決勝トーナメントに入る頃には、さすがに自分なりに『こうなんじゃないかな』という読みが立ってきて、少しは合わせられるようになりました。なので、ベスト8とセミ・ファイナルはスコアも良くなったし、納得行く内容でした」

 

――クロンペンハウワーとの決勝戦は?

 

「決勝戦は、コンディション的には合わせられるようになってきてたんですけど、ちょっと硬くなってましたね。会場もお客さんでいっぱいになっていたので、その雰囲気に緊張したというか。そして、クロンペンハウワーはやはり技術的にも精神的にも素晴らしい選手で、2年前の東京大会よりさらに高めてきていました。それが大会中にも伝わってきましたね。気迫も感じられましたし、こっちがちびっちゃった感じがありました(苦笑)」

 

もう少し何かできていたんじゃないかと。そこが悔しい

 

――決勝戦は途中から引き離されてしまいましたね。

 

「ええ、あの中盤ですよね……。なんとか追い付こうと頑張ったんですけど、当てられなくて、スコアも離れちゃいましたね。あそこでチャンスを活かせなかったのが敗因です。クロンペンハウワーも最初は硬かったんです。結構しびれてるのもわかったし、私にチャンスは何回も来てたんですけどね」

 

――確かに、クロンペンハウワーもすんなりではなかったですね。

 

「あれだけの選手の割には私に何度かチャンスを回してましたからね。振り返るとそこまで早い決着のゲームでもなかったし、もう少し私も何かできていたんじゃないかと。そこが悔しいですね」

 

――もっと力を出せただろう、と?

 

「はい。今の自分の実力でも、もっとできたんじゃないかなという悔しさです。彼女が実力通りにもっとすごいスコアで走ったのなら、同じ敗北でも違った感情だったかもしれないです」

 

――2012年の東京大会に続いて2大会連続の銀メダル。これについてはどんな想いがあるでしょうか?

 

「また最後で負けて届かなかったつらさと、2回続けて決勝まで行けた嬉しさと半々です。常に上位に行くにはそれなりの力がなくてはならないので。またもう一度、決勝の舞台に立つことはかなり困難だと思いますが、チャンスがあった時のために頑張っておきたいと思います」

 

――今回のファイナルは双方のプレーに大きな拍手が送られていて、とても良い雰囲気でしたね。

 

「『スポーツセンター』という名前の、体育館みたいな感じの建物が特設会場になっていたんですが、照明などがいかにもイベントという感じで、かなり良かったですね。あと印象的だったのは、会場に現地の子供がものすごく多かったこと。たぶん普段からあそこに出入りしてるんだと思います。毎日大勢の子ども達が見に来てたんですよ」

 

ファイナルの時はスタンド席が満席でした

 

――球が外れていても拍手が鳴っていたりしたのは、その子供達だったんでしょうか?

 

「そうかもしれないですし……、ヨーロッパが特にそうなんですが、当たってなくても拍手するというのは割とあるんです。ナイスアイディアとか惜しいという意味で。今回の拍手もそういうことだったかもしれないですね」

 

――なるほど。

 

「映像に映っていたかどうかわからないんですが、ファイナルの時はスタンド席が満席で、会場の廊下も人でいっぱいだったんです。あの雰囲気はすごかったですよ。決勝戦の後には、S・サエギナールのエキシビションもあったんですが、その時は更にいっぱいいっぱいで、会場からはみ出すんじゃないかなっていうぐらいでした(笑)」

 

――今回、現地滞在中の体調面や精神面などは?

 

「以前、オランダやスペインに行った時よりは体調をひどく崩すこともなく、気持ち的にも落ち着いて過ごすことができていましたね。あ、でも、ちょっと落ち着かない気持ちになった時がありました。決勝の前日の夜にサマータイムが終わったんですね。それで1時間、時間がズレちゃったんです」

 

――それは貴重な経験というか、よりによってその日にというか。

 

「ええ。普段そんなことは体験しないじゃないですか。ましてや試合の前日で緊張しているし。そこでこう、一瞬妙な感じになりましたね。何かと時間のことが気掛かりで、若干眠りも浅かったです。それ以外はトラブルはなかったです。スィノプの街もホントに綺麗で平和でしたね」

 

――最後に、西本プロを応援していた皆さんにメッセージを。

 

「今回、トルコに行けたことにまず感謝の気持ちがあります。最後は負けてしまいましたが、この経験を糧にまた頑張っていきたいと思いますので、これからも応援、どうぞよろしくお願いいたします」

 

 

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